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Winny2例目となる著作権侵害による逮捕:摘発の経緯を考える

Winnyの技術さすがに毎度毎度こういうことが起こるたびに、Winnyの利用は悪だ、いやソフトに罪はない、という議論に飽き飽きしているので、その辺は考えません。ようやく2例目となるWinnyを利用した著作権侵害に対する摘発が行われたのだけれども、どういう経緯、経路で摘発に至ったのかを考えてみるよ、というお話。裁判も始まっていないので、断片的な情報しかないけれど、今わかる情報だけで考えてみる。考えるというよりは、ただ集めてだけといった感じかもしれないけれど。

原典:ACCS 著作権侵害事件
原題: Winnyを使った公衆送信権侵害、男性3人を逮捕
著者:ACCS
日付:平成19年5月18日
URL:http://www2.accsjp.or.jp/news/news070518.html

  京都府警生活経済課ハイテク犯罪対策室と五条署は平成19年5月18日、ファイル交換ソフト「Winny」を通じ、週刊少年漫画誌に掲載された漫画をスキャンした画像ファイルを権利者(漫画家)に無断でアップロードし送信できる状態にしていた、東京都足立区の少年A(17歳・高専生)、岩手県盛岡市のアルバイト男性B(26歳)、大阪市大正区の会社員男性C(29歳)の3人を、著作権法違反(公衆送信権侵害)の疑いで逮捕しました。

以前には、平成15年11月に男性2名が逮捕されている。金子勇が逮捕されるきっかけになった事件である。詳細はこちら。一説によると、この逮捕された2名のうちの1名が2ちゃんねるダウンロード板のコテハンだったとかなんとか。

それはさておき、引用部にあるように3名が逮捕されている。最初に詳報を見ておや?と思ったのが、3名とも居住地がばらばらであったこと。最初は3名が組織的に行っていたのかと思いきや、3名ともバラバラの居住地、職業や年齢もバラバラであることから、おそらくはそれぞれ関係する人物ではなく、別個に違法なアップロードを行っていたのだと思われる。

とすると、次に湧いてくる疑問は、彼ら3名は1次放流者であったのかという疑問だ。Winnyはアップロード/ダウンロードしようという意図性 とは無関連に自動的にアップロード/ダウンロードを行うことで、ネットワークの効率性を高めている。それゆえ、当人がアップロードしようという意図もないままにアップロードされることになる。

それが許諾を得ていない著作物であったにどうなるかというと、意図せずダウンロードされた著作物が自動的にアップロードされてしまうということが起こりうるということである。そのような意図せず行われる著作権侵害を違法であるということができるかどうか、その辺が難しいことがWinny上で盛んにやり取りされている著作物を確認しながらも、そのやり取りしている人達を検挙し得なかった理由でもある。一方で、前回の検挙の例のように、1次放流者であれば意図性を認めることができる、ということもある。つまり、1次放流者に限っては、その意図性を間違いなく断定することができる。しかし、1次放流者の特定もまた困難であったりする。

今回の件を見て気になったことは、この検挙は1次放流者であるのか、それともそれ以外の人達であるのか、ということである。前者であれば、これまでとさして変わらないだろう。しかし、後者だとすれば事態は一変する。これまで意図性を確認し得なかったがゆえに検挙できなかったわけだが、それをクリアする何か特別な技術を見出したか、それとも意図性がなくとも加担したとして検挙することに方針を変更したのかのどちらかが起こっているということだ。

では、1次放流者とそれ以外の人と、実際にはどちらだったのであろうか。ACCSの発表によると、3名共に1次放流者であったようだ。彼らは自宅のスキャナで漫画を読み取り、Winnyネットワークに流していたようだ。まぁ、そんなわけで、少なくとも1次放流者以外の人達を検挙するに足る法的な後ろ盾や、技術などが見出された、というわけではないようだ。

ただ、いかにして彼ら1次放流者が発見されるに至ったのか、それが気になるところである(余談ではあるが、検挙に至った彼らの活動時期は今年の1月~4月の間だった模様)。

その辺については、ACCSの発表では以下のように言及されている。

【摘発までの経緯】
  京都府警の捜査員が、サイバーパトロール中に男性らの違法アップロード行為を発見し、ACCSおよび出版社を通じて著作権者へ告訴意思の確認を行いました。出版社や漫画家は、創作活動を脅かす極めて悪質な行為であると判断し、今回は6人の漫画家が代表となりAら3人の行為について、告訴しました。

要は、京都府警ハイテク犯罪対策室の警官がサイバーパトロール中に3名の違法アップロード行為を発見(確認?)し、それをACCS、出版者に通告、告訴意思の確認の後、6名の漫画家が代表となって告訴、今回の摘発にいたる、ということか。まぁ、警察のほうから著作権者の側に働きかけるってこともあるのね。ってかさ、それがOKならわざわざ非親告罪にするとかいう話もなくていいんじゃない?と思うのだけれどもねぇ。

当初、一部(ダウソの大きいお兄ちゃんたち)では、Winnyネットワークからではなくて、別ルート(たとえば漫画の流出経路)から辿っていったのでは?という話もあったが、この発表を見る限りでは、ネット上での調査から発展していたと考えた方が自然かもしれない。ただ、それがWinnyネットワークからなのか、それ以外のところからなのか、は判断が付かない。

時事通信社の記事によると

 少年は、ネット掲示板「2ちゃんねる」で、雑誌発売の4日前に配布を予告。ほかの2人も掲示板上で有名な存在だったという。

とのことで、サイバーパトロールを2ちゃんで行い、それを元に調査した、という可能性もないわけではない。ダウソ調べでは、早い段階から、この3名が 「錬金神」「お馬たん」 「環キモ」という職人であると予測しており、その後、Asahi.comにもそれを示す記事が掲載されている。



ただ、前回の例のときのようにWinny BBSでの放流予告ではなく、2ちゃんねるでの発言を元に追跡した可能性もあるということか。ただ、2ちゃんねるの書き込みを元にどう追跡したのだろう。くちびるおばけ?一方で、Winnyネットワーク上での調査から1次放流者を特定することができた、というのも考えにくいが・・・。

当然最終的にはWinny上で放流していた、という証拠を掴んだことには間違いはないだろうが、であればどこを足がかりにしたのか、ということが気になる。

それはそうと、2週間ほど前に朝日放送がWinny上での週刊漫画の流出問題を扱ったってのは、単なる偶然なんだろうか。それともこれを控えた事前のネタ探しだったのだろうか。まぁ、今回の件で以前の疑問が1つ解決した。この漫画の発売日前の流出問題は予想通り、発売日を守らない書店等からフライングゲットしていたもののようだ。ここまで書かれても、

小学館は「発売前に漫画が流出していたのは把握しているが、詳細や対策については話せない」、集英社は「流出について把握していない」

ノーコメントということだそうで。

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