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インターネットラジオ:RIAA、管理委託されていない楽曲からも著作権料を徴収、非会員には未払い

RIAA インターネットラジオからの著作権料を徴収、分配する著作権管理団体SoundExchange(母体はRIAA)のポリシーによると、団体に加盟していない非会員の楽曲のインターネットラジオでの著作権料まで徴収するつもりらしいよというお話。最近では著作権料の値上げ騒動が問題になっていたが、実際このような著作権料の徴収の仕方に問題があることは、それほど取り沙汰されることもなかったが、このような行為が実際に行われているとすれば由々しき問題である。権利の委託がなされていない著作物からの著作権料を徴収し、その権利者からの申請がなければ支払わない、という不当な徴収、分配が行われているのであれば、これこそ著作権侵害といわれるべきものであると思うのだけれどもね。

原典:Gizmodo
原題:SoundExchange Collects Internet Radio Royalties for Every Artist, Even Non-Members
著者:Matt Buchanan
日付:April 29, 2007
URL:http://gizmodo.com/gadgets/from-the-government_backed_mafia-dept'/soundexchange
-collects-internet-radio-royalties-for-every-artist-even-non+members-256214.php

RIAAを母体とするSoundExchangeによって立案され、著作権ロイヤリティ委員会によって採択されたインターネットラジオ局に対する、とんでもない著作権料率引き上げに関する騒動のなかで、我々は気づかなければならなかった事実を見落としていた。複数のコメンテーターは、(訳注:インターネットラジオに対して)非限定的なライセンスの楽曲を放送すればよいのだと提案した。しかし、それすらうまく機能しないようである。

ウェブキャスティングに関する米国著作権局の最近の裁定は、SoundExchangeが、その会員と同様に、全ての非会員の(訳注:著作権料の)徴収および分配をするよう指名している。 連邦議会ライブラリアンは、彼のレートおよび期間に関する決定は、ウェブキャスター(インターネットのみのラジオ)と複数メディアでの放送(再送)に対して、強制的な実施を可能にするものであると発表している。
  (訳注: -SoundExchange FAQより)

DailyKosは、上記のことをシンプルに説明してくれている。「アーティストが楽曲をレコーディングすれば、SoundExchangeはインターネット上でのそのパフォーマンスの著作権料を徴収する権利がある。アーティストは彼らの音楽の無料ダウンロードを提供することが出来るが、インターネットラジオには無料で提供できない。」

もちろん、アーティストが著作権料を得るためには、SoundExchangeに加盟しなければならない。当然のことながら、会員になるためには著作権料のチェックのために、いくばくかの「管理料金」を徴収されることになる。

さて、まとめてみよう。あなたがアーティストだとして、自らの作品がインターネットラジオで放送されたとしよう。たとえ、あなたがSoundExchangeの会員でないとしても、それでも彼らはあなたのために著作権料を徴収する。そして、あなたがSoundExchangeに加盟しないならば、あなたは1セントすら得ることはないでしょう。それは彼らのポケットに入ります。そして、これは合法的になされます。 これはひどい。


さて、これが本当に実行されるのであれば、一体どういうことになるのだろうか。

結論から言うと、著作権団体による著作権侵害である。P2Pファイル共有において行われている海賊行為は、本来であれば利益があったかもしれないし、なかったかもしれないものを損害だ、侵害だとしているが、今回の件でいえば、アーティストの作品から生じた利益を、無断で横取りしているという状況だといえる。これがアーティストにとっての経済上の損害であり、財産権の侵害でなくてなんなのだというのだろうか?

著作権は独占的な権利であり、それは他者による介入(もちろん、FairUseの制限はあるが)が認められないものである。にもかかわらず、独占的に、そして強制的にこのような徴収、分配を行うという行為が著作権侵害にあたらないというのは、明らかにおかしい。著作権を独占的に行使できるのは著作権者であり、著作権管理機構ではない。著作権管理機構は、著作権者から委託されて、初めてその権利を代行可能なのである。タガが外れきっているRIAAには、そのようなことは理解できないのだろう。

このような方針が実際に取られるのであれば、3つの問題が考えられる。1つ目は、上述されたように、インターネットラジオでの放送を許諾しているライセンスで楽曲を提供しているアーティストの意思が尊重されないということである。 もちろん、ネットラジオでの放送を制限しないライセンスでの提供を行っている楽曲に対しては、徴収の対象から除外する、というかもしれないけれど、それが非会員である場合には、どのようにしてそのライセンスを確認することができるのか、という問題が生じる。結局は、自らが管理委託されていない権利を行使し、著作権者の望んでもいない著作権料を徴収すること自体が問題なのである。

2つ目の問題としては、インターネットラジオからの著作権料の徴収を独占的に行っている、という点である。もし、他の管理機構に管理を委託したとした場合にはどうなるのだろうか。そうなれば、ウェブキャスターはSoundExchangeから徴収され、さらに委託している著作権機構から徴収されるという二重取りにあうことになる。著作権者がそれを望まない場合は、SoundExchange以外に委託できるところはなくなるのである。

3つ目の問題としては、この全ての放送から徴収された利益の分配の問題である。もちろん、これまで問題になっているフェアな分配が本当に行われるのか、という問題があるのだが、それ以上の問題が生じる。徴収された著作権料の中には、非会員の著作権料も含まれることになるのだけれども、それをどう分配するか、が問題になってくる。全ての著作権料を会員である権利者で分配するにしても、彼ら自身が所有する著作物だけの使用料ではなくなる。分配されたとすれば、明らかに不当な利益となる。とすれば、会員の著作物から得られた著作権料を、会員の中でそれぞれのレートにしたがって分配することになるのだろうけれど、では非会員の著作物から生じた著作権料はどうなるのだろうか。おそらくはSoundExchangeがプールするのだろう。不当に徴収した金を、自らのポケットに入れるのである。

今回の件を簡単に纏めれば、自らが行使する権利を持たない著作権を不当に行使し、それによって得られた利益が欲しければ、SoundExchangeに加盟(または申請)しろ、嫌なら金はもらう、といったところ。

さて、このFAQ自体はいつからあるのかはわからないので、昨今の値上げ騒動が生じる前からの問題であったのかもしれないけれど、これが判明した以上は問題視していくべきだろう。それにしても・・・、あまりに乱暴なやり方である。もし、加盟していないアーティストが申請するとしても、自らの楽曲がどの程度利用されているかなどわかりようがないわけで、とりあえず申請してみるしかない。申請したら、著作権料以上の管理費を取られたりしてね。

このような横暴がまかり通るのも、弱小レーベル、アーティストはどうとでもなるという考えがあってのことだろう。メジャーのアーティストであっても、大手レーベルであれば、レーベル側からうまく丸め込んでくれそうだしね。彼らはいつも、アーティストのため、音楽のため、という。しかし、自らの行為がアーティストに害を与えることに関しては、全く無関心なのであり、あわよくばそこから掠め取ってやろうというのが本心なのだろう。

この件は、全ての音楽の著作権=自らの所有物という彼らの考えを反映しているように思われる。多様な選択肢が広がり、それによってイノベーションが期待されている昨今の流れとは、逆行するものである。音楽業界の低迷ってのは、こういうところに原因があるように思える。

ちなみに、れしのお探しモノげっきに紹介されているのを見て、初めてこの件を知りました。勉強不足でしたなぁ・・・。さらにそのネタ元のwhat's my scene? ver.7.0のコメント欄では、雑貨屋の広報掲示板というブログのエントリが紹介されていて、それによると、以前からSoundExchangeは、著作権料の未払いが問題になっていたらしく、大物アーティストも多数その中に入っているらしい(T. RexやThe Flaming Lipsの名前まで!)。これって結構ものすごい額になってるんじゃないのかしら・・・。

関連エントリ
ネットラジオ著作権料の値上げ問題を考える:『Win, Win』ができない音楽業界
Pandora、ユーザにネットラジオ著作権料値上げ阻止の活動を依頼

関連リンク
アメリカのネットラジオをとりまく環境がとんでもないことになっているらしい - what's my scene? ver.7.0
アメリカのネットラジオはいよいよ終焉に向かうのだろうか・・・  - れしのお探しモノげっき
大物アーティストに支払われない印税 - 雑貨屋の広報掲示板

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