2007.07.21 Sat
ベルギー音楽著作権団体、ISPに対するP2Pフィルタリング、ブロッキングの要求を強める
先日のベルギー法廷での、ISPに対するP2Pファイル共有ネットワークを流通する違法なコンテンツのブロック・フィルタリングを義務付けた判決に続いて、ベルギー音楽団体SABAMは新たに国内大手のテレコム企業Belgacomに対しても、同様の要求を行っているよ、というお話。現時点では、法的措置にまでは発展していないものの、Belgacomがこの要求を受け入れそうにないことを考えると、その強制にために法的措置にでるということは十分に考えられる。
原典:Reuters
原題:Belgacom urged to block illegal music file sharing
著者:Reuters
日付:July 14, 2007
URL:http://news.iwebtool.com/article_22482.html?mp=1
ベルギーLe Soir紙によると、ベルギー音楽著作権団体SABAMは、ベルギーの主要テレコムグループBelgacomに、違法音楽ファイル共有へのブロック・フィルタリングを強く求める通達をおこなった。
このSABAM通達は7月12日に送付され、回答までの猶予は8日間与えられているようだ。もちろん、この通達の背景には、先日のベルギー法廷における判決−ISP Scarletは6ヶ月以内にP2Pネットワーク上の著作権を侵害するコンテンツの流通をブロック、フィルタリングするための技術を実装しなければならない−があると考えられる。
以前にもお伝えしたように、このベルギー法廷の判決や、これを賞賛し英国でも追随すべきとした保守党党首David Cameronに対して、英国ISP協会が「ISPは法の執行官ではない」としているように、ISPが必要以上に自社のトラフィックに責任を負わせるのは、ISPの負担の問題や利用者への検閲の問題を考えるとベターではない。
今回の当事者であるBelgacomのスポークスマンが語ったところによると、
アクセスプロバイダとしての私たちの役割は、単純に情報を転送することです。私たちは、必要以上に技術的な解決を求めることには反対します。
という。これは、ISPの責任の範囲を情報の伝達に限るもので、そこで伝達されるコンテンツまでには責任を負わせられるべきではない、という主張だといえる。至極ごもっともな意見で、ISPがそのコンテンツに対して責任を負わせられることになれば、最終的にはISPによる検閲を容認することになる。もちろん、それは確実に利用者の不利益に繋がるのだが、当のISPにしても判断のつかない、ともすれば憲法違反にすらなりかねない問題を常に抱えることになり、そうやすやすとはそのような責任を追わせられることを認められるものではないのだろう。
これまでも述べてきたが、音楽業界だけの利益のために、ISPや利用者が不利益を被らなければならないという考えはあまりに身勝手なものだろう。
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