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ダウンロードも著作権侵害に:知的財産戦略本部

日本国内において、許諾のない著作物をダウンロードすることが、違法となるかもというお話。この手の問題で一番困るのは、それによってどのような問題が引き起こされるのかを、まったく理解していない人たちがその決定権を持っているという点にある。結局のところは、業界団体にそそのかされるままに、業界団体の利権維持に都合のいいように使われるだけだろう。

原典:Asahi.com
題名:ダウンロード、海賊版は禁止 政府、著作権法改正を検討
著者:署名なし
日付:2006年11月24日10時18分
URL:http://www.asahi.com/national/update/1123/TKY200611230288.html

政府の知的財産戦略本部(本部長・安倍首相)は、音楽や映像を違法コピーした「海賊版」を
インターネット上からダウンロードすることを全面的に禁止する著作権法改正に着手する。
27日に開く知財本部コンテンツ専門調査会に事務局案を提案。罰則も設け、08年通常国会に
提出をめざしている改正案に盛り込む。海外でも人気が高い日本のマンガやアニメなどの
権利保護を強め、コンテンツ産業の育成を促す狙いがある。

現行の著作権法では、著作権者の承諾なしに複製したコンテンツをネット上に流すことは違法だが、違法コピーをダウンロードしても、個人で利用する限りは著作権の侵害とはならない。
このため、ネット上で違法コピーを入手する行為が横行しても、規制するのは極めて困難だ。

政府は「世界トップクラスのコンテンツ大国を実現する」との方針を掲げ、アニメや映画、
ゲーム、音楽、出版などのコンテンツ産業の市場規模を、2010年までに15兆円にしたい
との目標を04年に設定している。

知財本部は、現状を放置すれば正規のコンテンツの買い手が減り、正当な利益を得られない
制作者が創作意欲を失いかねないと判断。海賊版のダウンロードが違法であることを明確に
することでその流通を減らし、コンテンツ産業を成長分野に育てたい考えだ。
個人的には、業界団体のこの手の「ネット配信しさえすれば、売れる」というあまりに幼稚な発想が理解できない。コンテンツの保護がなされれば、3年後にはコンテンツ産業が15兆円の市場規模になるのか?あまりに馬鹿馬鹿しくてお話にならない。私は、業界団体のこのようなやり方に心から嫌悪感を覚える。

とまぁ、感情的になるのはここまでにして、とりあえず、冷静に意見を述べると、コンテンツの需要というのは、供給の機会が増えるからといって、単純にあがるものではない。微増がいいところかと。そのコンテンツが非常に魅力のあるものであれば、別に手に入りやすかろうが入りにくかろうが、利益を生み出す。逆に、そのコンテンツが大して魅力のあるものでなければ、手に入りやすくなろうが、利益を生み出すことはない。

業界団体を考えると、ネット配信があたかも新しいコンテンツを生み出すという錯覚しているように思える。所詮、ネット配信はコンテンツではなく、単なる伝達手段に過ぎない。これまで別の手段でコンテンツを購入していた人たちが、乗り換えるというのがメインであることを忘れてはならない。増えるのではなく、スライドするだけ。足しげくレコードショップに通っている人たちはともかく、たまにCDショップに出向いて気に入ったアルバムを購入したり、レンタルCDを借りたりしている人が、その手間を省くためにiTMSを利用したりする、ということは考えられても、これまで音楽を大して聴いてこなかった人たちが、機会を与えられたことで、さぁ音楽を購入しよう、などと思うだろうか?

ネット配信によってコンテンツがよくなるわけでも、増えるわけでもない。単にこれまで取りこぼしてきた層を囲い込むだけの話でしかない。真にコンテンツ産業が成長するということは、そういうことではないだろう。

それを踏まえて、この件について。確かに、ダウンロードを規制すればネット上での著作権侵害に対しての、一定の抑止力にはなるだろう。それだけを考えれば、まぁ悪くはないとも思える。でも、よくよく考えれば、ダウンロードする側は、それが許諾を得ているのか得ていないかなど、わかりようがないのだ。アップロードする側は容易にその判断はできるだろう、自らの行為なのだから。しかし、ダウンローダーは、何も知らない。そりゃ、Winnyからダウンロードしたとすれば、ほぼ間違いなく許諾を得ていないダウンロードになるだろう。しかし、iTMSからダウンロードするとき、iTMSからのダウンロードは本当に許諾を得て行われているのか、という疑問を晴らしてくれるものは何もない。たとえ、Appleが許諾を得たと言っていても実際には許諾を得られてはいないかもしれない。じゃあ、Napsterは?AllofMP3は?

ユーザの判断できないことにまで、責任を負わせることができるという法律には正直賛同できないし、そのようなことばかりに躍起になっている産業に、明るい未来が待っているとも思えない。そのコンテンツを欲しいと思わせる機会を減らす努力は人一倍がんばっているように思えるが、そんな状況でコンテンツを欲しがる人に提供する機会だけを増やしてもしょうがないだろと。

ラジオ・テレビという受動的なメディアから、インターネットという能動的なメディアへの移行は避けようがない。これまで業界団体が当たり前と思っていた押し付けの購買意欲の炊きつけなど、これからは通用しにくくなってくるだろう。海賊版の規制は結構なことだが、返す刀で潜在的なコンテンツ購買層を増やす努力をすべきでだろう。締め付けで増やせる数は、ほんのわずかだ。

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