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WinMXキャッシュサーバWinMXGroup.com閉鎖:なぜ管理人は閉鎖したのか

WinMX代理キャッシュサーバWinMXGroup.comの閉鎖騒動の続報についてのお話。Slyck.comが当事者であるKMから直接コメントをもらっているので、その記事をご紹介。現状では、キャッシュサーバの稼動自体は停止していないものの、DNSを停止したことを明らかにしており、今後は徐々に接続できなくなっていくのだろう。まぁ、現在、WinMXGroup.comのパッチを利用して接続しているユーザは、早いうちに別の接続方法に乗り換えた方がいいかもしれない。個人的にはそんなことよりも、なぜ彼が運営を止めるにいたったのかに興味がある。その理由を簡潔に要約すると、何でもかんでも自分任せにされることにうんざりした、もう続けるだけの価値を見出せない、と言ったところだろうか。

原典:Slyck.com
原題:WinMX Group Goes Offline
著者:Thomas Mennecke
日付:June 29, 2007
URL:http://www.slyck.com/news.php?story=1517

2005年9月、FrontCodeがそのキャッシュサーバーを停止し、それによってWinMXネットワークは技術的に死んだ。しかし、それはコミュニティの死を意味してはいなかった。2005年9月に出されたRIAAからの警告状キャンペーン-それは半ダースのP2P企業に、著作権侵害を抑制するか、訴訟に臨むかを迫るものであった-によって、FrontCodeはWinMXを停止させた。

WinMXを含むいくつかの企業が降伏し、また他の企業はオープンソースに活路を見出した。他にはLimeWireのように、訴訟にうってでたところもある。WinMXの終焉の後、残されたWinMXコミュニティは、FrontCodeのものとは別の、彼ら自身のホストキャッシングサーバーをたてた。ホストキャッシングサーバーは、アクティブなIPアドレスを収集し、WinMXクライアントにその情報を送信する。ネットワークに接続されているIPのリストがWinMXクライアントに送信されることで、エンドユーザはそれぞれ接続することができるようになる。

その中でもポストFrontCodeキャッシングサーバーとして高い貢献をしていたのが、WinMXGroup.comであった。そのサイトの求心力であったのが、「King Marco」、KMと呼ばれた人物である。彼の効率的なキャッシングサーバーの開発により無数のユーザがWinMXネットワークに再接続することができた。しかし今日、そのWinMXGroupは存在しない。KMはWinMXGroup.comのDNSを停止した。それによって、多くの人がWinMXネットワークの行方に戸惑うことになった。DNSとはドメイン名をIPアドレスに変換するサービスのことである。KMはSlyck.comに対して、彼の決断についての詳細を話してくれた。

「これまで、サーバーをスムースに走らせ続けるには、多くの時間と努力を要した。基本的に、全てのものが私の元にまわってくるんだ。たとえば、何かやる必要があるものがあったとすれば、いつもみんなは私がそれをすることを期待する。」とKMはSlyck.comに語った。「基本的に、人々は私が全てをやってくれると思っている。それは私にのしかかるプレッシャー以外の何物でもなかった。FrontCodeの代わりにWinMXを復活させることを挑戦しようと決めただけなのに。それでも私は、コミュニティのために、そうするだけの価値があると決めてきた。・・・しかし、かつて価値があると思ってきたものが、最近ではもう価値があるとは思えなくなってきたんだ。」

WinMXGroup.comのオフラインに伴い、ユーザの接続にすぐさま影響がでた。WinMXGroupの姉妹サイト、WinMXWorld.comは、WinMXネットワークに接続できないユーザによる複数のアクティブスレッドが存在する。KMは、キャッシュサーバはまだオンラインであるという。しかし、DNSは停止している。もはや統計情報を収集する以外にアドバンテージは存在しない。

WinMXGroup.comの運命は定かではない。KMはプロジェクトを終えているように思えるが、それでも彼のベンチャーを引き継ぐ別の存在が現れることにはやぶさかではないようだ。彼はまた、彼自身の見解について公式声明を発表した。「もし、[誰か]が、あるプランを持っていて、ドメインネームを利用したいと願うならば、私はそれを開放しよう-しかし、[誰一人として]そう提案してきた人はいない。彼らはホストファイルを探して混乱し、今のところは"we need lots of caches"パニックを引き起こしているようだ。いかにして彼ら自身が長期にわたっていられること(訳注:サーバを維持し続けることができるか)について考えることなんかよりもね。」

今のところ、WinMXWorldは、アクティブなIPアドレスを持つ複数のホストファイルを緊急スレッドに投稿している。KMも、ユーザがオンラインに復帰するには、(彼のものとは)別の公開キャッシュサーバがあることを指摘する。

KMがなぜ閉鎖を決意するに至ったのか、については、彼の公式声明を元に、次のエントリで考えてみることにするとして、そこでは語られなかったユーザへの問いかけがここに記されているので、少し考えてみたい。

ユーザは別のホストを探すことには熱心だが、どうすれば彼らが長期間にわたって安定した接続を可能にできるか、については考えない、という問いかけだ。それは、これまでWinMXユーザのネットワークの半分をほぼ一人で支えてきたからこそ、考えてしまうことなのだろう(大半が皮肉なのだろうが)。

WinMXはHybridP2P型のネットワークを採用しており、ユーザがネットワークに接続するためには一度中央サーバにアクセスする必要がある。その後、ユーザはネットワークに組み込まれ、他のユーザとのネットワークの中に入ることになる。いったんネットワーク内に入れば、中央サーバを必要とせず、ユーザネットワーク内でファイルのインデックスやユーザ情報が共有されることになる(中央サーバ停止してもネットワーク内のユーザが活動を続けられるのはそのため)。WinMX2.Xのころには、もっと中央サーバに依存していたと記憶しているが、依存度は低下しているとはいえ、ユーザがネットワークに接続するためには、中央サーバが確実に必要なのである。

FrontCodeがWPNネットワークを停止してから2年弱の月日が流れたが、依然としてMXPieとWinMXGroupに代わる存在は登場してこなかった。もちろん、FrontCodeが停止した直後は複数の代理サーバが登場したものの、安定して続けているのはこの2つ程度のものだったろう。彼がいいたかったであろうこと、それは、中央サーバの死がそのままネットワークの死を意味するにもかかわらず、たった2つの有志たちの存在におんぶにだっこで安穏としていていいのか、ということだろう。その有志も手弁当でサーバを運営しているのである。決して利益の得られるものではない。いつかその負担に耐えられないときが来れば、もしくは、情熱を失うときがくれば、彼らは運営を停止するだろう。なぜ、そういうことを考えられなかったのか。そして、なぜ、この期に及んでもそのような議論をしないのか、ということだろう。

ただ個人的には、彼の意見は間違ってはいないが、正しくもないと思う。ユーザにはユーザの考えがあって、そして彼らには思いもつかないことだってある。それが、どうして自分が接続することができるか、だろう。また、それに思いがいたっても彼ら自身が何ができるか、といっても特に何ができるわけでもないし、思うかもしれない。もしくは、別にどうでもいいとか、わざわざ時間や労力を割いてってのもなぁと思うかもしれない。ただ、それがユーザの現実的な姿なのだと思う。まぁ、彼はユーザにあーしろこーしろ言っているわけではなく、現状に絶望しているだけなんだけどね。もちろん、一方で、彼の理想とユーザの現実とのギャップに絶望して、彼が運営を停止すると言うのもまた、彼の自由だろう。その点で彼は間違ってはいない。

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