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P2Pファイル共有民事訴訟のための刑事訴訟の利用?:ドイツ

ドイツにおいて、音楽団体やゲーム制作会社が相次いでファイル共有ユーザに対して訴訟を起こし、その数が膨大なものに上っているらしい。しかし、彼らのやり方がいささか問題を含んでいるようだというお話。

原典:P2P Blog
原題:Germany: P2P lawsuits cost taxpayers millions
筆者:Jank0
日付:November 11, 2006
URL:http://www.p2p-blog.com/item-194.html

ドイツの音楽業界は、P2Pユーザに対して数千件の訴訟を起こした。それとは別に、ドイツの複数のゲームソフトウェアメーカーが、何万にも上るファイル共有ユーザを訴えた。この巨大な訴訟の波は、ドイツの法制度に被害を与え始めていると、heise.deが伝えている。

Northrhine Westfalia Roswithaの州検事総長Müller-Piepenkötter が現在語ったところでは、納税者は、これらの訴訟に必要となる情報を手に入れるためにISPに対して、膨大な支払いをしなければならない*1。ドイツでは、当局の法的措置に関わって、対応する個人データが特定の時間にIPアドレスに接続しているのを確認するのに必要とされる作業に対して、ISPは請求をすることができる。通常、これらの料金は35-40ユーロ(およそ45-50米$)くらいなものである。しかし、ライツホルダーが同時に何万ものユーザを告訴するとなったため、1つの法的アクションにつき、そのトータルコストは莫大な額となる。

ドイツのライツホルダーたちは、不特定の原告に対する「刑事訴訟」を利用して、ISPにファイル共有ユーザの特定をさせようとしている。ISPの調査の結果、音楽業界がその容疑者の名前を特定できたならば、彼らはもう一つの「民事訴訟」を起こす-数千ユーロの支払いに対して行われ、そしてそのすぐあとに和解するだけ、のために。

*1回りくどい言い方だが、要は、ISPへ調査を依頼するための料金は税金からまかなわれ、この件数からもその額はものすごいことになるということ。

簡単に言えば、相手を特定するために刑事訴訟を利用して、特定できたら民事訴訟を行うという算段かと。何が問題になっているかというと、その数がかなり多く、ISPへのIPアドレスの照会などにかかる経費も相当な額になるし、それはすべて税金なんですよ~といったところ。

全うな手続きを踏むならば、
民事訴訟のために必要なユーザの個人情報をISPに開示要求
→当然、ISPは拒否
→情報開示を求めてISPに対して民事訴訟
→裁判所からの情報開示命令にてしぶしぶISPも情報開示
→個人情報を元に、ファイル共有ユーザに対して民事訴訟

となってしかるべきなのだが、いかんせんISPに開示要求をしても裁判に時間もお金もかかる・・・、いっそのこと、刑事訴訟を起こせば、時間も経費も削減できて一石二鳥じゃね?といったところだろうか。ISPへの照会費用も税金となるし、刑事事件であれば弁護士にかかる経費も削減できる。ただ、ここで問題となるのは、ISPへの照会費用が税金であり、必要とされる照会の件数が膨大であるということだ。

業界団体がそのような刑事訴訟を行うこと自体は、刑法にのっとって著作権侵害を訴え出ているのだから、それだけでおかしいという議論には決してなりえない。しかし、民事訴訟を目的として、不特定の個人を同定するために刑事訴訟を利用しているのであれば、いささか問題があるといえるのではないだろうか。ただし、あくまでも、企業倫理の問題として考えないといけないのだろうけれど。

そのような倫理観が欠如しているような業界団体が、ファイル共有ユーザの倫理観を正すような発言をしているのだから、ダブルスタンダードもいいとこだなぁというのが個人的な感想。まぁ、全体がそうだというわけではないけれど。

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