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米国大学生調査:67%が「違法ダウンロードを気にしない」

大学生を対象にした調査によって、67%もの大学生が違法ダウンロードが訴訟などのリスクが含まれているにもかかわらず、それらを気にかけていないことが示されたよというお話。訴訟を背景にした和解ビジネスの展開後の調査なだけに、多少の影響はあるかと思いきや、ほとんどの学生はあまり気にしていないというのが現状のようだ。また、大学生の60%が、アーティストは違法ファイル共有によって苦しめられてはない、CDの売上は低下してもライブなどから利益を十分に上げられている、と感じており、ある意味では自らの行為を正当化しているようにも思える。ただ、実際にはライブのチケット価格も上昇しており、違法ダウンロードをしていることからくる正当化というだけでもないかもれない。

原典:Daliy Collegian
原題:Survey: 67% of students don't care about illegal downloading
著者: Chris Hynes, (太字は引用者)
日付:4/4/07
URL: http://www.dailycollegian.com/news/2007/04/04/News/Survey.67.Of.Students
.Dont.Care.About.Illegal.Downloading-2821703.shtml

RIAAによって法的トラブルに巻き込まれるリスクがあるにもかかわらず、大学生は全国的に違法ダウンロードによって引きこされることを見落としているようだ。SurveyU-現代大学生のためのインタラクティブな調査研究ダイアログを作成した専門知識を持つブルックリンに拠点を置く科学者、研究者グループ-によると、大学キャンパスにいる67%の学生は、彼らの違法ダウンロード習慣についてなんら心配していないことが示されている。

調査は、3月24日の週末に行われ、学生たちがどれくらいの楽曲を所有しているのか、どのようにしてそれらを手に入れたか、そして、彼らがミュージシャンと音楽業界、政府、他の大学の学生に味方するかどうか、どのようにしてデジタル権利に関する法的問題を知るに至ったか、が質問された。

3月24日から26日の3日間で、500のオンラインインタビューが、全国的に大学キャンパスのいたるところで行われた。

その結果、国内の53%の学生が実際にその問題に気づいていることを示したものの、法的な権利に関わることを良く知っていたのは、わずか35%であった。

この大規模な違法ダウンロードは、1曲だけの購入(訳注:音楽配信のことかと)やファイル共有ネットワークの誘引によって、音楽業界全体の収益を低下させている。回答者は、購入した楽曲のコレクションと、購入したものではない楽曲のコレクションの金額を推測させられた。その結果、ライブラリ全体のわずか57%が購入されたものであるということが示された。

「明らかに大学生の間には、いったん音楽がデジタル化されれば、それはフリーである、といような考え方があります。」とSurveyUの共同設立者Dan Coatesは語る。「これは、デジタルメディアに囲まれて成長し、デジタル権利問題の断層に生きている世代だといえるでしょう。」

音楽業界の収益は減少を続けているが、学生は自らが共有しているファイルのミュージシャンが、(訳注:違法ファイル共有によって)生活に影響が及ぼされるとは考えてはいないようだ。「拡大するファンベースがコンサートチケットを買ってくれるため、成功が他の財政的な貢献を生み出すため、ミュージシャンは苦しめられてはいない。」と言う項目に60%の人が同意した

1996年から2001年までに、消費者物価指数が13%増加している一方で、平均的なチケット価格が62%も上昇していることが示されている。blogcritics.orgのEric Olsenによると、スポーツイベント、映画、ショーのチケットは24%上昇しているという

Jermaine DupriやKelisといったアーティストのマネージャーであるJeff Rabhanは、Wall Street Journal紙で「セールスは非常に低くなっている。マネージャーとしては、CDは収入源というよりはアーティストマーケティングの一部。運搬車でツアーをして、販促して、ブランドを打ち立てて。それだけだよ。お金がないんだ。」

「コンサートは2倍規模の成長を遂げています。しかし、レコード会社はコンサートの売上げには関与していないのです。」とCoatesは言う。

インタビューを受けた500人の学生の98%が、支払い無しに手に入れた音楽が、少なくとも1曲以上あると述べていることに非常に驚いていた。

「私の感想を聞きたいのなら、98%の人々がそういうことをしているということは、もはや単に悪がきグループだけがそうしている、ということではないということです。もしそうであれば、私たちはその年代全体を罰する必要があります。ファイル共有や海賊行為という言葉は、語句の言い換えのような小さな違いしかないと思われるかもしれません。しかし、それら2つのフレーズは、全く異なるイメージを思い浮かばせます。私が言わんとしていることは、この子供たちがこれらのファイルから利益を得ているとは思いがたい、ということです。」とCoatesは説明する。

Coatesはまた、ベビーブーム世代とミレニアム世代(1982年~2002年に生まれた子供)間の対立にも触れている。

ベビーブーマーたちは、彼らの時代にあった不正、たとえば人種問題、ベトナム戦争、女性の社会的役割などを問題提起し、社会を再定義しようとした。「その2世代あとの、彼らの子供たちであるミレニアム世代も、同様に社会を再定義しようとしているのです。しかし、今度は、彼らの感じている不正がデジタルであるということなのです。皮肉なことに、社会を変えようとした世代は、現在『男』であり、60年代に彼らの努力を妨害するために用いられた力で、彼らはデジタルライツを守っています。」

尾崎豊じゃないけれど、大人になんかなりたくない!なんていっている人も、大人になれば変わってしまうのだろうか。かつては理想に燃え、社会を変えるんだ、というムーブメントの中心にいた人達でさえ。確かに思い返してみれば、近代最も理想に燃えていた世代が支配的ポジションにいるこのご時勢に、非常に制限が厳しいってのも何ともおかしなもので。

それはさておき、この調査ではほぼ全ての学生が、何らかの手段で楽曲の複製を手に入れていることが示されている。もちろん、複製といっても98%という数字を見る限りでは、P2Pファイル共有ネットワークに限らず、全ての手段を含めてってところだろうか。たとえば、友人からCDを借りて、とかね。

この記事では、学生たちがファイル共有によって利益を上げてはいない、ということを強調しており、若干学生よりの立場に立った論を展開している。確かに利益を得てはいないかもしれないけれど、利益を得ることと、損害を生むことは分けて考えるべきだろう。利益を上げていないから、どれだけ損害を加えてもよいということにはならない。ただ、この主張の背景には、世代間の闘争が存在し、60年代の学生たちのようにある意味では、世代間の闘争とも取れる、という主張もしている。つまり、社会の不正に対して、反発する、ということである。60年代では、ベトナム戦争であり、ウーマンリブであり、人種問題への社会的な不正に対しての行動だったのが、現在では著作権ビジネスにおける著作権者側の不正を感じている言うことだろうか。

しかし、私が思うのは、もしこうした背景が存在するのであれば、それは違法な手段によらない、もっと主張的なものであるべきで、違法ダウンロードという行動が暗に示す、というのは無理がある。多くの人は、タダで欲しいものが手に入るから、という理由で行っているのだろうから。そうした意味では、純粋な闘争とも言えるものは、海賊党やEEFのような活動くらいなものだろうか。視点を広げると、新たなビジネスモデル(JamendoとかAmie Streetなど)の利用、旧来のビジネスモデルの拒絶くらいまでは含まれるのかもしれないが。

結局は、違法ファイル共有に対する意識が低いことも事実ではあるだろう。たとえば、大学当局から違法ファイル共有に関して3度の警告を受けている学生がいたり、前訴訟的警告状が送付された学生でも、ファイル共有は続けるよ、という発言をしている学生もいたりする。また、これまで大学キャンパスが違法ファイル共有の温床となっていたという部分もある(著作権団体による誇張を差し引いてもね)。 そうした意味では、法的な措置というのも考えなければならないのは必然なのだけれど、かといってRIAAが人々に理解できるやり方をしているか、といえば決してそうではないわけで。その辺の一般的な感覚との剥離があるために、未だにRIAAは多くの人に敵とみなされてしまう。

悪人と悪人が、どっちがより悪いかを競い合っているようにも思える。権利侵害に対して、それを回復しようとするという行為自体は、なんら間違いはないのだけれどもね。どっちもどっちとみられてしまってはどうしようもない。

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