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未に覚えのない違法ファイル共有でRIAAに訴えられていた女性、RIAAへの反訴を再提出し反撃

RIAA 未に覚えのない違法ファイル共有のために、RIAAによって訴訟に引きずり出されていた初老の女性が、和解を強要するRIAAに対して、反訴を申し立てたよ、というお話。この反訴はもともと、昨年の終わりに、和解の強要はRIAAによるゆすりであるとして、既になされていたのだけれども、今回はそれを修正して、彼らの調査手法を違法だとする主張を加えている。この裁判が行われているテキサス州法では、裁判に利用するための証拠を収集するためには、ライセンスを交付されていなければならない、とされているのだけれども、RIAAからKazaaネットワークの調査を依頼されたMediaSentryはこのライセンスを得ずに調査を行っていた。つまり、MediaSentryの行っていたのは違法な調査であり、裁判の証拠として無効である、ということ。

ハリケーンリタの災害を生き抜いた初老の女性Rhonda Crainは、RIAAからP2P訴訟の被告として訴えられていた。RIAAは、彼女がP2Pファイル共有ソフトKazaaを使用し、500曲以上の楽曲を送信可能にしていた、と主張する。RIAAにしてみれば、これはP2Pファイ共有訴訟キャンペーンの単なる一部に過ぎなかったのだろう。他のユーザの対する訴訟と同様に、和解金(4,500ドル:約55万円)を支払うことでなかったことにしてやろうと、和解を強要した。もちろん、応じなければ1曲につき、150,000ドル(約1500万円)を求める訴訟に発展するぞ、という脅しもつけてだ。

しかし、これは通常のP2Pファイル共有ユーザに対する訴訟とは異なっていた。というのも、Kazaaを使用しファイル共有を行っていたとされるCrain自身が、この訴訟に巻き込まれるまで、ファイル共有そのものの存在を、そしてそのダウンロードされたとする楽曲の存在を知らなかったというのだ。彼女はRIAAに対して反撃することを決意し、昨年11月、RIAAの行動を「強要(ゆすり)に値する」ものであると主張し、陪審裁判を要求した。また、彼女は、Arista vs. Greubelの裁判で主張されているように、RIAAはKazaaとの1億1500億ドルの和解によって、完全に保障は済んでいるはずだ、という。

Ares Technicaによると、先日、この裁判が新たな展開を迎えたようだ。Crainの弁護人が、彼らの反訴を修正し、新たな申し立てを行った。それは、RIAAとそのパートナー調査会社に対するものであった。法廷文書によると、「RIAAはテキサス州においてライセンスを受けていない調査会社を違法に雇用し、今回の訴訟やその他米国ないので多数行われている訴訟において、この調査会社によって収集された情報を証拠として利用している」と主張している。

それの何が問題かというと、裁判が行われているテキサス州法に反するというのだ。テキサス州法では、調査会社が裁判で利用するための証拠を収集するためには、そのライセンスを交付されなければならない、と定められている。法律については明るくないので、その理由を明確に述べることはできないが、私自身の推測としては、ディスカバリーなどでも見られるように、法廷で利用できる証拠の信頼性を高めるために、出所の良くわからない証拠を法廷に持ち込むことを禁止している、ということに由来するのかもしれない。また、どこの馬の骨ともわからない連中に捜査の真似事をされることが、プライバシーの侵害にも繋がりかねないとも考えられる。それゆえに、調査を行うに際しては、その団体そのものやその調査手法の妥当性や信頼性、倫理的問題、プライバシーとの兼ね合いなどを精査した上で、ライセンスが交付されるものと思われる。

とにもかくにも、今回の修正された反訴は、このライセンスを得ることなく調査を行ったRIAAとMedia Sentryに対してのもののようだ。

さらに、法廷文書によると、Crainは、RIAAの求めに応じて調査を行った企業Media Sentryは、テキサスやその他同様の法律を持つ州においてライセンスを必要とすることを知りつつ、それを無視して調査を実行した、と主張する。

また、反訴では、このような違法な調査をRIAAも容認していたのではないか、または加担していたのではないか、と言うことが指摘されている。申し立てでは、「(RIAAおよびMedia Sentry)は、この訴訟(同様に大規模な訴訟キャンペーンのために行われた他の数千の訴訟においても)での証拠を収集するために、無許可かつ違法な調査が行われることについて、両者間の同意、および理解があった。」と主張されている。

Crainの弁護人は、このようなRIAAおよびMedia Sentryの行為は、テキサス州法における「民事謀議(civil conspiracy)」を構成し、それによって彼女が不当な苦痛を受けることになった、という。

ここで、議論の中心的なプレイヤーとなったMediaSentryは、これまで数多くのファイル共有訴訟において、RIAAの求めに応じて(っていうかRIAAやMPAAが調査をさせているのだが)その調査結果を証拠として提出してきた(たとえばこれ)。その手法としては、ファイル共有ユーザのIPや保持しているリストを記録するという非常に簡便な方法を用いていると見られている。過去には、カナダでの裁判になってしまうが、別のP2Pファイル共有裁判において、MediaSentryのデータの信頼性は低いとして、証拠としての能力を問われている。カナダでの裁判の詳細については、こちらを参照していただきたい。

Ares Technicaの記事は、以下のような一文で締めくくられている。

Crainは、彼女の反訴において勝利しなければらないだろう。ここで勝利を勝ち得ることは、まさに、テキサスだけではなく、それに類似したライセンスの必要条件が存在する他の州においてMedia Sentryが収集した証拠の能力を危うくさせるものだろう。

非常に同意したい。そして、ここで勝利し、他の州で行われている訴訟においても、同様の動きができてくれればよいのだけれどもね。

個人的には、ここでも主張されている通り、Kazaaにおける違法ファイル共有の損害は、KazaaとRIAAとの和解によって補償されたと考えるべきだろう。Kazaaとの和解が成立した以後も、Kazaaユーザに対して賠償を求めるのであれば、一体Kazaaは何に対して賠償したというのだろうか。KazaaがRIAAに支払ったのは、1億1,5000億ドル、約141億円だ。

大企業に個人が対抗しうる術はほとんどない。たとえ自身にいかなる非がなくても、訴訟を避けたいという理由で、泣く泣く和解に応じたケースも存在するだろう。このケースでは、訴訟に打って出られただけまだマシなところもあるが、それでもなお、彼らの体裁や他の訴訟への影響を心配するRIAAによって全ての力を用いてねじ伏せられようとしている。一個人には、RIAAの持っているような莫大な資金もないし、優秀な弁護士も雇えないし、弁護士軍団を形成することもできない。ましてや、訴訟に費やす時間がさらに彼らの生活を圧迫する。個人には、個人の生活があり、その中で日々の暮らしを営むために労働をしなければならない。それを脅威に晒すことで、和解を強要することを脅迫と言わずしてなんと言えようか。

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