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オハイオ大学:P2Pの利用禁止後も続くダークネット、イントラ内でのDCネットワークの構築

オハイオ大学は先月後半、キャンパスネットワーク内のP2Pの利用を禁止した。しかし、それはいわゆるダークネット全ての規制ではなく、依然としてキャンパスネットワーク内でのダークネットの利用は可能であるようだ。そして多くのP2Pプロトコルを禁止されたユーザたちはそちらに眼を向け始めているよ、というお話。

RIAAがP2Pを根絶せんと奔走したとしても、P2Pを利用できなくなったユーザがいわゆるダークネット*1への依存を弱めることはない。

かつてNapsterが崩壊したとき、一部のユーザはFTPへの依存を強めた。その理由として、認証を必要とするプライベートネットワークを構築することで、外部の、特に取締りを行う者をシャットアウトし、内部の信頼のおける者同士でのやり取りが可能であったためである。

それは再び繰り返されることになりそうだ。ars tecnicaによると、大学生はRIAAによる圧力の結果、パブリックではなく、プライベートな方向にシフトし、ファイル共有を続けようとしているようだ。つまり、RIAAをはじめとする侵入者をネットワーク内に入れないことでファイル共有を続けようとしているということである。現在のところ、このようなダークネットはハーバード大学およびMITで人気が高まっているようだ。

RIAAの恐怖戦術は、いくつかの点で成功している。たとえば、1,300の警告状を受け取ったオハイオ大学はキャンパスネットワーク内のP2Pの利用を禁止した。しかし、ユーザたちは抜け道を探し出し、オハイオ大学のP2Pの禁止にもかかわらず、Direct Connectハブは未だキャンパス内で稼動している。

オハイオ大学の学生誌The Post Onlineによると、キャンパス内のファイル共有ユーザに恐怖が広まりつつあるという。一部のハブ管理人たちは、これを潮時と考え、閉鎖を決定したりしているが、一方でそれを引き継ごうとする者たちもいる。もちろん彼らは、地下にもぐり少数の信頼できるメンバー間でのやり取りを考えているようだが。

これらのハブは、大学内のイントラネットを利用しており、外部からのアクセスはできなくなっている。そのため、RIAAやMPAA(とそれらに雇われた企業)がこのネットワークにアクセスすることはできない。また、イントラでの転送であるため、インターネットを利用したP2Pネットワークよりも高速な転送が可能である。

登録しているユーザは80名以上おり、最大で60名程度、平均すると20~30名程度がオンライン状態であるという。DC++サーバに接続するためには、ユーザは128MB以上のファイルを共有しなければならない。平均的して保持されるファイルは1.4~1.7TBであり、最大で2.98TBであった。

現在のところ、大学当局は、大学ネットワークから外部に送信、受信されるトラフィックの監視のみを行っており、イントラネット上のファイル共有は監視されてはいないようだ。少なくとも、現在のところは。

さらに、それも単に内向きなだけではなく、他の大学とのDCハブとの接続という方法での拡大も行われている。実際にそのような大学間のハブの結合もあるようだ。もちろん、そのメンバー全てが信頼できるわけではない。そして、そのメンバーが増加するにつれて、ダークネットの「安全」は危険に晒されることになる。つまり、「侵入」を許してしまうということだ。

それを回避するために、ハブ管理人たちは、アクセスするユーザに対してアップロードを求めるという。それによって、信頼を確認するということだろうか。もちろん、管理人たちもこれを完全な解決方法とは考えてはいない。しかし、それでもパブリックなP2Pよりはマシなのだそうな。

大学当局は、このようなハブの運営に対して、その意図性が明確であることが、通常のP2Pファイル共有以上に問題があると考えていると発言している。

個人的に思うところとしては、このような動きがあるのであれば、たとえDCハブが抑えられ、トラフィックを制限されたとしても、おそらくそのメンバーたちはFTPに移行し、そこでダークネットを形成することになるだろう。

結局、目的はP2Pを撲滅することではなく、違法ファイル共有を抑制することにある。そのためには、いかにして違法ファイル共有ユーザを合法的なサービスに向かわせるか、ということも考えていかなければならないだろう。確かに法的措置を行うことで、それに恐れをなしたユーザがファイル共有による著作権侵害を取りやめるかもしれない。しかし、これまでの流れを見ていると、結局は別の方法に移行しているだけのように思える。

もちろん、このような法的な圧力をかけることも必要だとは思うけれども(それも妥当な範囲でね)、それと同時に法的な圧力で魅力が損なわれた違法ファイル共有に変わる、代価の魅力的な選択肢を用意する必要がある。1つの選択肢を潰せば、諦めていやいやながらでも、産業側の望む選択肢を取るなどというのは、あまりに甘い考えだろう。少なくとも抜け道は山ほどある。そちらに目を向けられる前に、より目立つ方法で魅力的な選択肢を提示しなければ、結局はこのように抜け道を選択されてしまうことになる。

海賊行為がセールス減少の第一の理由であるというのであれば、それくらい考えてもいいものだけれどもね。まぁ、彼ら自身、本当にそうだとは思っていないだろうからねぇ。

*1ダークネットについての説明は、こちらのMS Wordファイルを参照のこと。MSの人達による論文の和訳です。

関連エントリ
BitTorrent社社長Ashwin Navin:オハイオ大学のP2P規制はイノベーションを妨げる
RIAA:大学生に対する前訴訟和解webサイトの効果と大学の対応
違法ファイル共有ユーザは金のなる木:RIAAの新たな和解プログラムは、新たなビジネスか(1)

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