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P2Pトラフィックの最適化に向けたP2P企業、ISP、ハードウェアメーカーによる「P4Pワーキンググループ」

P2Pによるトラフィックは、全インターネットトラフィックの大半を占め、多くのISPがそのトラフィックによって苦しめられている。また、これまでのところ、そのようなP2Pによるトラフィックの大半が、P2Pファイル共有によって占められてきたことから、ISPはそれに対する帯域制御を行うことで対処してきたのだけれども、今後はJoostやSkypeなど、P2Pが完全に合法的かつ有効な利用がますます促進されていくことは確実である。そのような状況に対処するため、現在P2Pによるトラフィックを軽減することを目指して、P2Pテクノロジー企業、ISP、ハードウェアメーカー、トラフィックリサーチ・ソリューション企業などが一堂に会したP4Pワーキンググループが組織されているよ、というお話。

原典:Wired
原題:P2P-2-ISP Peace Pipe Could Ease Bandwidth
著者:Michael Calore
日付:Ausugt 30, 2007
URL:http://www.wired.com/software/webservices/news/2007/08/p2p

ネットワーク利用の激増に直面して、ISPはその上昇を続けるトラフィックレベルに不満を漏らしています。その増大は、大部分はYouTubeやその他の類似したサービスのインターネットビデオによって引き起こされています。それらは実はP2P技術を使用していません。

しかしISPは、本当のP2Pアプリケーションの迫りつつある成長が、彼らを押し潰す恐れがあるといいます。一部のISPは、彼らのネットワーク上のP2Pトラフィックを探知し、それを抑制し始めました。それによってファイル共有は非常に鈍足になるか、場合によっては利用できなくなりました。

その反対側にいる当事者の反応として、一部のP2P企業は、ISPと協調していくという態度をとり、その関係の調整のための新たな産業ワーキンググループを形成しています。それによって、ISPはそのネットワークにおけるトラフィック負荷をよりよく管理し分散させることができるだろうといいます。

P4Pワーキンググループは、BitTorrent、Pando Networks、LimeWire、VeriSignのKontikiなどのコンテンツ-配信-テクノロジ-プロバイダーや、Verison、AT&Tなどのブロードバンド企業、Cisco Systemsなどのハードウェアメーカーから構成されます。ほぼ1ダースのメンバーとなっています。P4Pは、合法的なP2Pコンテンツ配信を促進するDistributed Computing Industry Association(分散コンピューティング産業協会)の手引きの下、運営されます。

P4Pのプラン:P2Pトラフィックがフローを続け、P2Pテクノロジーのユーザが過度の共有によってISPのネットワークをオーバーロードしないことを確実にするため、ISPとP2Pテクノロジープロバイダーが共同して取り組むこと。

P2P企業の恐れは当然のものでしょう。先週、全米第2位のISP、ComCastが加入者のBitTorrentの利用を制限し、ヘビーダウンローダーに対しては、インターネットサービスの停止という罰則を加えることになったとユーザは知らされました。ComCastは同社のダウンロード制限、帯域制御の実行についてはコメントを控えています。しかし、Broadband ReportsTorrentFreakといったWebサイトは、その実行の証拠を示しています。

今月初めには、英国の2つのISPが、BBCの音声およびビデオ番組を配信するために使用されるP2PアプリケーションiPlayerによるトラフィックを運ぶことを不本意であると述べています。また6月には、Time Warner Cableは、同社のRoad Runnerネットワークにおいて、ピーク時間帯での帯域消費型のP2Pトラフィックを抑制することを発表しました。

「P2Pはまさに現在、ISPにとっての最大の痛点です」とPando CTOでありP4Pワーキンググループ共同議長のLaird Popkinは言います。「一方ではそれは人々がブロードバンドを契約する理由でもあります。しかしもう一方では、ISPが単一料金でサービスを提供しているため、かなりの負担ともなっています。そして、この一つのアプリケーションは、彼らのインフラの大部分を消費しています。」

理論的は、P4Pグループの考えは非常に簡単です。「あなたの秘密を見せてください、私たちの秘密を見せましょう」。ネットワークがどのようにレイアウトされているのか、誰がそれを利用しているのかをよりよく理解することで、P2Pテクノロジープロバイダーはより効率的にそのネットワークを利用することができ、ISPインフラストラクチャーへの負荷を最小にすることができます。グループの目的は、長きに渡って対立を続けてきた産業との協調による文化的なシフトであり、新たな時代を迎えることなのでしょう。

P2Pの最初のキラーアプリーションは、10年前に、数百万のファイル共有をもたらしたNapsterでした。しかし、Napsterは違法でアンダーグランドでしたが、最近のP2Pテクノロジーは企業にも採用され、合法的な目的で利用されています。

「その開始当時のために、P2Pはキャリアの世界からのインプットが欠如していました。」とPopkinと共にP2Pワーキンググループを共同設立したVerizonのDoug Paskoは語っています。「現在、P2Pは情報の真空状態において作用する、成熟したインターネットアプリケーションプラットフォームとなっています。私たちは、テクノロジーにガイダンスを与えようとしています。それによって、負の効果以上に、同じ環境でもよりよく働くことになります。」

負の効果の証拠は明白です。たとえば、大半のP2Pテクノロジーは、ほぼ地理的問題を考慮してはいません。つまり、クライアント同士がどれくらい離れているとか、それらが接続されるのにいくつ経由しなければならないということとは無関係にく、クライアントはPeerに繋がります。これはコンテンツが配信される距離を増やすことになります。そしてそれは、ネットワークインフラへの負荷をもたらし、ISPの運営経費を最大にするという副作用を生み出します。

P4PのLaird Popkinは、P2P企業にそのような劣った習慣を捨て去ることを推奨し、ISPに彼らのいくつかの地理的情報の共有させることで、ISPとそのユーザが現在悩まされている多く問題を改善することができるといいます。

「私たちは、ISP、P2P企業の両方を話をしています。彼らはみな、共同して取り組むことに興奮しています。彼らはこれを明らかなwin-winだと考えています。」とPopkinは語っています。

ISPがこのようなことに動機づけられる理由としては、ユーザのコンテンツ-特にビデオ-に対する需要が日増しに高まっているということがあります。それは、帯域幅の消費が確実に深刻になっていくことを意味しています。

トラフィック分析装置メーカーEllacoyaの副社長Fred Sammartinoによると、インターネットトラフィックは過去数年の間、着実に2倍になってきたのですが、その上昇はここ12ヶ月で3倍になったといいます。

「これは明らかにYouTubeのようなビデオストリーミングの成長によるものです。」とSammartino。

最近のビデオトラフィックの増加の大半は、P2Pテクノロジーによるものではなく、webプロトコルHTTPによるものです。YouTubeのようなストリーミングビデオサイトは、-プログレッシブダウンロードとして知られるプロセスを通じて-ビデオをユーザのブラウザに届けるためにHTTPを使います。その結果、Ellacoyaの調査によると、P2Pトラフィックが全インターネットトラフィックに占める割合は、2002年の65%から今日の35%に後退する一方で、HTTPトラフィックは2002年の30%から現在40%にまで増加しているそうです。

しかし、専門家たちは、P2Pトラフィックはもうすぐ再び増大を始めるだろうと考えています。それはJoostのようなP2Pビデオプラットフォームが、多くのオーディエンスに高解像度のコンテンツを配信し始めることになるためです。

全体的なトラフィックの増大にもかかわらず、P2P企業は、彼らがより効率的にトラフィックを配信することでISPへの負荷を軽減することができるといいます。たとえば、VerizonのP2P Kontikiテクノロジーのように、Pandoは自動的に同一ネットワークにいるPeerを見つけます。たとえば、同じ会社の従業員とか、DSLループを共有する近所の住人、といったように。コンテンツ配信業者は、この戦略を「edge-of-network distribution」と呼びます。それは、混雑したバックボーンではなく、インターネットの低トラフィックの裏道、つまり「edge」を使用するためです。

しかし、そのような最適化はまだまだ多くの推測を含んでいるとPopkinは言います。「ネットワーク構造を逆行分析する試みのほとんどは、欠陥を含んでいるのです。おそらく、それは何もしないよりはまだ良いことなのでしょうが、ネットワーク内で何が起こっているのかを把握するには不十分なものでもあるのです。」

たとえP2P企業が、ブロードバンドの裏道の近接した無限の迷路上でより高速に、よりよく動作するために彼らのソフトウェアを最適化することができたとしても、P2Pが必ずしも万能薬であるというわけではありません。

それは、概してユーザのアップロード速度がダウンロード速度よりも非常に遅いこと、あまり人気のないクリップには利用可能なPeerがごく少数しか存在しないことなどのためである。提供されているビデオの数千(または数万)にも及ぶライブラリにおいては、あなたが欲しがっている特定のコンテンツを別のPeerが保持している-更に言えば、そのPeerがコンテンツを配布するのに十分なアップロード速度を持っているかどうかの-可能性は非常に小さくなります。JoostやiPlayerはPandoと同様に、彼ら自身のサーバからデータを共有するという別のルートを用意しなければ成りません。

VerizonのPaskoは、P2Pと旧来のサーバ-クライアントによる配信というハイブリッドを唯一のソリューションだとしています。

「ネットワーク上に人気のコンテンツをSeedするのと同時に、周囲のPeerから取得することのできない「不人気な」コンテンツのために、ある種のセントラルサーバコンポーネントを用意しなければなりません。」と彼は言います。

そして、ブロードバンド上での大規模且つ帯域幅フレンドリーなコンテンツディストリビューションに向けて、いかなるポジティブな結果が待ち構えていようと、その始まったばかりのワーキンググループは、透明さと強力こそが、そこにたどり着くための最も効果的なツールだと確信しています。

「もし、私たちが成功するのであれば、私たちはいかにP2Pスペースにアプローチするかというキャリア間の景観全てを変えることになるでしょう。よりいっそうの協力環境は、みなに有益なものです。」とPaskoは語っている。

海外のP2Pファイル共有ユーザが直面している帯域制御も、日本同様に厳しいものである。また、その状況も同様であり、ファイル共有によるトラフィックが過剰であることに加えて、ファイル共有の大半が違法なものであることが、その過剰な帯域制御を容認しているものと思われる。

ただ、そのような安易な帯域制御は今後、P2Pテクノロジーがより一般的な技術として利用されるときにも、同様に行うことはできないだろう。では、どうやってそのトラフィックを抑制し、効率的にエンドユーザ同士がデータをやり取りするのか、という点を解決しなければならないというところだろう。

このP4Pワーキンググループは、DCIAのワーキンググループとなるようで、それを考えると今後はより多くの企業がこの議論に参加するものと思われる。同団体のメンバー企業は、P2Pテクノロジー企業の他、ISPやトラフィックソリューション企業、ISPなど、まさにP2Pトラフィックの問題に直結した企業が多い(というかそういう団体だし)。

これまで、それぞれに独立して対策をとっていたプレイヤーたちが、共同して今後の方針や具体的な取り組みを行えるというのは非常に好ましいことだ。将来的には、このような場にコンテンツプロバイダーの側も参加してくれればよいのだけれどもね。P2Pキャッシングの1つのネックに著作権の問題があり、その解決のためには、著作権団体などの理解や彼らとのコンセンサスも必要になるだろう。

おそらく、しばらくの間はトラフィックの問題というのは解決することはないだろう。それゆえ、このような取り組みが必要不可欠になるのだろうね。

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