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P2Pファイル共有と法律:業界団体の抗議に対する大学の対応

過去のエントリでも紹介した、大学に対する業界団体の要請を受けての、大学の対応に関するお話。ところはミネソタのとある大学、RIAAからの通達によって、P2Pネットワークの遮断などに取り組んでますよという大学のオンラインペーパーでの記事。その上で、いかに法に不満があったとしても、法は守られるべきだという学生に対する訓告じみたことも言ってます。非常に正論ではあるけれど、納得しがたいのは・・・やはり業界団体の日頃の行いかしら?

原典:p2pnet.net
原題:P2p file sharing and the law.
日付:November 7, 2006
著者:Frankie
URL:http://www.p2pnet.net/story/10346

ミネソタ、St PaulにあるSt Thomas大学では、the Bulletinという大学のオンライン新聞を発行しており、その連載記事、Tech TuesdayのなかにInformation Resources and Technologies(IRT)というコーナーがある。本日、4大メジャーのOrganized Musicカルテルが、米国教育機関にすら未払いの製品マーケティングと著作権管理機関に登録するよう、いかに熱心に取り組んでいるかしているかという記事が載せられた。正確に言えば、手数料や税金によって資金が提供されているので、「未払いの(unpaid)」は誤りではあるが。同時に、「2006年9月1日から、St Thomas大学は、RIAAや他の著作権保有者から、NapsterやGnutellaといったP2Pネットワークアプリケーションを通じて、音楽やソフトウェア、その他プログラムを違法に配布していることに関して、100回以上ものコンタクトを受けた。」とも述べられている。

NapsterとGnutellaについての補足であるが、かつて4大メジャーがNapsterをペンシルバニア州に導入させた*1-Hollywoodやレコードレーベルと一体となった最初の学校であった-なぜならば、それが違法ではなかったのである。というのも、Napsterは現在(その当時も)、きちんと著作権料を払う、堅実な企業であったからである。反面、4大メジャーの高額な、ありきたりの商品を高く売りつけるのに失敗した企業でもある。そして、Gnutellaはファイル共有ネットワークである。

それはともかく、「これら91ケースは、2006年の春学期の1ダースに満たないコンタクトに比べると非常に多くなっている。」

「これらのケースそれぞれにおいてRIAAからの通知は、共有活動が違法であり、著作権者からの許諾がないことを知らせるものだった。さらに、その通知は、著作権侵害と目的としたアクセスを遮断するよう大学に求めるものであった。」

記事は次のように続く。

通知を受けてすぐ、IRTのスタッフは、違法な活動がなされているホスティングPCによるネットワークアクセスを遮断した。この"notice and take down"プロセスは、著作権者を保護するよう計画され、多くの大学が早急に応ずるプロセスである。

連邦著作権法は、知的所有物(本やレコード)を許諾無くコピーすることを禁止している。あなたのPC上で楽曲やTV番組、映画、ソフトウェアの違法コピーをホスティングすること、それらの資源を共有ネットワークを用いて他の人に利用可能にすることは、知的所有物の違法コピーに該当する。

この問題には2つの見方がある。音楽業界は、音楽や映画の共有を「窃盗」とみなしている。それはおそらく、著作権所有者の権利の侵害であるファイル共有の非常に手厳しい定義とも言えよう。同時に、P2Pユーザは、自分たちは"sharing"しているのであって、"stealing"しているわけではないというだろう。しかし、それは万人が納得しうるものではない。オンライン共有の場合、あなたの友達があなたの"おもちゃ"のもう一つのコピーを手に入れても、あなたの手元に”おもちゃ”が残る。クリエーターから購入されるのではなく、ユーザによって複写されるのである。

米国において、著作権についての議論が進められている最中ではあるが、それでもネットワークを介して著作物を共有することは違法であるという事実には変わりは無い。加えて、ファイル共有活動は、USTネットワークに割り当てられる帯域において非常に高い占有率であり、少なくとも一部では、コンピューティングパフォーマンス管理の処理を遅延させている一因ともなっている。St Thomas大学は、真剣に法律を遵守する。たとえテクノロジーと、国・州の法律との間にギャップがあったとしても、法律を尊重することは、責任があり、正当であり、倫理的である。

*12003年、ペンシルバニア州立大学などの大学がNapsterと契約を結んだことを指しているのだと思われる。以前も違法共有に悩まされていた大学が、その解決手段として、音楽ダウンロードの別の選択肢を用意するために行ったらしい。要は違法なファイル共有ネットワークにアクセスしなくても済むように、好きなだけ(サブスクリプション・サービスで)音楽ダウンロードを可能にする手段を用意した、というもの。一部反発もあったものの、非常に好評であったらしい。

参考記事
大学キャンパスに浸透するNapster、ライバルiTunesは……
「授業料を勝手に使うな」:米大学生、ナップスターとの契約で大学側に抗議

このような大学の対応というのは、至極ごもっともというか、法を遵守すべき立場にあるので仕方ないだろうという感じ。記事の結びにもあるように、いかに議論が進行中であり、もしかしたら現行の状況がおかしいということになるかもしれないが、それでも今は現行の法に従う責任があるというのは当たり前のこと。おかしいからといって、破っていいものではない。

それはそれとして、ほんとRIAAや業界団体は抜かりないなというのが感想です。正直、ファイル共有による損害なんかより、この手の活動にかかる損害のほうが大きいと思うのは私だけだろうか?この手の活動を見るにつけ、本当に甚大な被害が出ていると思っていないんじゃないのかな?と邪推してしまうけれど、もしそうであれば、これからの音楽業界はなんだか先が見えないなぁ。音楽なんかのためじゃなく、所謂権利ビジネスのために行っているとしか思えないのよね。個人的に、その手の醜悪な利権のために、恥知らずなことばかりしているから、この記事にあるような正当な活動をしていても、虫唾が走るような気持ちになるのですよ。

たとえば、ミッキーマウス保護法のような、個人(または故人)の権利を守るためではなく、一企業の利益を守るためだけに永遠に利権を残すなどという愚行。日本でも同様の議論が進められていて、建前として、所謂解禁になったときに好き勝手に利用されることで、個人の意図しない使われ方がされてしまうとか何とか。つか、死んでから50年も経ってそんな言い訳通じるかよと。現行でも遺族のためとか何とか言ってるし。遺族のために50年も失効しない著作権でぼろ儲けしているのは、他ならぬ企業の側だったりする。

悲しいことに、こと日本においては、自らの創作物の扱いに関する議論であるにもかかわらず、当の創作者たちがほとんど声を上げていない。これは黙認?と取られてもしょうがないよね。日本のアーティスト気取りの人たちに言いたいな。「君たちの音楽なんて50年後は誰も聞いてないよ」と。

ちょっと愚痴っぽくなってしまったけれど、閑話休題。それにしても、大学への抗議云々という記事を読むたびに思うのだけれど、米国大学生って学校でファイル共有ソフトなんか使って、音楽共有とかしてるのかしら?そうだとしたら、ものすごく短絡的というか何と言うか。日本でもそういう学生もいるけれど、管理者に簡単に突き止められちゃうことを考えると、普通はやらないよなぁ。さすが自由の国。

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