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Warner Bros:映画盗撮対策として香港での高画質映画ダウンロードサービスを開始

Warner Bros前のエントリでは、Warner Brosがカナダでの上映を遅延させることで、映画盗撮対策を行おうとしていることを紹介したけれども、そのような対策を取る一方で、香港では映画のダウンロードサービスを提供することで、映画盗撮対策を行おうとしているよ、というお話。一見すると、なぜ同じ海賊行為対策であるのに、ここまで実際の行動が異なるのか疑問に思う人もいるかもしれない。これは単純に、供給に対する対策と、需要に対する対策の違いとも言えるだろう。これらは、カナダ、香港、それぞれの状況を反映していると思う。

原典:Daily Tech
原題: Warner Bros. to Offer Movies Online in Hong Kong
著者:Tuan Nguyen
日付:May 10, 2007
URL:http://www.dailytech.com/article.aspx?newsid=7231

WB(Warner Bros)は、高画質な映画のダウンロードサービスを提供することで、映画への海賊行為を抑制するという。

特に、中国や台湾、香港といったアジア太平洋地域において、映画海賊行為は深刻な問題である。今週、そのうちの1つの国での海賊行為を抑制するため、Warner Brosは香港において新たな映画ダウンロードサービスを展開する予定であることを明らかにした。

08Mediaと呼ばれるサービスは、ViDeOnline Communicationsによって提供される。ハリーポッターシリーズやスーパーマンリターンズといった映画が、香港の視聴者に最初に提供されるとのことである。Warner Brosは、新たなサービスによって提供される最初の100タイトルが、消費者が海賊盤の映画を購入するのを思いとどまらせるだろうと語っている。さらに、一部タイトルでは、映画公開日に08Mediaでリリースされるとも語っている。

上海の通りを歩くと、海賊盤の映画がいかにビッグビジネスであるかということをすぐさま思い知らされる。小規模店舗や街頭の露店では、DVD-Rに書き込まれた映画が販売されている。ハリウッドスタジオは、この種の海賊行為によって数億ドルもの損失が引き起こされていると、長らく主張してきた。海賊行為を抑制する1つの試みが、全世界で上映される映画に対して行われてきた。 たとえば、スパイダーマン3は、北米での公開の数週間前に北京で公開されている。

「この取引は、私たちの持つ世界的なエンターテインメントへのアクセスを、世界中の消費者に提供するという方針に完全に合致しています。」とWarner Brosの社長Jeffrey Schlesingerは語る。現在のところ、08Mediaで購入される映画の価格については発表されていない。

中国や台湾、香港は海賊盤のメッカでもあり、供給の側というよりは、需要の側といった側面が強い。つまり、映画産業の顧客が、海賊盤業者に喰われている格好とも言える。

一方で、カナダは需要はあるにしても、それ以上に供給の側面が強い。たとえ、海賊盤市場が存在していないわけではないが、それは中国、香港などに比べると、大したことはないのかもしれない。また、言語的にも英語、フランス語が混在しているため、その両者に向けた盗撮が可能なのである。そんなわけで、カナダにおいて抑制すべきは供給の側面、つまり映画の盗撮となる。

また、そのような盗撮された映画の流出が抑制されることが、一部アジア地域での海賊盤市場の抑制にもなる。しかし、それも確実に盗撮を抑制できればの話であり、1つでも流出すればそのコピーは世界中に流通することになるだろう。とすれば、単に供給への対策だけでは不十分かもしれない。

アジア地域で海賊行為が盛んな理由としては、世界的に見たときの公開時期の遅延にある。一部の映画に至っては、米国でDVDが出てから上映が始まるものだってある。世界的に話題の作品にもかかわらず、自分たちの国では上映されておらず、見ることができないという状況が、映画のダウンロードや海賊盤の購入を促進しているという可能性もある。そんなわけで、香港において抑制すべきは受容の側面、つまり海賊盤の購入となる。

そのような可能性を考慮したのが、スパイダーマン3の世界に先駆けての公開なのであろう。すなわち、これまで比較的公開が遅れ、海賊盤が出回っていた地域で真っ先に公開することで、海賊盤の影響を最小限に留めるという考えなのだろう(とはいえ、中国や香港、台湾などでも映画盗撮の可能性は低くはなく、先行上映をしたところで、その地域の海賊盤業者がこぞって映画盗撮を行うようになるのかもしれない)。これまで、米国やカナダ、その他諸国で盗撮された映画が、中国屋香港での公開前に、海賊盤として流通していたという背景があってのことだろう。

さらに、正規のルートでの高品質な映画をダウンロードサービスという選択肢は、海賊行為と同じ映画ダウンロードという点で競争を仕掛けているのだとも言える。完全に勝利するの難しいところではあるが、それでもCAM撮りされた映画などよりは満足のいくものになるだろう。そのような選択肢に魅力を感じる人も少なくはないと思う。また、価格設定にもよるのだろうけれども、海賊盤の購入を躊躇させるくらいの価格であれば、海賊行為の抑制と利益とを同時に手にすることができるかもしれない。

関連エントリ
Warner Bros、映画盗作対策としてカナダでのプレビュー上映を禁止
盗撮された映画はカナダから来る:新作映画の公開を遅らせるとの方針も


映画盗撮問題:カナダ、ハリウッドからの要求には応じない構え
映画盗撮問題を考える:海賊盤業者、ファイル共有は分けて考えるべき

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