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ニコニコ動画の「著作権者への歩み寄り」は不可避だったと思うよ

ニコニコ動画ニコニコ動画には数多くの著作権侵害コンテンツがアップロードされているのは、ほぼご承知の通り。そのような状況に対して、ニコニコ動画側が、著作権保護への取り組みを発表したよというお話。まぁ、ここまでの規模になるとお目こぼし的なところに潜んでいるわけにもいかず、著作権者達の望む具体的な対策を講じなければならなくなるというのは必然的なことだろう。ということで、今回の発表に関する概説と、それについて思ったことをつらつらと述べてみたい。

原典:ニワンゴ プレスリリース
原題:ニコニコ動画に投稿される動画の権利保護について - 権利者との対話を強化
著者:株式会社 ニワンゴ
日付:2007年10月1日
URL:http://info.niwango.jp/pdf/press/2007/20071001.pdf

今回の著作権保護の取り組みに関して、ニコニコ動画を運営するニワンゴは以下のように述べる。

ニコニコ動画ならびにSMILEVIDEO では、これまでも投稿される動画に対する権利保護を目的とした取り組みを行ってきましたが、権利者との対話に基づいた権利保護の取り組みを強化するため、今後さらに個別の話し合いの場を積極的に展開する方針です。具体的には、権利保護システムや監視体制の強化、利用者への啓蒙活動を目的とした以下のような施策の実施に向けて、協議を行っていきます。

具体的な対処として、3点ほど挙げている。

  • 権利者からの包括的な削除要請(作品名、番組名など指定による削除)への対応を整備。また、権利者との個別の実施項目に応じるための体制作り
  • SMILEVIDEO権利侵害対応プログラムへの要望を受け入れ、システムの機能強化、拡張
  • 利用者に向けた著作権保護啓蒙のためのページの設置

上記2点については、多くのビデオ共有サイトなどでも行われており、ある意味では両者の手間を省くために必要な部分かもしれない。

1点目に関しては、タイトルや作品名に基づく包括的な削除要請に応じたとしても、タイトルを偽ってアップロードされればその規制をすり抜けることは可能だ!という批判もあろうが、タイトルによって検索に引っかからなくなることで、そのコンテンツの視聴の機会が抑制されるのだから、まぁ、全く効果がないとはいえないだろう。

2点目の権利侵害対応プログラムの改善に関しては、もう既に実装されているものを改善しようというだけの話であり、そこまでユーザの利用に絡むものではないかもしれない。問題が起こるとすると、権利侵害プログラムによって提供されているツールによって、ニワンゴの判断を経ずに、権利者側だけで削除が可能となるという事態なのかな。まぁ、それでも妥当に運用されていれば問題はないのかもしれないけれど、著作権の行使を乱用的に行えば、EFF vs. Viacomのような自体になることも考えられる。ただ、このようなプログラムは、米国においてはDMCA削除手続きの手間を軽減させるために提供されており、YouTubeなどでも実際に行われている。

3点目に関しては、まぁ、やってますよ、という姿勢を示すことが必要になる、ということだろう。おそらくはその効果に対する責任を求められることはないだろうから、お飾り的なものだろうか。個人的には、ニワンゴ作成の啓蒙ビデオをコメントできる状態で流して欲しいけれどもね。でもって、ユーザ側がそれに応える啓蒙ビデオを作製してアップロードすれば、おもしろいかもしれない。

ただ、今回の著作権保護の取り組み以前から、ニワンゴは既に著作権保護のための取り組みを行っており、権利者からの削除瀬申請に対しては迅速な削除を行っている、上述した権利侵害対応プログラムを提供している、権利侵害コンテンツの再投稿をブロックしている、とニュースリリースでは述べられている。また、ユーザのへの著作権保護の呼びかけや、著作権侵害ユーザに対しては、一時的な利用の停止、恒久的な利用の停止措置を行っている、とも述べる。

権利者に判断を委ねてしまえ

個人的に感じたのは、著作権を保護することを目的としているというよりは、著作権を保護しますんで、僕らと一緒に遊びましょうよ、といったところだろうか。

著作権保護の施行の仕方を著作権者に委ねるというのは、そんなに悪いことではないだろう。まぁ、グレーであるからこそ、ニコニコ動画が盛り上がったという側面があり、その効果を未だ推し量ることも難しいことから、権利者側もそのポテンシャルを同判断してよいのかわからないというところもあるだろう。その一方で、そもそもそのようなポテンシャルなど存在しない、と考える著作権者もいるだろうから、その両者が納得できる落としどころを探す必要がでてくる。

そういった意味で、削除したい人は好きなだけ協力しますんで、お目こぼししたい人はこれまでどおりよろしくお願いします、という宣言に思えなくもない。強情を張って最終的に大変なことになるのであれば、その前に手を打とうという部分もあるのかしら?

CGMが相対的に盛り上がる?

今回の取り組みがどれくらい効果を挙げるのかはわからないが、うまくいくと仮定すれば、著作権侵害コンテンツの大半が削除されることになる。まぁ、そうなれば、初音ミクをはじめとするユーザ生成コンテンツの割合が相対的に増すわけで、ある意味ではそういった文化にとってはチャンスが広がることにもなるだろう。まぁ、そういった側面もあるかと思う。

ニコニコ動画に関する議論では、ニコニコは違法コンテンツが山と見られるから人気があるのだという人もいれば、それにコメントがつけられるからいいのだという人もいるし、ニコニコ動画はCGMの公開の場として優れているという人もいる。特に、初音ミク以降、最後の人たちの意見をより目にするようになったのだが、そう信ずる人にとってはこの流れはそんなに悪くもないだろう(嫌味ではなく、本気でそう思う)。

CGMのポテンシャルというのが何処まであるかはわからないが、それでもその可能性は十分に感じている(個人的には、ネタ、ノリ的傾向が強いのもに関しては、単に消費されるだけのものであって、オリコンチャートと何が違うんだよという憤りも覚えたりする。まぁ、それは私自身がそうした楽しみ方をしていることに由来するのだろうが)。そういった意味では、必ずしもネガティブな影響だけがもたらされるというわけではないことを強調したい。

もちろん、違法にアップロードされるコンテンツを期待してニコニコ動画に通っている人の中には、このような規制によって魅力が半減以下になってしまうという人もいるだろう。ニコニコ動画をどのようなスタイルで楽しんでいるのかは別にしても、合法的なコンテンツだけを楽しむ、違法にアップロードされたコンテンツだけを楽しむという人は少ないだろう。少なからず、その両者は相乗効果をもたらしていたであろうことを考えると、後者の目的が主の人が去ってしまうことが、ニコニコ動画の躍進を鈍化させるものになるかもしれない。まぁ、それでもそこから新たに文化を築いていけばいいだけで、それほど悲観的に考えることもないと思うけどね。

この期にコンテンツプロバイダは乗り出せるか?

でもって、このような歩みよりは、コンテンツプロバイダーにとってもありがたい申し出なのだろうしね。もちろん、それは違法コンテンツを撲滅できるぞ~!という好戦的なものもあるだろうが、それ以上に、このような対策を行ってくれることで、コンテンツを提供しやすくもなるということだろう。それでも、これまでのコンテンツプロバイダーの動きを見ていると、多くのプレイヤー達が積極的に動くということもないだろうが、それでも一部の先進的な人々はこの動きにのってくれるかもしれない(もちろん、効果的だと思われる範囲内で、黙認するというこれまでどおりのグレーな利用を許す、という方針もあるが)。

まぁ、問題はそれでも納得しない著作権者がいないとも限らないってことくらいかしらね。ただ、どうやってもここまで大きくなったニコニコ動画が、何の対策もなくこれまでどおりの運営を続けていくことは不可能だったろう。そうした意味では、このような歩みよりは不可避だったと思う。そして上述したように、このような取り組みによって新たなポテンシャルも考えられる。それを活かすのも殺すのも、ユーザ、コンテンツプロバイダ次第であると思う。

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Comment

ふと思ったんだけど | URL | 2007.10.02 03:39 | Edit
著作権コンテンツがなくなることはないでしょうけど

現状で一番問題なのはCGM関係かもしれないですね

トップに上がってくるのはつまらなさすぎるCGMだけ
どんどん底なしに質が下がっていくクリエイター気取りの作品とか
何もかもが他人のふんどしでそれを混ぜ合わせただけでクリエイターを気取るとか
そういう箸にも棒にもかからないようなものが自演で上位に上がり、自演コメントで弾幕が張られて
そういう問題を運営が助長してるように見える、というのもアレですけどね

作品の質や芸術性に関わらず自己主張が強く人間関係を操作するのが巧みな人間が中心に居座るCGMも結局一部の人間が自分たちの立つ場所を流行りの中心だと勘違いし、本当に流行とかメインストリームにはなれず、著作権違反コンテンツが流行の中心になってくるわけで

そう考えると結局ニコニコ動画の存在意義は無料のレンタルビデオ屋でしかないんですね・・・
匿名のPeerさん | URL | 2007.10.02 19:49 | Edit
>ふと思ったんだけど
最後の結論を言いたいだけの愚痴にしか見えませんね。
heatwave | URL | 2007.10.03 00:53 | Edit
ふと思ったんだけどさま

いつもコメントありがとうございます。

全てに同意するわけではないのですが、私も似たような違和感を覚えることがあります。これはニコニコ動画に限らずなのですが、ノリ、ネタ的に優れた作品にしばしば出会ったりするのですが、そのような盛り上がりがある際には、これぞCGMの真骨頂的な意見が見られたりします。中には勢いあまって商業主義の敗北、とか、これからは完全にCGMの時代だな的なことを言う人もいます。

ちょっと話はずれますが、私が過度の商業主義を批判する理由として、コンテンツをただ消費させるために製作している、ということがあります。もちろん、現場の作り手の意識はわかりませんが(つまり制作の現場)、すくなくとも製作の側の意識としては、消費されることを意識して作っているような気もするのです。その時代のノリで、ネタで、消費されてしまうような安易なコンテンツが大量に製作されていることに、なんとも残念な気持ちになります(そのコンテンツの良し悪しに初動が重視されるのもそういった部分があるのでしょう)。

私は音楽が好きなので、音楽で考えてみると、私にとって優れた、素晴らしい楽曲というのは、その楽曲を老人になっても聴いているだろうか?という問いに即座にYES!!と答えられるもの、なんです。この旋律がいいよね、とか、この転調がさ、とかそんなマニアックな部分ではなく、自分の感情が聴けと命ずる、そんな音楽こそ私が求めているものでもあります。

とはいえ、そのような個々人の価値観にマッチするような楽曲を作り出す、ということはなかなか容易なことではありません。そのような努力をすることは、商業的な成功に確実に結びつくものではありませんし、大概の場合、高くつくことが多いでしょう。むしろ、そのような商業的な成功を度外視したアマチュア的な精神によってこそ、そのような感情を揺さぶるような楽曲が作られるのかもしれないと思うこともあります(必ずしもそうとは言い切れませんが)。

少なくとも私の感性はそのような考えによって良し悪しを決めているわけです。閑話休題、では、ネット上でしばしば見られるノリ、ネタ的な盛り上がりにその要素がどれくらいあるのだろうか、というところに違和感を感じているのだと思います。

ネット上での流行も、ネタとして、ノリだけで、そのコンテンツが消費されてはいないかと思ったりするわけです。もちろん、それは1つの文化としてのアウトプットですから、それ自体を否定するわけではありませんし、それが十分に楽しめるものであるということを否定することは、(それを楽しんでいる私には)できません。

しかし、その根底にあるのは、商業主義の最たるものであるJPOPと同じ構造ではないかと思ったりもするのです。ネタとして、ノリだけで、コンテンツが消費され、いつかは忘却され、そしてたまに思い出されてはノスタルジーのためだけに利用される、JPOPと同じ構造を包含しつつ、それが商業主義への勝利だということに対しては、たとえ商業主義に抗しえたとしても、それが真の勝利で足りえるのかという疑問が湧いてきます。結局は、商業主義の悪しき慣例をアマチュアの世界で再生産するだけではないのかと。

とはいっても、私はCGMの可能性というのは、それほど先行きのないものだとは思っていません。もちろん、誰しもが制作できるわけですから、(商業的な製作とは異なり)フィルターされることなく、全てのものが公開されることになります。しかし、その際のフィルターとなるものは、そのコンテンツを利用する全てのユーザになります。多くのユーザに支持されるものは必然的に人気も高まるでしょうし、そうならなかったコンテンツはいつしか消えていくでしょう。

また、
>トップに上がってくるのはつまらなさすぎるCGMだけ
というのは、決してCGMの先行きを暗くするだけのものではありません。私は以前のエントリで、ニコニコ動画を過度に一般化するのは難しいということを述べています。それは、ニコニコ動画を礼賛する人に対してだけではなく、ニコニコ動画を否定する人たちにも言えることです。つまり、ニコニコ動画のような閉鎖的な空間においては、誰しもに人気のあるコンテンツが人気を集めるわけではないというのと同様に、ニコニコ動画で人気を集めるコンテンツが誰しもに人気のあるコンテンツである必要はないということです。

ただ、上述したように、人気のあるコンテンツが単にネタとして、ノリとして人気を集めたとしても、単に消費されていくだけというのには、違和感を覚えますし(この辺はジレンマです)、自作自演によって人気を獲得するコンテンツが出てくるのも、なんだかなぁというところもありますが、それはすべてにおいてそうなるというものでもありませんし、過度に一般化する必要もありません。

>作品の質や芸術性に関わらず自己主張が強く人間関係を操作するのが巧みな人間が中心に居座る

人がフィルターとなっているわけですから、バイアスやエラーが生じることは致し方のないことでしょうが、そのせいで、優れた作品が世に出ないほどネガティブな影響を及ぼしているとも思えません。

たとえば、YouTubeにアップロードされているLasse GjertsenのAmateurは非常に優れた作品です。彼がどの程度自作自演したかはわかりませんが、たとえそうしていたとしても、私の目には優れた作品としてうつります。そしてそれを紹介したいと思います。そう人に思わせることが、この作品の人気に繋がっているのだと思います。

CGMというのは、作って終わりというものではありません。インターネットというツールは、面白いものを見つけたとき、それを人に伝えるためのツールでもあります。CGMはそれによっても支えられているのだと私は考えています。たとえ、つまらないものが、あたかも人気のあるように思えるような状況に出会っても、そのときには、自分がそれを判断すればいいのです。そして、その判断に基づいて私はこれが面白いと思うんだけど!というコンテンツを提示すればいいのです。

さらにいえば、人気が全てのバロメータではありません。1人でも、そのコンテンツを素晴らしいと思ってくれれば、それでよいのではないでしょうか。

だからこそ、
>CGMも結局一部の人間が自分たちの立つ場所を流行りの中心だと勘違いし、本当に流行とかメインストリームにはなれず
ということが許されるのです。一般的な場所で、流行やメインストリームになる必要はありません。たとえ、一般的な場でそうなったとしても、それは特殊な化学反応の結果であり、当たり前のことではないのです。特殊な場での流行やメインストリームとして人気を集める、というのでよいではないですか。特殊な場ではあっても、その中にいる人にとって、死ぬまで愛せる作品に出会えるとしたら、私はそれだけで価値のあるものだと思いますよ。

ニコニコ動画は一般的な場ではありませんから、たとえそこでの流行やメインストリームが一般的な場で通用しなかったとしても、そのことが著作権侵害コンテンツの流行が中心となるとは思えません。それは、全く別の現象として捕らえるべきでしょう。

そう考えると、
>結局ニコニコ動画の存在意義は無料のレンタルビデオ屋でしかないんですね・・・
というのは、価値観の違いだけの話でしかないのだと思います。

随分、乱文になってしまいましたが、私自身、このような問題に関して、一貫した考えを持っているわけではありません。どちらかというと、いろいろな思いが錯綜した状態でもあるのです。だからこそ、私は考えますし、その考えをこうして書き記すのです。

また、私がこのブログにおいて、MediaDefenderのお話やThe Pirate Bayのお話など、ほとんどの人に興味のないであろうことを盛んに取り上げるのも、たった1人でも、このことに興味を持った人が、へぇ、とか、興味深いなぁ、とか思って欲しい、という気持ちからです。


米2さま

コメントありがとうございます。

私個人としては、どんな言葉であっても、声に出すことが大切だと思っています。だから、どんな発言でもいいんですよ。少なくとも、私は上記のようにさまざまなことを考えたのですから、非常に価値のある発言だったと思っています。
tt | URL | 2007.10.03 17:11 | Edit
その気になれば民放連&NHK&JASRACが、ある日一斉に自社の持つコンテンツの動画&楽曲を消すように求めれば、ニコニコは従わざるを得ないんですよね。
 私がニコニコ文化(と、言えるのかわかりませんが)に懐疑的な理由のひとつがそれに尽きます。サンプル調査で9割以上の動画が何らかの形で著作権違反をしているシステムが急速な形で普及し、それに対する問題をノリと勢いで「あえて無視する」ことで肥大化、無秩序化する。お情け程度にアマゾンとのリンクをしているようですが、再生数と購入者数の比率を見ても投げ銭程度にしか機能していないな、と感じました。
 新しい著作権ビジネスのシステムを作る、というのであればそれは他人のフンドシではなく独自のコンテンツを示してこそ(ニコニコオリジナルのアニメとか)意味があるのですが、現状では泥棒企業、としか・・・
ふと思ったんだけど | URL | 2007.10.03 22:45 | Edit
だいぶ勘違いされてしまったようですけど

私の言うCGMというのはインディーズやアマチュアのきちんとした作品ではないんですね
独自の作品にすらなってない何がしかの既存のコンテンツにおもねただけのものも含めていました

そういうどうしようもないものが、たかが数人でBOTを回し続けることで上位に上がってしまう、そして上位にあるというだけで流行しているように見せかけられてしまう
そしてその流行に乗ることだけを考えている人々はそのCGMへの批判を不快なものとして押し潰してしまいます

そして「あぁ、CGMなんてこんなもんか」と失望されてやがては他のCGMまでもが無駄なものだと思われてしまう

結局本当に面白いCGMや、誰かが必死になって作って送り出したものはそれほど人の目には触れないまま膨大なコンテンツの中に飲み込まれて消えてゆく

ニコニコ動画でのCGMは結局CGMへの失望を大多数の人間に植え付けてしまったという結果でしかないと思うんですよね

人間関係が巧みな人が前面に出てくる、というのは私が人間関係が巧みでないから自分のCGMが正当な評価を得られなかった、という僻みや妬みや愚痴ではなく、ニコニコ動画をただ消費する側から見ていて心から思うことだったからです

歌ってみた、とかそういう動画で上位に上がってくる人間は人間関係を操作することに長けています。ですが特に歌が心に響くわけでも、オリジナリティや面白さがあるわけでもありません

だから結局は上位付近にあるアニメとか、海外ドラマ、撮り逃した番組、ゲームのプレイ動画、音楽や写真の詰め合わせ、なかなか手に入れることのできない昔のアニメなんかが視聴される、と

ニコニコではCGMが発達することはとても難しいことだと思います

ああいうどうでもいい見る気も起きないアニメのMADが量産されて自演で上位に上がり、誰の心にも何も残さないまま消えていく
それがコンテンツ大量消費の商業主義とどう違うのでしょう

私はニコニコ動画のCGMも企業の商業作品もあいだにお金が介在しないだけで同列だと思います

事実ニコニコ動画で一番心に残ったのはDVDBOXが高かったり、入手困難だったり、はじめから見る手段が存在しなかったりで、なかなかまとめて見る機会のない海外のドラマやアニメでした

そういう観点から、結局ニコニコ動画は無料or月額500円のレンタルビデオ屋でしかないと、そういう結論に至ってしまったわけです

価値観の相違というのか、
私が"ニコニコ動画は単なる動画投稿サイトでしかなく、結局文化を形成するには至らない"ということを前提にしてしまっているからなのか・・・

現在のニコニコ動画を二文字で表すなら単に「剽窃」としか表現できません

みんながそう思っている、とか、みんながそう思わなければならない、ではなく、"私は"そう思います
ふと思ったんだけど | URL | 2007.10.03 22:56 | Edit
結局違法コンテンツにおもねた作品ばかりであって、それ単独でコンテンツとしてしっかり地に根を張ったCGMは現状ではほとんどありません

違法コンテンツの同人誌的な存在として"ついでに"親しまれているようなものばかりなんですね

ですから、もしニコニコ動画から全ての違法動画が消滅してしまえば
そこでニコニコ動画は終わってしまうのでしょう

CGMが相対的に活性化することは絶対とは言いませんが、まずありえないと思います

結局2ちゃんねるでもニコニコでも、その種のネットの中で作り出される文化なんてものは幻想の産物に過ぎないのかもしれません

結局誰の心に何を残すこともなく盛り上がっては消えていってしまう

商業主義は、それを研ぎ澄ませて文化とすることに成功したのかもしれないと、ニコニコ動画やVIPのクリエティブ系のスレを見ていると思うこともあります
匿名のPeerさん | URL | 2007.10.06 13:55 | Edit
どうして、安易に主観を客観に取り替えるのか理解に苦しむ…
heatwave | URL | 2007.10.06 15:46 | Edit
ttさま

コメントありがとうございます。

そう、著作権者、著作隣接権者、それを委託された団体が削除要請を出せば、ニコニコはそれに従わざるを得ないのです。ただ、個人的にはそれでよいのだと思っています。コンテンツを縛ることで利益を上げられると考えているのであれば、その考えを持ったまま、ご退席願うしかないですよね。過剰に反応して、プロモーション効果も考えられない人たちであれば、その人たちはそれを失うわけですから、結局はジリ貧です。逆に、プロモーション効果を考え、それを活かすための場として利用しようと試行錯誤する人たちは、少なくとも前者よりは利益を上げられるわけです。

もちろん、ニコニコ動画のプロモーション効果は弱いと判断して、全てのコンテンツを引き上げさせようとする人もいるでしょうが、その人たちには、ではどうやってそれらのコンテンツを活用していくのか、というところを期待したいとも思います。新たな取り組みにニコ動が抑制要因として効くということもありますからね。

個人的には、ニコ動の側から著作権ビジネスをどうこうしようという気概は伝わってこないのですよね。むしろ、ウチが役に立ちそうなら好きに使ってくれ、というノーガード戦法なのか投げやりなのかわからないやり方を採っているようにも思えます。まぁ、著作権者たちがうまく立ち回ればいい感じにことが運ぶだろう、位に思っているのかもしれません。

個人的には、ある程度のグレーゾーンというのは確実に需要があると思っています。そのグレーゾーンをいかにして担保するか、ということを考えると、究極的には権利者のスルーに行き着きます。ただ、現状では何もかもスルーできないというジレンマがありますから、選択的にスルーさせるという枠組みが必要になるのでしょう。

さらに言えば、それは黙認によってのみなされるわけではなく、明示的にこのコンテンツを提供します、ということも可能なわけですから、それを期待したいところでもあります。良くも悪くも、1つのプラットフォームだけが全て、というわけではありませんので、ニコ動も1つのチャネルに過ぎないわけですから、それはうまく使ったもの勝ちなのでしょうね。

危うげなシステムで、問題を抱えながらもノリと勢いで「あえて無視する」ことで肥大化、無秩序化するというのは、ニコ動のみならず、YouTubeやそれ以前にもWebでもこれまでの世界でもあったことですから、人間社会の持つ根本的な問題なのかもしれません。ただ、私が考えるところしては、最終的には利益に結びつけばいい、ということなんじゃないかなと思ったりもします。もちろん、建前や潔癖さが強い人もいますし、利益に結びつくかの判断も個体差がありますから、ニコ動に対する一様の評価にはならないとは思いますけどね。ただ、結果的に肥大化、無秩序化したシステムは、それなりに魅力的にうつるということもあるわけです。

もちろん、泥棒企業とうつるのはしょうがないと思いますけどね。私もそう思う部分もありますから。個人的には、ニコニコオリジナルではなくとも、提携コンテンツとユーザ生成コンテンツだけでも十分にありかなぁとは思ったりします。


ふと思ったんだけどさま

どちらかというと、著作権的に怪しい二次創作のことを指しているのでしょうか?それならば、ガテンの行くところでもあります。ただ、そうなってくると、ニコ動そのもののシステムや、ユーザの熱狂に対しての批判、という感じにも思えます。となると、それはCGMに対する失望というよりは、システムやそこにいる人たちへの失望、なのでしょうか。最近だと、Newsing上原さんの愚痴のようなものでしょうか(外野ばかりが随意反応している感もありましたが)。

対人関係なり、システムなりをハック、クラックすることで人気が出る作品もあるのだと思います。ただ、多くの人がそれを面白がっているという現実は変わらないでしょうし、そうしたやり方というのはいつかは飽きられ、邪険にされるだけなのだとも思います。その部分は、商業的な部分の縮小再生産になるのだろうと、私自身も思ってはいます。

ただ、それが商業的な世界と違う点としては、誰であっても、どんなものであっても、公開する機会があるということです。そして、商業的な世界では決して目にすることのできないようなものを、そこでは見られるということです。その2点だけをもってしても、私はニコ動を評価したいと思います。

文化、という言葉は非常に具体性を持っていますが、その実際は「口述的ないような雰囲気」や「なんとなくみんなが持っているコモンセンス」的なものだと思っています。そこにいる人が、より多くのコモンセンスを持っている、程度の言葉として使っています。そしてそれが何かに役立つとか言う必要もないと思っています。単なるファッションでかまわないのです。ただ、そうしたものが背景にあるからこそ、多くの人が時間をそこで潰したり、創作をするのだと思っています。

少なくとも、2ちゃんねるなどもそうでしょう。単なる暇つぶしの雑談とは思えないほどの情熱を傾ける人がいます。そうした人たちによって、その辺の雰囲気が好きな人たちが自らの楽しむ場所を作り、そしてその場を他の人と共有できるのです。

それが多くの人にとってはつまらないものかもしれません。ただ、それが繰り返され、相乗的に反応しあい、ついには当初は興味を持たなかった人達、知らなかった人達にまで届くかもしれません。かつてのFlash界隈なんかがそうでしたね。

個人的には、失望したからといって積極的にそれを見ないようにする、などという人はいないわけですから、別に今のままでもいいかなぁと思ったりする部分もあります(商業世界の縮小再生産でしかないという違和感は残るでしょうが)。インターネットがテレビやラジオ、雑誌、書籍に並ぶ新たなチャネルになると最初から信じていた人はどれくらいいたか、ということを考えると、失望するにはまだまだ早いんじゃないかなぁと思ったりもします。
ふと思ったんだけど | URL | 2007.10.07 16:02
FPSやRTSのプレイ動画とか、ああいうのはニコニコ動画ならではですよね
もともとニコニコ動画の前身となったのはVIPでのラジオや垂れ流しや実況だったと思うんですよ

機材も放送権も電波権もない一般人が民放に勝るとも劣らない面白い番組を放送していました
誰もそれを遮ったり中止させることができず、誰でも自由に放送して自由に視聴することができました

ニコニコ動画にCGMの可能性を感じることはやはりありませんが、そういう意味での単なる娯楽としての可能性は未だにあるような気もします

"コメント機能自体に飽きた"というようなレスがニコ動の要望板にありましたが、ニコニコ動画の本質は前述のねとらじのように誰でも自由に何の制約もなく動画を発信し、それを視聴できることにあるのかもしれないと思いました
heatwave | URL | 2007.10.08 19:20 | Edit
ふと思ったんだけどさま

コンテンツの向かう方向というのは多岐にわたっていても良いのでしょうね。だからこそ、その時々に消費されるだけの刹那的な作品が多くても、私はそれでよいと思っています(私が主張したのは、その刹那的な作品をもって、クリエイティビティのなんたるかを語り、「同じ」システムを包含する商業主義批判をする人に違和感を持っている、ということです)。

「可能性」の話ですが、やはりそれはその場に存在する価値観に依存するのでしょうね。たとえば、パンクをこよなく愛する人たちのコミュニティにプログレコミュニティで大絶賛された楽曲を持っていっても、おそらくはみんなに理解してもらえることはないでしょうから。また、ある種の普遍性を伴った素晴らしい作品というのは、どの場においても稀有なものですし、それは何処から出てきてもおかしくはありません。そして、どこどこだから出てくる、というものでもありません。そして、現在はそれをニコニコ動画やYouTube、ファイル共有ネットワークなどを通じて、誰しもが容易に公開することができるようになりました。これまでは商業的なラインに乗らなければ、決して届けることのできなかった人にまでそれを届けることができるようになったのです。

>ニコニコ動画にCGMの可能性を感じることはやはりありませんが、
私はどの場においても、優れたコンテンツが提示される可能性を信じていますから、この点については、同意しかねるのですが、言わんとしていることは伝わりました。それは、ニコ動というプラットフォームの問題ではなく、そのユーザ層の問題である、ということですよね?

>"コメント機能自体に飽きた"というようなレス
この点に関しては、多様なスタイルが存在する、ということなのでしょうね。
heatwave | URL | 2007.10.08 21:06 | Edit
なんか、私の議論はUGCとCGMをごっちゃにしてますね。議論をおかしくしちゃって申し訳ないです。自分でも何を言っているんだ?という感じです。ただ、私はニコ動というプラットフォーム内で生じるプロセスによって、単なるUGCがCGM的な化学反応を示すことをを期待しています(単純にコメント自体が付与されることで、ということではありません)。
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