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オーストラリア:CD販売枚数は増加するもセールスは減益、デジタル音楽市場への移行も鈍歩

オーストラリアの音楽協会が発表したところによると、オーストラリア国内のアルバムCDの出荷枚数は増加しているものの、その利益は減少しているよ、というお話。その背景には、オンライン音楽配信に対抗するための競争が激化した結果、アルバムCDの価格が低下していることがあるようだ。また、シングルCDの売上も低下しており、こちらもオンライン音楽配信の影響がうかがえる。一方で、その音楽配信の利益は前年に比べて3倍になったものの、国内音楽市場の約5%に過ぎず、ここ10年の音楽業界の低迷を救うほどには成長してはいない。しかし、協会側は今後の携帯電話市場を含んだデジタル市場の成長に期待しているようだ。

原典:theAge.com.au
原題:CD sales rise despite downloads
著者:Emily Dunn
日付:April 13, 2007
URL:http://www.theage.com.au/news/digital-music/cd-sales-
rise-despite-downloads/2007/04/12/1175971303268.html

デジタルミュージックがヘッドラインをにぎわせている一方で、慎ましやかなCDはレジに戻りつつある。しかし、音楽小売業者が危機を感じていることには変わりないかもしれない。Australian Recoding Industry Associationの発表によると、全体の収益が5%以上減少しているにもかかわらず、CDといった物質的な製品の卸売りの出荷は8%の上昇を示している。

同協会の2006年の音楽卸売り統計によると、オーストラリア人は、前年に比して、デジタルミュージックを3倍以上も購入している。

同協会の最高責任者であるStephen Peachは、卸売りCD収益の低下は、より安いデジタルミュージックを求める消費者プレッシャーによる、リテーラーの激しい競争によって引き起こされたとしている。

「人々は依然として音楽に興味を持っています。しかし、CDセールスは減少を続けています。CDが廃れゆく媒体とみられている今、安い単価で利益を上げるためには、(小売業者は)より多くのCDを販売する必要があるけれども、我々は以前にも増して、より多くのユニットを販売しています。」とPeachは言う。

オーストラリア人が、より多くのアルバムCDを購入する一方、シングルCDの売上はほぼ半分になった。

Peachは「シングルCD市場の低迷は、おそらくデジタル市場への移行でしょう。しかし、デジタルアルバムセールスはそれほどでもありません。これは、未だアルバムをダウンロードするのに時間がかかるということなのでしょう。デジタルミュージックを購入する人達は、アルバム単位ではなくトラック単位で購入するようです。」という。

彼は、デジタルミュージックの販売数が300%、利益が250%も増大しているにもかかわらず、デジタルミュージックがオーストラリアの音楽市場に占める割合は5%に過ぎないという。その割合は、欧州では20%、米国では10%である。

2006年のCDセールスは4億2100万ドルを超える一方、デジタルミュージックセールスは2870万ドルにとどまった。

Peach氏は、レコード会社が大部分の過去のカタログをデジタルチャンネルに持ち込んだことで、同協会は、携帯電話市場を含むでデジタル市場の大規模な成長をは予測していると語った。トラックダウンロード、ビデオ、音楽、着メロは、2006年のデジタル市場のほぼ50%を占める。

これもデジタル配信の余波であろうか。低価格でのデジタル配信サービスによって、既存のCDの価格が低下している、ということなのだろう。個人的にはデジタルデータとしてしか存在しない不安定なものと、CDといった半永続的に安定した媒体の存在するものとを単純に同列に扱うのもちょっとなぁとは思う。さらに言えば、ライナーとかカバーアートも含まれるわけだしね。

とはいえ、デジタルミュージックに移行しつつある人達が多いのも事実であって、そんなデジタルな人達にとっては価格が高く、Cherry Pickできない(欲しい楽曲だけを選択できない)アルバムCDのアドバンテージはあまりないのかもしれない。となれば、価格を下げることで、アピールしていかなければならないのだろう。その結果が、アルバムCD販売枚数の増加と利益の減少という現象を生み出しているようだ。さらに言えば、シングルCDの不調もこれに由来していると思われる。それほどデジタルではない人でも、シングルはどうせアルバムに含まれるのだから、アルバムCDは購入するけど、先行シングルはオンラインデジタル配信で購入する、というスタイルを作り出しているのかもしれない。

ただ、音楽市場の利益はともかくとして、音楽配信が直接的に、間接的にリスナーの手元に楽曲を届けること、リスナーが音楽を購入することに関しては、ポジティブに働いているともいえる。私の持論としては、音楽は聴かれることで需要を増すと思っているので、今は厳しい状況にあるのかもしれないけれど、それを乗り越えれば明るい未来が待っているかもしれない。少なくとも、デジタル配信市場でのアルバムセールスに期待できない以上、より多くの人に気軽に利用してもらうことが必要になるだろう。そのためには人々の生活の中に音楽を持ち込まなければならない。これまでのように、売れるシングルだけを作っていればアルバムも売れるという時代ではなくなる。まぁ、それ自体はこれまでの安易なやり方に対するツケでもあるのだけれどね。

関連エントリ
英国調査:デジタルセールスの成長はアルバムセールスの減少を補えない
携帯向け着メロ配信の世界的好調から音楽セールスに与える負の影響を考える

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