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HTTPトラフィックがP2Pトラフィックを上回る:原因はYouTubeか

Ellacoya_logo 米国の調査会社Ellacoyaによると、 北米における全インターネットトラフィックのうち、46%がHTTPトラフィックによるものであり、一方で37%がP2Pトラフィックによるものであることが示されたよというお話。2002年以降、P2PトラフィックがHTTPトラフィックを上回るという傾向が続いていたのだけれども、昨年の終わりごとからそれが逆転しつつあるようだ。このような逆転の背景には、人気を高めているYouTubeをはじめとするビデオ共有サイトによるトラフィックが増大していることが考えられる。ただ、そう考えると、トラフィックの増大の背景にあるのは、P2PかHTTPかというよりは、映像コンテンツによるトラフィックがどのようなプラットフォームを利用しているか、それらがどの程度利用されているかに依存しているのではないかと思えてしまう。

原典:TorrentFreak
原題:HTTP Traffic Overtakes P2P, Courtesy of YouTube
著者:Ernesto
日付:June 18, 2007
URL:http://torrentfreak.com/http-traffic-overtakes-p2p-courtesy-of-youtube/

最近の調査結果によると、全インターネットトラフィックのほぼ10%がYouTubeによるものであることが示されている。YouTubeやその他ビデオストリーミングサイトの増加によって、現在、HTTPトラフィックはP2P以上のトラフィックを生み出している。これは2002年以降初である。

IPネットワーク向けのブロードバンドサービス最適化ソリューションを提供する企業Ellacoyaが纏めたデータによると、全インターネットトラフィックの46%がHTTPトラフィックによるものであった。一方でP2Pトラフィックは37%である。

2年前と比較すると、インターネット上を行きかう全てのデータの65%がP2Pに関連したものであった。しかし、それはビデオストリーミングサービスの大ブームを向かえ、すぐに即座に変わることになる。残念なことに、インターネットトラフィック全体の増加に関するデータが示されてはいない。しかし、HTTPトラフィックだけではなく、P2Pトラフィックも依然として増加しているのかもしれない。

HTTPトラフィックの分析によると、オーディオおよびビデオストリーミングがHTTPトラフィック全体の41%を占め、その半分はYouTubeに起因することが示されている。webページのテキストおよびイメージはそれより少し多く、依然として帯域の45%を使用する。しかし、これは長くは続かないだろう。

しかし、ニュースグループ上で共有される大部分のデータを、P2Pトラフィックにカテゴライズした場合*1、HTTPとP2Pは共に(全トラフィック中の)46%を説明することになる。ゲーム、VoIP、非HTTPビデオストリームは、それぞれ2%、1%、3%であった。

おそらく、人々が消費する帯域の総量は年を追うごとに増加し続けるだろう。新たなストリーミングサービスとして、たとえばJoostのようなインターネットベースのTVプロジェクトは、膨大な量の帯域を必要とするだろう。また、依然としてBitTorrentは高い人気を保っている。今週初め、我々はMininovaが未だに成長を続けていることをレポートした。彼らは6ヶ月かからずして10億ダウンロードを達成している。

邪魔者が現れないことを祈りたいものだ。

Internet Traffic 

*1 P2Pファイル共有を利用した違法ファイル共有が盛んになる前から、ニュースグループは違法ファイル交換の温床であり、現在でもそのような用途で利用されることが多い。

Ellacoyaのニュースリリースはこちら(pdf)。この調査結果は、以前にも紹介した記事と同様の結果を示している。そのときの調査会社もEllacoyaであったのだけれどもね。ただ、その時は、YouTubeによるトラフィックはHTTPの4%程度、全体の2%程度であるという結果だった。もちろん、サンプルが異なるというのもあるのだけれども、今回の調査も北米100万人のユーザをサンプルにしており、 そこまで予測精度が低いものではないかなとも思う。

ということで、改めてHTTPトラフィックがP2Pトラフィックを抜いたことが示されたわけです。とはいえ、P2Pトラフィックが減ったわけでも、テキストとイメージの流れが増大したわけでもなく、映像や音声コンテンツのデータフローがP2PだけではなくHTTPを介しても行われるようになった、そしてその流れが拡大しているという理解が正しいだろうか。

上記の調査結果から、ビデオ共有サイトがHTTP全体の41%を占めているという。YouTubeはHTTPトラフィックの約20%、そしてトラフィック全体の10%を抱えることになる。

この結果から考えてしまうことは、HTTP、P2Pというカテゴライズ以外にも必要になってくるのではないか、ということである。P2Pファイル共有におけるトラフィックの増大を説明するのは、その流通しているファイルのシェアの変化である。

P2Pファイル共有が盛んになった当初、そこに流通していたファイルはオーディオファイルであった。それはNapsterの特性でもあり、映像ファイルがそれほど一般的ではなかったことや画質が極めて悪かったこと(今となっては信じられないことだが、映像フォーマットの主流がmpeg1とramであった!)、さらに、その低画質のファイルですら流通させるのが難しいくらいの回線事情と、それを保存していくためのディスクスペースの不足という問題が存在した。

しかし、時代は流れ、状況は変わっていく。Napster後のP2Pファイル共有ソフトはファイルフォーマットに制限はなく、誰しもがいかなるファイルフォーマットをも共有できるようになった。映像ファイルはより一般的になり、誰しもがDVDから作成したり、テレビ放送をキャプチャーしたり、自ら撮影したりすることができるようになった。その画質は向上の一途をたどり、ほとんどの人が満足できる、魅力的に思える画質である。しかし、その副作用としてファイルサイズは加速度的に増大している。そして、その映像ファイルを流通させることができるだけの高速かつ安定した回線を多くの人が手に入れ、また、それを保存するためのディスクスペースも増大し、安価に追加することもできる。

このような経過を経て、P2Pファイル共有におけるトラフィックの大部分は映像ファイルによるものとなった。そして、上記のような経緯が、P2Pファイル共有におけるトラフィック増大の主な原因となっているとも考えられる。もちろん、ユーザの増加もそれを支えているし、オーディオファイルによって発生するトラフィックも増加しているののだろうけれどもね。

そして、今回のこの調査結果を見ると、HTTPトラフィックの増大の原因としてビデオ共有サイトによるトラフィックが考えられる。そう考えると、HTTPとかP2Pとか言う前に、映像ファイルの流通がインターネット全体のトラフィックを増大させているのではないかと思える。もちろん、YouTubeは比較的低画質であり、ファイルサイズとしては小さいものかもしれないが、その利用が容易なプラットフォームを考えると、画質の低さによる影響は相殺、または容易に超えられる程度のものだろう。

さて、確かにユーザは全てのファイルを共有できるファイル共有ソフト、用意に利用できるビデオ共有プラットフォーム、映像コンテンツの生成環境や満足のいく画質、高速な回線、大容量のディスクスペースを手に入れた。しかし、それによって苦しめられている人達がいる、そうISPである。彼らはこれまでP2Pトラフィックを制御することで何とか、トラフィック全体を制御することができた。しかし、この結果に示されているように、映像コンテンツの流通はP2Pを超えて、HTTPにまで拡大しつつある。P2Pを利用してはいるがJoostのようなIPTVサービスも一般的になっていくかもしれない。そうしたときに、これまでどおりの一様なトラフィック制御だけで事足りるのかどうか、という問題が生じる。

では、その当の映像コンテンツの中身に関してであるけれど、これに関しては多くのコンテンツが権利者の許諾を得ない違法なアップロードによるものが含まれるだろう。そう考えると、違法ファイル共有やビデオ共有サイトへの違法アップロードは、権利者の利益だけではなく、ISPの利益を脅かすものになるのかもしれない。著作権侵害的なアップロードが抑制されれば、このようなトラフィックの傾向も変わるのかなと思ってみたりする。

関連エントリ
米国調査:HTTPトラフィックがP2Pトラフィックを抜く、ビデオ共有サービスの影響?

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2007.09.20 22:26 | The Foolish Person\'s Nonsense
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