スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Prince、インターネット上の海賊行為に対決姿勢、YouTubeとの訴訟も辞さず

Princeといえば、最新作のCDを新聞に添付する、という革新的な行為によって世界中の話題を呼んだ。Web上での反応は非常に好意的なものであり、さすが殿下、という声が散見されたものだ。そんなPrinceが今度はWeb上での海賊行為に対して、訴訟も辞さない構えであるようだよというお話。ターゲットとなったのは、YouTubeなどのビデオ共有サイトや、そしてThe Pirate BayなどのTorrentサイトのようだ。そして、Princeをバックアップするのは以前にも紹介したWeb Sheriff

原典:TorrentFreak
原題:Prince Hires the Web Sheriff to Take on The Pirate Bay
著者:enigmax
日付:September 14, 2007

いつものお話。著作権者は、自らのコンテンツがThe Pirate Bayを通じて利用されているのを見つける。アーティストは代理人を通じて、The Pirate Bayを脅かす。The Pirate Bayはアーティストとその代理人を嘲笑する。そして、何も変わることなく、BitTorrentコミュニティはダウンロードを続ける。Web Sheriffは、他の全ての人々が失敗した戦いを継承する。

彼の音楽に触れたことのある人なら、ほとんどの人が同意してくれるだろう。Princeは、文字通り数百の優れた楽曲を書き、制作してきた偉大なアーティストである。

今年5月、Princeは31.21ポンド(約7,300円)の非常に手ごろな価格の、『Earth Tour』を発表した。それは、誰しもが参加できるようと低い価格がつけられたものであった。また、全ての来場者には、Princeの最新アルバム『Planet Earth』の無料コピーが配られた。6月には、英国『Mail on Sunday』紙が、かつてない画期的な契約によって、7月15日版の同紙にPrinceの最新アルバムを無料で添付するという合意に至ったと発表した。

このようなGiveaway(販促用の景品)に対して前向きであったその後の現在、Princeは再び普通のアンチ海賊行為のスタンスに戻った。MediaGuardianに拠れば、彼は「ただ彼自身のためではなく、デジタル時代の全てのアーティストのために」著作権保護の行動を起こすとし、「インターネットにおける彼のアートを取り戻す」ことが狙いなのだという。

では、実際にPrinceはこれをどうしようというのだろうか。eBayへの物質的な商業的海賊行為への攻撃は別として、彼が問題視しているのは、YouTubeともちろん、The Pirate Bayである。

Princeのスポークスマンは更にこう説明する。「Princeは、アーティストとして音楽の権利がアーティストに残されていなければならないと強く思っています。そのためにも、著作権は包括的に保護されていなければなりません。自らの権利に対して、そのような行動をとったアーティストはごくわずかです。それでも、Princeは、再三再四、アーティストと音楽優先する新たなシステムにチャレンジする用意を示してきました。」

Prince(または彼のアドバイザー)がユーモアセンスを見せてくれるのは、彼らが悪名高いWeb Sheriff(Entertainment Law Associatesの一部門で、John Giacobbiによって率いられる施行チーム)を雇っていることだろう。彼らはこんな通知を送付する-しかしその対象となった問題のサイトは、現在も稼働中である。

それでも、Web Sheriffの脅しによって、Princeの2,000曲ものビデオクリップはYouTubeから削除され、eBayでのオークションでは300件も削除された。しかし無理もない話しではあるが、Web SheriffがThe Pirate Bayとコンタクトをとったとき、それは彼らにとって完全な屈辱でしかなく、最終的には、諦めざるを得なかった。複数の『White Stripes』の.torrentの削除要請に失敗したことで、彼らは悪名高いThe Pirate Bayのリーガルページに名を連ねることになり、多くの人の嘲笑の的になった。次に彼らがアクションを起こすとすれば、慎重にならざるを得ないと考えるべきだろう。

TorrentFreakでは、The Pirate BayのBrokepに、恐るべきWeb Sheriffにバックアップされる、このPrinceのプランをどう思うか尋ねてみた。「まぁ、『ファンを減らすための方法』だねぇ。」と彼は言う。「王の息子(son of king 訳注:Princeのことね)をミュージシャンとしては尊敬しているけど、ファンとの関係でいえば、彼は問題を抱えてるんじゃない?」そして、Brokepは、無料販促CDアルバムについてのコメントを続ける。「彼はメディアの注目が欲しくてたまらないんでしょ。」

今年初め、Web Sheriffは、複数のTorrentサイトに、Billboard Magazine, Music Week Magazine, Music & Media Magazineの半ページを使って、彼らの活動について公に謝罪する広告をうつよう命じている。The Pirate Bayがこれに従ってくれるだろうか?

Web Sheriffの脅威に全く動じることなく、Brokepはこう言う。「彼がスウェーデンで我々を訴えるというなら、どうぞお好きにといったところだよ。そんな言われもないわけだし。さらに、彼がアンチ海賊業界の笑いものと手を組んでいることが馬鹿げているね。まぁ、彼らにはメディアの注目を浴びるという第一目標があるのだろうから、その理由のために手を組んでいるんだと思うよ。」

また、ブロガーたちは、Sheriffの非公式な削除要請には、なんら法的根拠を持ち合わせていないことをよく知っている。更に一部のブロガーは、Wed Sheriffからの要請を受けることで、「ブロガーとして成功したんだな」とすら思うようだ。

世界中にファンがいるように、John Giacobbiのパブリシティは十分なようだ。彼の写真はWebのいたるところにある。その中でも私のお気に入りは、このクラシックカーのフードに乗ってリラックスしている彼。でも、大方の人が期待しているような、馬に乗った写真はないようだ。

まぁ、彼は本当の保安官(sheriff)ではないのだろうから(訳注:そりゃ馬には乗ってないよね)。

ここまでWeb Sheriffが馬鹿にされるのも理由がないわけではない。以前には、正当な版権所有者によってYouTubeにアップロードされたクリップ(Universal自身がアップロードしたWhite Stripesの動画)に対してDMCA通知を出している。それでも、今回のYouTubeへのDMCA削除通知はある程度、まともだとは信じたいが。まぁ、それでもアホ保安官という汚名は消えないだろうけど。

で、Brokepが言っていることは、それなりに痛快ではあるのだが、納得できる部分と納得できない部分がある。確かに売名行為と言う側面があったとしても、Prince自身はこれまでも権利にうるさかったに人だし。個人的には、そんなアーティストがいてもいいと思うし、いなきゃいけないとも思う。自分が作った曲に関しては、自分の権利を主張する、というスタンスはそれほどおかしいものではない。

でもって、オーディエンスとアーティストの関係に対する概念も、それぞれであっていいと思う。PrinceはWebを蹴ってよりフィジカルなつながりによって、メイクマネーとファンを得ようとしているのだろうから、まぁ、Webがすべてというわけでなし、オーディエンスとしてはいろいろな方向性があっていいかなとは思う。

その一方で、こんなブログを書いているからというわけではないけど、Webの可能性ってのも捨てたもんじゃないんだぜ、とも思う。確かに、PrinceはコンサートでのCDの配布、新聞にCDの添付によって、プロモーションを成功させているけれど(CDセールス以外の点でね)、それ以外のアーティストもそれで万事OKかというとそうでもない。Princeがそれをできるのは彼のキャリアと、まだまだ枯れていない人気があってこそだろう。

いかにPrinceが他のアーティストのために、といっても全てのアーティストがそれに賛同するわけではないだろう。少なくとも、インターネットがなくとも、自らの収入が安定している人たちにこそ必要な保護であっても、まだまだ人気を確立していないアーティスト達にとっては、ある意味では自分達を探し出してくれるツールとなりうる。

そんなアーティストの1つであるSilversun Pickupsのインタビュー(原典:Comfort Comes、Interview:Eli Larin)から引用しよう。

音楽のダウンロードをどう思う?

非常に素晴らしいね。最も忌み嫌われてるものが、最もお金をもたらしてくれたと思ってるよ。僕らがショーをやったとき、レコードは7月25日発売でまだでてなかったんだ。でも、オーディエンスは僕らにこういったんだ。もう曲はダウンロードしてある、だから来たんだって。いずれにしても、彼らはレコードを買うために来たんだ。ショーに来るのも、レコードを買ってくれるのも、CDをコピーするのも、みんな同じ人なんだよ。それはプロモーションだよね。メジャーラジオ局はもうだめ。インターネットやMyaSpaceなんかのおかげで、キッズは好きな音楽を見つけることができる。だから彼らは腐りかけのメジャーラジオを聴く必要がないんだ。

果たして、Princeの考えで彼らを守れるだろうか。 この話は非常に複雑だ。Silversun Pickupsだって、海賊行為を全面的に認めようぜ、という意見を持っているわけじゃないだろう。でも、結果的に彼らはそれを認めている。 それが彼らにポジティブな効果をもたらしてくれるからだろう。しかし、一方でPrinceのようにネガティブな影響のほうが強いと考えるアーティストもいる。

じゃあ、どうすればいいのかというのはなかなかに難しい。単に、規制を強めれば、Silversun Pickupsのようなアーティストがせっかくのチャンスを棒に振ってしまうこともあるだろう。しかし、規制が緩すぎれば、アーティスト達の利益を減らしてしまうこともありうるだろう。ただ、少なくとも、現状ではその裁量はアーティストにある。だから、Princeにしろ、Silversun Pickupsにしろ、自分の望むような著作権管理ができることが一番いいんじゃないかなと思う。

そんなわけで、Princeが自らの権利を守らんとしている姿勢は、リスペクトするけど、でもそれは決して全てのアーティストのためになるわけではないんだよ、思った次第です。世の中には、グレーなところが必要なアーティスト達もいるってことで。なかなか、それをかっちりさせることも難しいよねぇ。

で、そんなプリンスだけど、海賊行為に対する姿勢はかなり強硬な感じみたい。こととしだいによっては、YouTubeを訴えることも匂わせているくらいだし。詳細は、MediaGuardianTelegraphで。

最後に、アホ保安官が不当なDMCA通知の濫用によって削除しようとしたWhite Stripesのビデオを紹介。最新アルバムのタイトル曲。Universalの提供なので、画質も結構いいね。

The White Stripes - Icky Thump

 

**追記**

上記のビデオ、日本からは見れなくなったみたいです…。残念。

Trackback

Trackback URL
http://peer2peer.blog79.fc2.com/tb.php/712-8b0f6908

Comment

Comment Form
公開設定

プロフィール
heatwave Author
:heatwave

RSS Jamendo twitter tumblr Creative Commons Attribution 2.1 Japan
ブログ内検索
記事リスト
最新の記事
全記事一覧
他所で書いてるブログ

P2Pとかその辺のお話@はてな

アーカイブ

カテゴリー
最近のコメント
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。