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Pando、CDN参入のインパクト

Pando あらかじめ断っておくと、これは先月のニュース。このPandoのCDNへの参入について、日本ではInternet Watchが報じているのだけれども、なんとなく見過ごしていた。アクセス増えたらP2Pに切り替えかぁ程度に思ったくらいだったと思う。で、先日、たまたま調べごとをしていたところ、このInternetWatchの記事を再び目にしたのだけれども、そのときにPando Publisherのページにリンクが張られているのを見つけ、何の気なしに覗いてみたら、これがまた面白そうな話だったよ、というお話。以下の画像は、Pando Puublisherのページからの引用。正直最初に記事を流し読みしたときには、単にPandoの特定少数のファイル共有の話かと思ったんだけど、全然違ったのね・・・(当然、InternetWatchの記事を読み違えてただけなのだけれども)。

Pando_CDN Comparison  Pando CDN Peering

ということで、PandoのCDN参入に関する面白い記事をNewTeeVeeで見つけたのでご紹介。しかも、P2P BlogのJankoが書いている記事だったりする。見逃しの更に見逃し。

原典:NewTeeVee
原題:Hablo P2P: The Impact of Pando on CDNs
著者:Janko Rogettgers
日付:June 23, 2007
URL:http://newteevee.com/2007/06/23/pando-versus-cdns/

しばしば、ある状況は偶然にして引き起こされる。会社にクールに聞こえる名前をつけるとしたら、それがスペイン語の何かを意味するのだと後にわかるようなものをつけるだけでいい。幸運にも、パーソナルP2PベンチャーのPandoのケースでは、その意味はそれほど悪いものではなかった。同社は、それ以降スペインやラテンアメリカのユーザで膨れ上がっていた。

Padnoのストーリーは、数あるP2Pベンチャーの中でも象徴的なものだっただろう。潜在的な訴訟の可能性と、有料ダウンロードの困難な市場によって、ますます多くの企業がオルタナティブな収益モデルを模索しなければならなくなっている。同時に、突然にして湧き上がったオンラインビデオは、コンテンツデリバリーサービスへの巨大な欲求を増大させた。そのような状況に、人々はこのような疑問をもっただろう。「みんなはこの辺でP2Pのことを話しているのか?」と。

Pandoは、友人や同僚たちとの簡単なファイル交換を提供するパーソナルP2Pクライアントとしてスタートした。Pandoはその事情において大成功を収めることになった。その一因としては、ラテンアメリカ系にフレンドリーな名前というのもあっただろう。Pandoの持つ850万人のユーザのうちの75%がアメリカ国外に在住している。スペインの雑誌では、FireFoxやAIMと並んで、マストアプリケーションだとして紹介している。

一部の人々は、Pandoでのスペイン語映画やTV番組を交換するための専用webサイトを用意し始めたりもした。それは本来のアプリケーションの目的ではなかったが、Pandoチームの想定内のものであっただろう-そして彼らは、その人気がCDN市場に参入するための助けとなることを理解した。Pandoの共同設立者であり、CTOのLaird Popkinは、「現在私たちは、コンテンツオーナーたちと本当にさまざまな対話を行っています。」と語り、インストールベースが確かにコンテンツ産業との強い関係を作り上げることの助けとなったとしている。

その一部には、Pandoが幾分異なった提案をしているということによるのかもしれない。コンテンツオーナーは、彼らのコンテンツを届けるために、Pandoを利用することが出来る。ユーザが同社のクライアントをインストールさせている限り、システムは小規模ポッドキャストのwebサーバとして機能するのと同様に、十分に成熟したCDNとしても機能する。る。ひとたび、ファイルに人気が出れば、PandoのP2Pパワーは効力を発揮する。それによって、利用のピークを最小限のリソースで操ることが出来る。そして、これはダウンロードだけではなく、ストリーミングでも同様に機能する。

ポッドキャスターについて言えば、同社はビデオ制作者が、彼らのコンテンツで利益を上げることを助けると提案している。Pandoクライアントは、ダウンロードまたはストリーミングされたコンテンツに動的に広告を挿入することができる。

以前、Liz(訳注:NewTeeVeeのリポーター)がレポートしてくれたように、Pandoの価格設定はいささか異端なものである。100万ファイルの転送で、5000ドル。「ひとたび、あなたがP2Pに組み込まれるのであれば、私たちは、もはやそれらのファイルがいかに大きなトラフィックを生み出そうと気にすることはありません。」

これは明らかに、長きに渡って転送量によって利益を上げてきたCDN産業に対する平手打ちのようにも聞こえる。回線コストは安くなってきているが、それでも高い価格で競争しているだけである。実際、産業は大雑把なギガバイト単位の価格設定以外のものを強調し始めている、ということも示されている。Laird Popkinsは、P2Pはこれらの変化を促進することが出来るという。P2Pのコスト削減は、彼にとってパズルの一部でしかない。「P2Pは、可能にするテクノロジーです。」

Pandoは良いところに目をつけたものだ-AkamaiのRed Swooshチームが非常に類似したものに取り組んでいるという事実だけでも(訳注:それは確かなことだろう)。CDNは、単なる数合わせから、送信するビットを利益化するのを助けるフルサービス企業へと徐々に移行し、小規模コンテンツパブリッシャーにロングテールを開放しつつあるようだ。Popkinsはこう語っている。「P2Pは市場を成長させます」と。

なるほど、スペイン語の名前が吉ってことか。という、前半のくだりが結構面白かった。半分冗談にしても、やはりこの時代のサービスというのは、グローバルに利用されるのだなと実感する。たとえ、米国でサービスを展開しても、それを利用する人の多くが米国人とは限らない。逆に、多くの米国人が利用していたとしても、それに火をつけるのが米国人に限らない時代になってきている、ということでもある。

さて、話を本題に。 PandoがCDN業界に参入したことの影響、効果は、3つの側面から考えることができるだろう。

P2PテクノロジーがCDNにもたらすもの

その1つ目に関しては、NewTeeVeeにも書かれているように、どれほど多くの転送がなされたとしても、それにかかるコストを最小限に抑えることができる、ということがある。いや、むしろコストが最小化されるだけではなく、より多くの人々がそのコンテンツを求めることが、そのファイルの転送をより高速化し、安定させる。つまり、二重にメリットが存在することになる。

ただし、全てが全てメリットがあるというわけではないだろう。確かに、当該のコンテンツがより多くの人気を得た場合には、その恩恵に十分に浴することができる。しかし、そのコンテンツがそれほど人気のない、ニッチなモノであればどうだろうか。おそらくP2Pはその威力を十分に発揮してくれることはないだろう。そうした場合には、これまでのサーバ-クライアント型の配信よりもユーザエクスペリエンスを悪いものにするかもしれない。Pandoの場合、その克服のために、コンテンツの流通に従って、P2Pとサーバ-クライアントの2つの方式による配信を切り替えるとしている。

とはいえ、それで全ての問題が解決するかというと難しいかもしれない。Pandoがいうように、低コストでの配信が可能となるため、小規模なコンテンツパブリッシャーがより配信事業に参入することが可能となる。しかし、概してそのようなパブリッシャーはニッチなコンテンツを扱っていることが多い。そうした場合に、P2Pを利用することで得られるメリットが、彼らが口にするほど、目に見えて大きなものかどうかは疑問が残る。それでも、既存のCDNに比べれば、コストが削減できる可能性がないわけではないのだろうけれどもね。

動的な広告の挿入

2つ目に、Pandoがポッドキャスターに提案している、コンテンツの動的な挿入である。動的な挿入と一言で言っても、ユーザアクティビティの情報に基づいた広告提示、ポッドキャスターの選択した領域の広告、またはPandoが契約する企業広告のランダムな提示などなど、いろいろと考えられる。Pandoのサイトを見る限りでは、それぞれに可能なようだ。また、そのような広告はオフライン(たとえばポータブルデバイスなど)でも提示され、コンテンツの最初、真ん中、終わりに表示させることができる。それに加えて、download-to-own、download-to-rent、サブスクリプションベースのe-commerceモデルもそれぞれサポートしているという。

このような多様な選択肢は、より多くのコンテンツプロバイダーを引き付けるかもしれない。個人的にはあまり好ましくは思っていないが、それでも彼らの多くが、コントロールされた広範囲への配信を模索しているわけで、そうした人々にとってオプションが数多く存在することは、彼らの目的に合致するのかもしれない。Pandoは、彼ら自身はコンテンツの集合体ではなく、1つのプラットフォームに過ぎないといっているが、それでも、より多くのコンテンツプロバイダーを集めることが、より多くのユーザを集めることにも繋がる。それがコンテンツプロバイダーへの更なる利益にも繋がるだろう。選択肢がより多く、そしてそれぞれがより効果的であることが、その成功の1つの鍵となるだろう。

既存のユーザエクスペリエンスを新たな利益につなげる

上述の記事にもあるように、Pandoはこのサービスを開始する時点で、多くのユーザを抱えている。もちろん、そのようなユーザ全てが今回Pandoが発表したサービスを利用するとは思い難いが、それでもそれまでのユーザエクスペリエンスの延長線上にそのサービスがあるのであれば、そのことはPandoにとってプラスに働くことだろう。以前に紹介した記事の中で、LimeWireが述べていた主張に重なる部分である。如何にして、それまでのユーザエクスペリエンスを維持しつつ、そこに新たなサービスを付与するか、そしてそこから利益を上げるか、ということ。逆を言えば、それまでのユーザエクスペリエンスを無視したやり方を取れば、如何に人気のあるサービスであったとしても、そこに付与された新たなサービスの利用はそれほど望めないだろう。

もちろん、これはそれぞれのサービスごとにその特徴やユーザエクスペリエンスが異なるわけで、一律有効な方法などは存在しないわけだけれども、この考え自体は共有できるものだろう。Pandoがそれに成功するかどうかは、現状ではまだわからないけれども、個人的にはそんなにはまずい感じはしない。

ということを考えてみた。特に最後の部分に関しては、LimeWireのインタビューで考えさせられた点でもあり、1つの人気サービスが新たなブレイクスルーを求めるときに、非常に重要な点だろうね。

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