スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

1曲につき9万円の賠償請求は憲法違反?:RIAAにのしかかるトラブル

RIAAを通じて、4大メジャーがP2Pを利用した違法なファイル共有を行っていたユーザを訴えていることは周知のとおりであるけれど、その裁判において彼らは1曲につき$100~750の損害賠償を請求している。これは、1曲につき$750を請求された人の裁判において、RIAAの算定した損害賠償額が事実に即していない、過度なものであるという被告の主張が認められそうだよという話。現実には1曲99セントで販売しているので、楽曲全てが1曲につき1071回ダウンロードされていなければ、その額に見合わない計算になります。

原典:p2pnet.net
原題:Trouble looms for RIAA
日付:November 10, 2006
URL:http://www.p2pnet.net/story/10384

4大メジャー(Warner Music(米国)、EMI英国)、Vivendi Universal(フランス)、Sony BMG (日本・ドイツ)によるOrganized Musicカルテルが直面している大きな問題に、判断が下された。ニューヨーク裁判所のJ.Tragerは、ブルックリン在住のホームヘルス助手のMary Lindorは、4大メジャーが1曲につき750ドルの損害賠償を求めていることは憲法違反であると主張する抗弁に加えることを認めた。

さらに彼女は、(実際の被害額から比べると)1,071倍も多い(金額を請求がなされている)という。

4大メジャーを代表するRIAAは、(実際には、かろうじてファイル共有の仕方を知っているような)Lindorが著作権で保護された音楽の、大規模なオンライン配布者であると、裁判官に訴えている。

弁護側はメリットが無いこと、申し立てが時期尚早であったこと、修正がRIAAに偏見を持たせること、Ms. Lindorは(RIAAの申し立てが)憲法違反だとする抗弁を米国司法省に通知を送るよう要求されたこと、といったRIAAの主張を棄却した、とRecording Industry vs The Peopleは伝えている。

裁判官Tragerは以下のように判断を下した。

原告は、著作権法下で禁止されている最小限の法定損害賠償の集積についての適正手続き条項の妥当性を除外する判例がないことを主張している。
えぇと、正直にいって法律用語や法廷で交わされる言葉、その手続きをほとんど理解できません・・・。なので、今回の訳はものすごく間違っているところもあると思うので、原文を参照するか、さもなくば話半分以下で読んで下さい・・・。

ただ、この裁判官の判断は妥当なものだよね。冒頭にも書いたけれど、1曲750ドルという計算は、もちろん、法廷損害賠償請求の下限の額であるのだけれども、それでも潜在的な可能性を誇大に強調した額であって、実際の損害とは全く持ってかけ離れている部分がある。1曲1曲が著作物であるという主張は、確かに納得のできるものであるけれども、こと損害として考えると、たとえばアルバム1枚に占めるその楽曲のウェイトなどを鑑みれば、個々の楽曲の侵害によって一律750ドルの損害が与えられたというのは、やや納得しかねる。おそらくは他に抱えている訴訟や(脅迫的)和解交渉のために、懲罰的な意味合いを持たせたいのだろうけれど、それとこれとは一緒にすべきではない。それはRIAAの都合であって、この事件とは何の関係もない。

この額で話が通ってしまうのであれば、潜在的な被害を過剰に訴えでることで、いくらでも金儲けが出来てしまう(750ドルは下限である)。いかにアメリカが訴訟大国とはいえ、国際的な問題にも発展しうるこの問題で、悪しき前例を作ることは許されないだろう。もし、RIAAがここまでに過剰な損害額を請求するのであれば、その根拠を誰しもが納得しうる根拠を持って証明しなければならないだろう。少なくとも、ISPに問い合わせれば彼女の通信履歴を提出させることも可能だろう。その通信履歴から、1曲につき1071回のアップロードをしたことが証明できればよいのだ。ちなみに、5MBの曲を100曲共有していたとしたら、5MB*1071回*100曲/1000MBで、合計535GBのアップロードをしていたことになる。さすがにそこまで言ったらISPが黙っちゃいないよ。

なぜ、RIAAが強硬にこのような額を提示し、請求しているかというと、おそらくは和解をスムーズに進めるため。以前のエントリにもあったけれど、和解交渉では、多数の楽曲を共有していても、数曲分のみの損害賠償を請求しているらしい。IFPIの発表でも確か30-40万円くらいの額だったと思う。それが何の関係があるかというと、和解交渉においてRIAA側は訴訟をちらつかせているわけですよ。もし、和解交渉が決裂したらあなたに待っているのは訴訟ですよ、と。今は数曲の損害賠償で済ませていますが、訴訟となったら1曲につき750ドルで全曲対象にしますよ、あの裁判を見てください、この裁判を見てください、あなた、こうなりたいんですか?と。

訴えられている人に落ち度は無いとは言わないし、自己責任である部分のほうが大きいけれど、さすがにここまで露骨だと同情してしまう部分もある。RIAAもIFPIも(RIAJもね)、リスナーに理解できる範囲での主張が出来ないものかしらね・・・。もちろん、違法ファイル共有は犯罪であり、それに対する責任は負うべきだろう。しかし、負わされる責任は妥当なものであるべきだと私は思う。

Trackback

Trackback URL
http://peer2peer.blog79.fc2.com/tb.php/50-bd6497ee

Comment

Comment Form
公開設定

プロフィール
heatwave Author
:heatwave

RSS Jamendo twitter tumblr Creative Commons Attribution 2.1 Japan
ブログ内検索
記事リスト
最新の記事
全記事一覧
他所で書いてるブログ

P2Pとかその辺のお話@はてな

アーカイブ

カテゴリー
最近のコメント
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。