2007.09.22 Sat
ダウンロード違法化問題:著作権がインターネットを検閲する
文化庁・文化審議会の著作権分科会・私的録音録画小委員会が、同委員会の津田大介委員の指摘していたように、違法にアップロードされた著作物のダウンロードを「違法化」する方向で著作権法を改正する意見が大勢となったとする中間報告案をまとめたようだ。asahi.comによれば週明けにも公表されるとのこと。この記事では、あたかも法改正が規定路線であるかのように書かれているところが鼻につくが、それでもその流れが確実に現実に近づいていることは間違いないだろう(この手の記事がそれを後押しする部分もあるのだけどねぇ・・・問題点がいっぱいあるんだから、そこをもっと指摘しろよと思うわけで)。以前のエントリでこの法改正がいかにクソッタレであるかをいろいろな側面から延々と述べたが、やはりどう考えてもこの流れはクソッタレだ。
原典:asahi.com
原題:無許諾の音楽・映画 ネットで入手、自宅でも違法に
著者:朝日新聞
日付:2007年9月21日
URL:http://www.asahi.com/national/update/0921/TKY200709210236.html
法改正が実現すれば、ユーチューブにテレビ局の許諾なしに第三者が違法配信した過去のテレビ番組を自宅のパソコンに取り込むことや、携帯電話の「着うた」の違法サイトから楽曲を自分の携帯電話にダウンロードすることも法に触れる行為となりうる。
まず後段から突っ込んでみると、YouTubeの動画を自宅のパソコンに取り込むとはどういうことだろうか。この辺は随分ボカし気味な感もあるが、明確に言えば、「YouTubeを視聴すること」だろう。YouTubeは純粋なストリーミングではないため、ストリーミングのつもりで見ていたとしても、それはダウンロードされていることになる。
次、携帯電話の「着うた」を配布する違法サイトを問題にあげているのだろうが、個人的にはそれは現行法においても対処できるものと考える。簡単に言えば、そのサイトの管理人を訴えればいい。その努力をせずして、インターネットユーザの活動を制限しようというのも馬鹿げた話だ。それに対しては、それに対処するために著作権者側に莫大なコストが必要となるではないか、といわれるかもしれない。しかし、今回の話はインターネットユーザや、主要な著作権産業側にいない人々に対して、そのコストをおっかぶせようという話である。著作権者にコスト負担を願うのはダメで、そのほかの人がそれを負担しろというのもひどい話だ。それも、彼らの私的な財産のために、ね。
さて、ここでは「違法サイトと承知の上で録音録画する場合」に限定するとあるが、では違法サイトの定義とはなんだろうか。その辺を考えるにつけ、「違法サイト」なるステレオタイプ的なものが存在し、それに当てはめて考えているのだとしか思えない。サイト管理人が、金銭的であれ、それ以外の目的であれ、何がしかの利益を求めて違法にコンテンツをアップロードしているサイト、というものだろう。しかし、現実にはそのようなサイトは既に対処可能であるし、また、そのような範疇にないサイトまでもが法改正によって違法サイト認定されてしまう可能性がある。
たとえば、YouTube。YouTube上にアップロードされているコンテンツに、著作権者の許諾なく違法にアップロードされているコンテンツが存在することを知らない人はいないだろう(少なくともYouTubeを利用している人はね)。となれば、YouTubeは違法サイトとなるのだろう。しかし、YouTube上にはユーザ生成コンテンツをはじめとする、「著作権者が公開を許諾しているコンテンツ」がアップロードされている。いや、著作権者によってアップロードされているコンテンツといったほうが良いだろうか。著作権者自らがアップロードするサイトが、違法サイト認定される、そんな馬鹿げた話があるだろうか。Universal、EMI、Sony BMG、Warnerの4大メジャーと提携している違法サイトが存在するとでもいうのか?それが日本の目指す世界標準なのか?
そして、問題はユーザの制限だけにとどまらない。それはサイトを運営する人々、コンテンツを配信する人々にも影響を及ぼすだろう。原理は簡単だ。サイト管理人が自身のサイトを合法サイトであることを証明できなければ(確実にできなければ)、利用者は安心して利用することができないということだ。RIAJは「適法マーク」なるものを配布するようなのだが、おそらくそれはRIAJのためだけに利用されることだろう。同様に他著作権団体が各自「適法マーク」なるものを配布するとしても、同じことだろう。私が適法マークをくれといっても。おいそれとくれるものじゃないだろう。
結局、彼らは自分自身を守る傘をもっているが、彼ら以外の人々はその傘を持ち得ないのだ。なんと都合のいい話か。彼らは大手を振って合法サイトです、という風を気取れるが、私のサイトは「違法かもしれない」サイトになる。もし、彼らが適法マークを「違法かもしれない」私のサイトにくれるとしても、彼らはそのサイトを1つ1つ違法なコンテンツがないかどうかを確認しなければならないのだが、その確認が適切なものであるという保証はどこにもない。彼らにとって不都合な記述があったり、好ましくない内容であれば、適法マークを与えてくれないかもしれない。今後著作権を侵害しない保証はないとかなんとか、なんかしらの理由をつけて検閲をすることも可能となるのだ。
違法サイトでないことを明確にするには、合法サイトであることを示さなければならない。しかし、その判断は著作権団体が行うのだという。もし、私がBitTorrentやeDonkey、WinMX、Winny、Share、Gnutellaなどの「著作権を一切侵害しない」解説サイトを作ったとして、彼らは適法マークをくれるのだろうか?まぁ、認めてはくれないだろうけどね。認めてくれないのだとすれば、それは検閲だろうし(私的なものだ、という建前を持ってくるだろうからね)、認めてくれるのであれば、著作権団体のお墨付きのP2Pファイル共有解説サイトの出来上がりになる。まぁ、そもそも適法マークを配布してはくれないのかもしれないけど、そうしたら、著作権産業以外の人たちは、その合法性を明示することはできなくなる。
まぁ、そういう法律になるんだと思うよ、これ。
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まさに糞ですね
時代は日単位で動いているのに、こいつらは金儲けのためにその流れをとめようとしている。
売国奴がいたり経団連の犬がいたりジャスラックにされるがままだったり・・・。
日本ももうすぐ後進国の仲間入りですね
| さい | 2007/09/22 12:41 | URL |