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広告ベースの無料音楽配信サービスSpiralFrog前経営陣、ライバルのQtraxと手を結ぶ

SpiralFrog遅々として始まらない広告ベースの無料音楽配信サービスではあるけれども、そのローンチ前から内紛やさまざまな事情によって混乱している部分もある。その1つというわけではないのかもしれないが、SpiralFrogの前経営陣が会社を立ち上げ、無料音楽配信事業のライバルであったQtraxと手を結んだよ、というお話。彼ら自身は、SpiralFrogを追い出されたor見切りをつけて出て行ったという部分があるので、SpiralFrog以外のところと手を結んだ、ということに対して驚きはないけれども、ユーザの側から見れば、依然としてサービスが開始されない一方で、裏側だけが混乱しているのかな、という印象を持ってしまうのだけれども。

原典:CNET News.com
原題:Former SpiralFrog executives join Qtrax
著者:Greg Sandoval
日付:April 22, 2007
URL:http://www.qtrax.com/press/Cnet/20070422.html

現在開始に向けて奮闘している無料音楽サイトSpiralFrogの前CEO Robin Kentは、無料音楽サイトとして競争していたQtraxのコンサルティングをするという契約を交わした。

KentとSpiralFrogチーフマーケティングオフィサーLance Fordは最近、Robel Digitalという広告コンサルティング会社を設立した。二人は、9月より予定されているQtraxの広告ベースによる音楽配信の開始に備え、広告を販売することをサポートすることになる。

「我々は、彼ら自身が広告から利益を上げることをサポートするつもりです。」とKentはQtraxについて語っている。

「誰しもが広告モデルについて話をします。しかし、それを実際にうまくやる方法を知っている人は、極めて少なくもあります。私たちはSpiralFrogに在籍していたとき、潜在的な取引に関して、調整することが出来たことによって、私たちがこれをうまくやる方法を知っているということを証明しました。」

メジャーなメディアは、SpiralFrogが開始されるとしていた昨年12月、こぞってSpiralFrogをAppleの挑戦者だと書きたてた。その同じ月、KentはSpiralFrogを追い出されることになる*1。そのすぐ後、多くの彼の役員チームは彼の後を追い、SpiralFrogを後にした。

その後、SpiralFrogは再び開始予定を延期し、現在、カナダでのテストを開始している。

SpiralFrogは、メジャーレーベルからの楽曲提供の契約をうまく進めることができないでいる。現在のところ、EMI Musicだけとの契約がなされている*2

対照的にQtraxはEMI Music Group、Warner Music Groupをラインナップに加え、 CEOのAllan Klepfiszによると、月曜にはSony BMGとの契約の発表を控えているという。

「CDは急降下している。」とKlepfiszは語る。「デジタルトラックとサブスクリプションからの売上は、音楽海賊行為によって失われる利益を取り戻すための長い長い道のりだろう。我々は、産業が別の選択肢を模索しなければならないことを感じている。人々が音楽への対価を支払うことに興味を持たないのであれば、論理的に唯一の考えられる候補は、広告主、になるだろう。」

*1結局、当初予定されていた12月の開始予定日には間に合わなかったことと、内紛が原因らしい。特に後者みたい。
*2Universalとも契約を交わしていたはずなんだが・・・。

まぁ、意地悪なことを言えば、海賊は広告すら選ばない、という選択肢を持っているわけだが。ただ、これは意地悪でもなんでもなくて、事実としてそう言う側面もある。違法であるという居心地の悪さ以外は何もかも快適な違法ダウンロードを捨てて、広告にまみれたものに飛びつくか、というと難しいかもしれない。もちろん、状況が変化していけば、移行する選択肢にはなりうるとも思うけれどね。

それはさておき、この広告モデルによる音楽配信サービス。結果としては、開始すらすることなく、このような内紛の末に元ライバル同士が手を組むという不思議な構図になっている。ただ、いかにライバルだといっても、実際にサービスがはじまってもいない現状では、ユーザにとってはピンと来ないけどねぇ。

個人的には、最後のQtraxのCEOの発言に半分同意と半分反論がある。反論したいところとしては、CDの売上の低下は、デジタルトラックへの購入の移行による部分とCDバブル崩壊(レコードからCDへの移行期の終了など)、そして海賊行為の複合要因によって引き起こされている部分があると思う。そのため、彼のいう、デジタルトラックなどによって海賊行為によって失われる利益の回復というのは、少し見当外れのような気もする。そもそも、チェリーピック(アルバムのつまみ食い)などによってアルバムセールスを押し下げている傾向が強い音楽配信サービス自体が、CDセールスを減少させ、音楽セールスを増加させない一因となっているのだから。

一方で、そのような多様な選択肢による音楽セールスの低下を補うため、もしくはそれ以上の利益を上げるために、多様な選択肢を産業が模索する必要があるという意見には賛成したいけれどもね。

さて、個人的にはいかにしてこの広告ベースの音楽配信サービスを提供していくのかに注目している。映画やテレビ番組などの映像コンテンツに比べて、音楽コンテンツは基本的にはユーザエクスペリエンスとして広告を受容しうる状況にはなかった。つまり、映画やテレビ番組は広告が挿入されることにそれほど抵抗はない部分があるが(これまでのテレビ放送などの延長線上として)、音楽はよりユーザ本意のスタイルで楽しまれてきたことを考えると、音楽の合間に突然広告を挿入されることが、ユーザの違和感や不快感を促す可能性がある、ということ。

なので、広告を多く挿入することが利益を上げることにもなるけれども、そうすることがユーザエクスペリエンスをネガティブなものにしてしまい、それによってユーザが根付かないというトレードオフの関係にある。もちろん、効果的な広告の提示方法やユーザのなれによって、その程度は変わってくるだろうが、これまでのリスニングスタイルを考えると、テレビと同様の方法を踏襲するだけでは受容されないだろう。

その辺については、どの程度考慮されているかは不明なところが多い。今後も注目したいところだ。無料音楽配信の各サービスについては、こちらを参照してくださいね。

関連エントリ
広告ベースの無料音楽ダウンロードは本当に始まるの?
合法的な無料音楽ダウンロードサービスSpiralFrog、開始は来年1月末?

米国調査:下落するCDセールス、お気に入りのアーティストはCDで、なじみのないアーティストはダウンロードで
オーストラリア:CD販売枚数は増加するもセールスは減益、デジタル音楽市場への移行も鈍歩

英国調査:デジタルセールスの成長はアルバムセールスの減少を補えない

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