スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Mediadefender、P2Pファイル共有ネットワーク上でのマーケティングを語る

MediaDefenderこれまで当ブログで紹介してきたように、Mediadefenderは、BitTorrentユーザを罠にかけて情報を収集したりフェイクビデオ共有サイトを構築して、ユーザを引っ掛けようとしてきたり、とP2Pファイル共有界隈では非常に嫌われている企業である。しかし、その一方で、MediadefenerはP2Pファイル共有ネットワークを利用したマーケティングについても、長きに渡って検討してきたようだ。以前、清涼飲料メーカーがP2Pファイル共有ネットワーク上で無料で楽曲を配信した、という話題を紹介したけれども、その背後にいたのもMediadefenderである。ただ、そのようなP2Pファイル共有ネットワークのマーケティングへの利用に関しては、これまで試行錯誤の連続だったようだ。そのような経験を踏まえ、MediadefenderのJonathan Leeが、P2Pファイル共有の有効な活用法(Mediadefenderとしてはマネライズの方法)を語っているよというお話。個人的には、MediadefenderのアンチP2Pファイル共有活動を好ましく思っていないために、それほど好意的に見ているわけではないが、それでも彼の発言は非常に納得のいくものである。いかにしてP2Pファイル共有を利用していくか、その1つの方向性が示されているのかもしれない。

原典:NewTeeVee
原題:Mediadefender Moves into P2P Marketing
著者:Janko Roettgers
日付:August 18, 2007
URL:http://newteevee.com/2007/08/18/mediadefender-moves-
into-p2p-marketing/

あなたはマドンナの最新アルバムをダウンロードしようとしているとする。そんなあなたにポップクィーンが投げかける言葉は…泥棒?海賊行為との奇妙で、しばしば腹立たしい戦争にようこそ。エンターテインメント産業は、長きに渡って、フェイクファイルでP2Pネットワークを汚染するために、いくつかの企業を雇っていた。そして現在、これと全く同じ企業がマーケティングに参入しようとしている。彼らはファイルの転送を妨害する代わりに、彼ら自信のメディアをダウンロードのために提供する。そして、改変されたファイルの代わりに、ブランド戦略に用いられる。

カリフォルニア州サンタモニカをベースにするMediadefenderは、そのシフトの中心にいる。同社はARTISTdirectの子会社として知られ、アンチ海賊行為の働きによってファイル共有界隈で嫌われている。しかし最近では、広告モデルによるMP3ダウンロードなどの来るべきキャンペーンによってプレスの注目を集めてもいる。現在、Mediadefenderは数年に渡ってP2Pマーケティングの実験を行ってきた。その過程で彼らは2,3のレッスンを学んだ。副社長のJonathan Leeは、それらのいくつかを私と共有することに同意してくれた。

Mediadefenderは、世界中の共同ロケーション施設において数千のサーバーを持っている。それらをマーケティングに使用するという決定は、しばらく持たれてきたとLeeは言う。そのような豊富なリソースを持っていることに関して、「それを他にどう利用することが出来るのでしょう?」と彼は強調する。

実際にコンテンツを配布するということは、理解しやすいアイディアである。しかし、長き渡ってエンターテイメント産業は、P2Pを利用する用意はできてはいなかった。これらの企業は、彼らがネットワークを介して彼らのファイルを配信することになれば、法廷闘争における彼らのポジションに不利に働くだろうと感じていた。しかし、2005年夏、最高裁判所がGroksterに対する判決を下したとき、全てが変わった。「判決によって、それらの枷は外れました。」とLeeは言う。

それに伴って、学習曲線は開始された。「私たちは、さまざまなものを試し、何が定着するのかを見ています」と彼は説明する。「P2Pネットワーク上で広告を行うための当初の試みとして、Leeは「おとり販売」を含んでいたという。ファイルには、広告を見せるか、そのWebページに飛ばすために、嘘の名前がつけられていた。「明らかにそれには大きな問題があります。」と彼は認める。大半のブランドは、彼らの顧客を失望させることを望んではいない。もちろん、依然としてP2Pネットワーク上でこのようなテクニックを重用してSPAMをばら撒いているポルノ産業は別としても。

もう1つの戦略としては、人々をiTunesや同様のダウンロードストアに誘導し、合法的にコンテンツのコピーを購入させるというもの。これはLimeWireやその他のクライアントを用いることを考えていたようだ。「それは実際にはうまくいきませんでした」とLeeは認める。同様のことが、コンサートチケットや着信音を購入させるために、広告と検索結果を混ぜ合わせるというアイディアに向かわせる。彼は、人々がP2Pネットワーク内で浮いているいかなる広告をもクリックするのを疑ってかかっていると考えている。彼らはそれを無視する傾向にあると考えているようだ。

ではどのように機能するのだろうか?「あなたがオンラインでは購入できないもの」とLeeは言う。P2Pはブランド戦略に非常に効果があることがわかっている。Mediadefenderは、人々が実際に視聴したいと望むビデオを提供する清涼飲料メーカーのキャンペーンで多くの成功を収めたという実績がある。音楽も同様に効果的であり、それは風変わりなものでも同様である。おかしなCMは、人々によってYouTubeに再投稿されるし、更にそれは友達にもおススメされる。それはP2Pネットワークでも同様にビッグヒットを収める。

これは、人々がまさに彼らの腹立たしいアンチ海賊行為戦術を捨て、その代わりにP2Pネットワーク上でいくつかの馬鹿げたクリップを投稿しなければならないことを意味するのだろうか。「もし、あなたがプロモーションを行っているのであれば、既にアンチ海賊行為問題に対処していることになります。」とLeeは認める。しかし、彼の仕事のアンチ海賊行為の部分は、今すぐに無くなるとは考えていないようだ。

実際、まだMediadefenderは、騙しファイルによってP2Pネットワークを汚染することで大部分の利益を上げており、それは同社がファイル共有界隈で最も嫌われ続ける企業の1つである理由でもある。Jonathan Leeはそれを気にするでもなさそうである。彼はそれがマーケティングビジネスに影響を及ぼストは全く考えていないようだ。成功したP2Pマーケティングキャンペーンは、常にウィルス性のものであるかのようであり、その焦点は彼の会社に向けられるものではないと彼は言う。「それが良いコンテンツであれば、それは伝えられる、ということです。

やはり、Grokster判決の影響は非常に大きかったのだな、と実感する。あの判決は、P2Pファイル共有企業を追い詰めるためだけのものではなく、コンテンツ産業がP2Pファイル共有を利用するための号砲でもあったのかもしれない。

ということで、そのGrokster判決を境にP2Pファイル共有を如何にして効果的に利用することが出来るのか、という実験に乗り出したMediadefender。最初に行ったのは、広告ファイルに偽の名前をつけたフェイクファイルをばら撒き、それによってユーザに広告を視聴させる、または、htmlファイルやリンクを付加したメディアファイルによってユーザをターゲットページまで誘導する、というもの。実際に、その頃の記事にもMediadefenderが、P2Pファイル共有上にばら撒くフェイクファイルを利用した広告提示を行っていることが示されている。しかし、その問題点は、ユーザにネガティブエクスペリエンスを与えるというものだろう。如何に広告を提示することが出来たとしても、それが不愉快な経験だとすれば、広告効果どころか、当該の製品やサービス、そのブランドに対して嫌悪感を抱いてしまうことになる。それでは広告を行うメリットはなく、ただただデメリットしか存在しないことになる。

まぁ、上述されているように、ポルノ産業は盛んにショートクリップを大量にばら撒いてユーザを誘い込もうとしているが。それでも、ポルノ産業の場合は効果をあげているってことなのかしらね。エロスは強力なのかな。ただ、このような手法は、P2Pスパムとして批判されてもいる。

続いて、当該のコンテンツを合法的に購入するための選択肢を提示する、というアプローチを考慮してみたものの、それもうまくいきそうに無いと判断したようだ。興味深いことに、このようなアプローチはLimeWireが効果的だと主張しているものと酷似している。LimeWireは検索結果と共に、合法的な購入先を表示させることで、ユーザは購買に向かうだろうとしているが、Mediadefenderは、P2Pファイル共有ユーザがそのようなP2Pファイル共有から離れたものを、やすやすとはクリックしない、という結論に達したようだ。個人的にもそれには同意だ。

では結論として、どのようなアプローチを取ったかというと、ブランドイメージの向上のために利用するというもの。これは、当該コンテンツの配信費用をブランド企業が負担し、それによって無料で配布するというもの。現在、コカコーラがコカコーラ製品を購入した人の中から抽選で、iTSから無料の楽曲ダウンロードを提供しているけれども、それに近い感じ。上述されている例では、ビデオ配信のための使用料等のコストをコカコーラが負担し、P2Pファイル共有ネットワークにJay-Zのクリップを無料で配信した。Mediadefenderは他にも、広告主のブランドロゴを施したアーティストの音楽ファイルを無料でP2Pネットワーク上に流す、というアプローチにも関わっている。一部ではそれはFlood攻撃だ、と揶揄されてはいるが、少なくともこのようなアプローチが一般的になっていけば、そのような認識も変わっていくのかもしれない。まぁ、それでも違法ファイル共有を防ぐための手段としても利用されるのだろうけどね。

このような試行錯誤の結果、Mediadefenderは、ブランド戦略の一環としてのP2Pファイル共有ネットワークの利用という結論を導き出したようだ。これまでP2Pファイル共有から利益を上げることを目的とした多数の試みがなされてきたが、成功を収めたといえるアプローチは存在していないといえる。その原因として考えられることは、ユーザにネガティブエクスペリエンスを経験させるアプローチだったということが考えられるだろう。

少なくとも、Mediadefenderの主張しているアプローチは、広告主に対しても、コンテンツホルダーに対しても、そしてファイル共有ユーザに対しても、一定の利益をもたらすアプローチだといえる。もちろん、これが成功を収めるという保証はどこにも無いが、それでも、P2Pファイル共有ネットワーク上で成功するアプローチがあるのだとすれば、少なくともそこに関わる全ての人達に利益をもたらすもので無ければならないだろう。

Trackback

Trackback URL
http://peer2peer.blog79.fc2.com/tb.php/677-8bba46f2

Comment

Comment Form
公開設定

プロフィール
heatwave Author
:heatwave

RSS Jamendo twitter tumblr Creative Commons Attribution 2.1 Japan
ブログ内検索
記事リスト
最新の記事
全記事一覧
他所で書いてるブログ

P2Pとかその辺のお話@はてな

アーカイブ

カテゴリー
最近のコメント
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。