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YouTube、フィルタリングツールのテストへ:ビデオ共有サイトとフィルタリング

まもなくYouTubeが無許可でアップロードされたビデオを特定するためのフィルタリングツールのテストを開始するよ、というお話。YouTubeといえば、今年の1月からAudible Magic社の技術を用い、レコード企業と共同してビデオの音声を利用した電子指紋による違法アップロードクリップの特定をテストしていた。ただより効果的な特定のためには独自技術が必要だとして、Audible Magic社の技術の実用に向けては、否定的なスタンスをとり続けてきた。もちろん、一向に進まないYouTubeの著作権保護技術の導入に対しては、業界からは非難されてきた。そんな中、Time Warner、Walt Disneyと共同して、新たなビデオ識別技術をテストする、というアナウンスを行った、という流れです。今回も備忘録的な感じで、これまでYouTubeをはじめとするビデオ共有サイトの最近の動向を含めて、この件を見てみることにする。とりあえず、3回続けてのYouTube話はこれにて終了。とりあえず、500エントリ達成企画みたいなもので。まぁ、後付ですが。

これまでGoogleは、著作権技術の導入は同社にとって最もプライオリティの高い問題だ、と発言してきた。しかし、その実際はというと、競合するビデオ共有サイトが、次々と著作権保護のために電子透かし技術を導入ている中、遅々として進まないその著作権保護対策には、対策へのタイムテーブルが不明だ、本当はそのような技術を導入する気はないのではないか、という批判がなされていた。

ちなみに、競合他社の取り組みについては、そのほとんどがGoogleが実装を否定的に見ているAudible Magic社の技術を利用している。

MySpaceは今年の2月、著作権を侵害するビデオコンテンツが投稿されるのを防ぐために、Audible Magic社の技術を利用し、投稿される全てのビデオをフィルタリングし、MySpaceの持つデータベースを合致するビデオをブロックする技術をテストする、と発表した。そして、その3ヵ月後の5月には、そのためのツールである「Take Down Stay Down」を導入した。これは、「Notice & Take Down」の進化版といったもので、一度削除依頼を受けて削除したビデオの音声情報を利用してデジタル指紋を作成し、それを著作権フィルターにする、という。そのようにしてMySpace自身のもつデジタル指紋データベースを利用したフィルタリングを行い、削除されたビデオの再掲載を防ぐ、という。

また、ビデオ共有サイトとして、YouTubeとは直接的な競争関係にあるDailymotionも、AudibleMagic社の技術を利用して、違法なビデオのアップロードを排除する予定である、と発表している。Dailymotionは、これまでもNotice & Take Downには応じてきたものの、違法なアップロードは後を絶たず、YouTubeと同様に批判されてきた。Dailymotionのデジタル指紋による違法アップロードの抑制策は、MySpaceのそれとは異なり、技術の提供元であるAudible Magic社のもつデータベースとの照合を行う、というものである。Audible Magic社は、Viacom傘下のMTV Networks、General Electric傘下のNBC Universal、News Corp.傘下のFoxなどのテレビ局のビデオのデジタル指紋をデータベースに収録している。これによって、データベースに収録されているコンテンツのアップロードを未然に防ぐことが可能となる。また、いずれはビデオ画像にも対応したフィルタリングの導入も検討している、という。

さらに、Microsoftのビデオ共有サイト、Soapbox on MSN Videoも、このAudible Magicの技術を利用したフィルタリングシステムを導入している。こちらも、Dailymotionと同様に、Audible Magic社のデータベースを利用して著作権侵害ビデオのアップロードを防ぐという。

では、そのような流れの中でYouTubeはどのように対策を考えてきたのだろうか。まぁ、Notice & Take Downを行っていること、その手続きを簡便化したことは割愛するとして、これまで紹介してきたフィルタリングによる対策についてみてみよう。

以前から、YouTubeは「Claim Your Content」という機能をリリースし、それによってライツホルダーにより容易にコンテンツをコントロールすることが可能になる、と今年のCESで語られた。その際には、コンテンツの遮断、課金、広告収入の分配などのオプションを提供するのだ、とか、ずいぶん調子のいいことを言っているなぁと思ったり。その後も、この技術はGoogleとのライセンス契約交渉の一環として提供する予定であるとし、ライセンス提供を行っていないコンテンツホルダーの保護はしないとも思える発言をしたりして、批判されてもいる。

そして、4月にはその「Claim Your Content」機能を近いうちに導入すると、Google CEOのEric Shumidtが述べたことで、ようやくYouTubeも何らかに技術を導入するのかなと思われていた。ただ、この機能に対しては、他社のようにフィルタリングによってアップロードを遮断するのではなく、ライツホルダーから削除要請をしてもらうか、YouTubeが得た広告収入をライツホルダーに分配する、との見解を述べており、それに対する批判もあがっていたようだ(このITmediaの記事の末尾)。

という中で、YouTubeがついに、そのフィルタリング技術をテストする、という段階に来たというのが今回のお話なわけです。

ITmediaの記事によると、このフィルタリング技術に関しては、冒頭でも述べたとおり、Audible Magic社の技術ではなく、Googleが独自に開発したもののようだ。まだ、どのような技術であるのかは不明ではあるけれど、年内には完全な実装を予定している。

現在のところでは、Time Warner、Disneyの2社とその他にも複数のコンテンツ企業がこのテストに参加するとのこと。他のライツホルダーに対しては正式な導入後にも利用可能にすると発表している。

で、非常に興味深かったのは、YouTube幹部のChris Maxcyの発言。

これは当社が普通は話さないようなことだ。だが、誤解を解きたかった

少なくとも、コンテンツ企業からの突き上げは、YouTubeを動かすにはそれなりの影響力はあったのね。

参考記事
ITmedia News:MySpace、著作権保護の動画フィルタを試験運用 2007/02/14
ITmedia News:[DJ] YouTubeフィルタリングツール、間もなくリリース 2007/04/18
ITmedia News:[WSJ] ビデオ共有サイトのDailymotion、デジタル指紋技術で海賊版を阻止 2007/05/11
ITmedia News:MySpace、著作権保護ツール「Take Down Stay Down」導入へ  2007/05/12
ITmedia News:MS版YouTube、コンテンツフィルタリングを導入 2007/06/05
ITmedia News:YouTubeとメディア企業、ビデオ識別ツールをテストへ 2007/06/12

関連エントリ
著作権侵害ビデオに依存するYouTube、依存しないMySpace:著作権保護技術導入の相違を考える

MPAA:電子透かし技術を用いた違法アップロードビデオの特定

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