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海賊サイトThe Pirate Bay、ビルマ民主化への支持を(控えめに)打ち出す

The Pirate BayThe Pirate Bayといえば、トップロゴをことあるごとにいじっては、著作権者たちをからかったり風刺したりしている。そんなThe Pirate Bayのロゴがここ数日、いつものように変化しているのだけれども、なんだかいつもの感じとは異なりふざけた感じはない。左上に、アジアの言葉のようなフォントが書かれたバナーがつけられているだけである。今回はThe Pirate Bayがトップロゴにビルマ民主化運動リンクサイトへのバナーを置いているよ、というお話。それと、このようなビルマを支援する運動と、現在のビルマの抱えるほかの問題についてのお話をしたい。

原典:P2P Blog
原題:The Pirate Bay takes a stance for Burma
著者:Janko Roettgers
日付:October 05, 2007
URL:http://www.p2p-blog.com/item-382.html

The Pirate Bayは、彼らのサイトのアイコンである海賊船とコーポレートロゴやポップカルチャー現象とをマッシュアップしたクリエイティブな落書きで知られている。

Intel PC用のOS Xの最初のバージョンがネット上にリークされたとき、海賊船は林檎の中に浮かび上がった。また、みんなの大好きな犯罪テレビゲームがリリースされたときには、the Grand Theft Bayとなったし、北朝鮮の国旗をフューチャーしたこともあった(コレはエイプリルフールのジョークだったけどね)。

最近、The Pirate Bayにアクセスした人なら、いつもとちょっと異なっていることの気付いただろう。サイト左上のバナーは、伝統的なビルマの文字のようなフォントで、シンプルに「Free Burma」と書かれている。バナーはFreeBurma.orgへのリンクである-そのサイトは欧州、米国、カナダ、アジア、ラテンアメリカのビルマの活動家へのリンクで構成されている。

私は以前から、コピーレフト活動家達の政治的な注目(の欠如)を問題視していた。しかし、私はThe Pirate Bayでこのバナーを見たとき、心の底から感激した。それはビルマの自由への闘争へのサポートにおける非常に大きなオンラインムーブメントの一部である。今週土曜、20万人の人々がGlobal Day of Action for Burmaを組織するため、Facebookを通じて繋がっている。同様に、数千人のブロガーたちは昨日、Free Burmaのための運動に参加した。

残念なことに、ブロガーたちのデモはほとんど注目されることはなかった。最大の目的は、より多くのサイトに参加してもらうことのようだった。しかし、メインサイトを訪問した人たちが、彼ら自身を奮い立たせるまでには行かなかったようだ。ブロガーたちが、ビルマ暫定軍事政権の旗とキリスト教の平和の象徴のハトをマッシュアップしたバナーを使ったという事実は、全く何の意味もなさなかった。

The Pirate Bayの面々はその代わりに、我々サポートを必要とする活動家とリンクすることを選んだ-うまくいけば、バナーを通じて、もっともっと多くの注目が集まるだろう。

私には、どちらの方法がよいのかはよくわからない。ただ、どちらの方法も、少なくともビルマの現状を変えさせるためには、必要だということくらいしか。ただ1つのことが全てを解決してくれるなら、それが一番スマートだ。でも、それが現実は非常に複雑で、何をしてもだめにしか思えないような局面が多々ある。それは何の効果もないよ、というのは簡単だ。でも、ゴールに向けての歩みは、1ウェイでもなければ、1ステップでもない。さまざまな道筋と、そこに至るまでの数々のステップが存在する。

もちろん、ゴールに向けての試みが、それを遠ざけてはならないだろうし、ある試みがあるステップや道筋にはポジティブな効果をもたらすとしても、別のステップや道筋にネガティブな影響を与えるというジレンマもあるだろう。それを議論するなら大賛成だ。ただ、それは意味がない、と切り捨ててしまうことには違和感を感じてしまう。

なぜ、ビルマがミャンマーという名前に変わったのか、それを知ることも重要だろう。決して社会の教科書に乗っているような淡々とした事実の羅列ではなくてね。そして、民主化に向けた活動家達を支援することも必要だろう。人々が支援しようと思うようになるためには、それについて知らなければならない。だから、私はビルマの抱えている問題を多くの人に知ってもらうための活動が、意味のないものだといわれてしまうのは、残念でならない。中には、本当にビルマのことを考えているのではなく、単に青臭い正義感に陶酔し、イベントとして楽しんでいるだけだ、という批判だってあるだろう。でも、私はそれでよいと思う。結果的に、良い方向に繋がるために、1本の細い糸となれば。プロセスにこだわる必要などない(もちろん、そのプロセスがのちのちにネガティブな影響を及ぼすのであれば考え物だが)。

インターネットのおかげで、世界中に莫大なリソースを抱えることになった。もちろん、それは集積した結果としての莫大なリソースであり、個々の人々にとって可能なことが飛躍的に伸びたわけではない。ただ、そのリソースを多くの人に届けることができるようになった。それを職業としている人や、それを生業としている人には適わないものかもしれないが、「普通」の人ができる範囲のことを、世界中に発信することができるようになった。人々がそれを目にすることができるようになった。

思ったこと、伝えたいことをそのまま綴り、それを発信する。自分のできる範囲でかまわないのだ。私にとってはその対象がP2Pやコンテンツ配信であり、ある人々にとってはビルマの民主化なのだろう。今でなくても、そんなに大きな効果でなくても、いつかそれが役に立つ日がくれば、そのためのことができれば、それでいいのだと思う。

The Pirate Bayは彼らなりの考えに基づいて、彼らなりの行動をとった。その根底にあるものは、他の人たちと変わるところはないだろう。

なお、ビルマが抱える問題としては、民主化の弾圧以外にもある。

Joostで視聴できるWittnessというドキュメンタリーがあり、それはビルマのいま、東部地域に住む少数民族に対する軍事政権の圧政を克明に捉えたものである。中には非常に残酷な映像も含まれているが、現実としてそれが起こっているということでもある。

軍事政権の弾圧によって、10年間で3000以上の集落が消滅し、ほぼ1日に1つの集落が消えている。軍事政権は、軍隊に集落を襲撃させており、家々から財産を奪い、生活の糧を奪い、女性をレイプし、家々に火を放つ。そして、逃げ惑う人々を射殺する。逃げ延びた人たちも、いつ軍に襲撃されるかの不安と恐怖の中、流浪の生活を送っている。

Shoot on Sight: The Ongoing Military Junta Offensive Against Civilians In Eastern Burma

Joostユーザの方は、こちらからJoostを起動させ、視聴することができる。

また、なぜ東部少数民族が迫害されているか、という点に関しては、こちらのAllaboutの記事を見ると良くわかる。一筋縄にはいかない問題ではあるが、それでも住民達はただ巻き込まれているだけなのである。

この問題については、ドキュメンタリー『Living on the Line』でも扱われている。こちらはJANJANにて日本語字幕つきでストリーミングされている。こちらも、軍に殺害された人の写真や、地雷によって足や手の手術を受けているシーンが含まれるので、それを踏まえたうえで視聴していただきたい。

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Comment

ふと思ったんだけど | URL | 2007.10.09 14:45
ミャンマーの軍事政権への批判はごもっともだとは思うけど
(皮肉でもあるけれど、本当に心からそう思ってます)

軍事政権を倒して民主化することでミャンマー国民が得るものが
果たして本当にあるのかどうかというのが最大の問題ですよね
最終的な目的はミャンマーの国民が豊かで安全で幸福な生活を送ることです

民主化は結局目的に向かうための手段でしかないと思うんですよね

だから国民にとって民主化で得られるものがほとんどないのならば
他の道を模索しなくてはならいと私は思うんです

現在提示されている欧米主導の民主化が成ったとしても、頭がすげ変わるだけで今そこにある問題が全て消え去ってどこからともなく理想郷が沸いて出てくるわけではないんですよね

今現在は軍政が少数民族を攻撃して血が流れていて、一見すれば軍事政権が悪として見られるのも不思議ではないと思います
しかし、軍政という悪を倒したところでミャンマーの国民が幸福になれるわけではないということです

ミャンマーにはたくさんの脅威があって、その脅威に立ち向かうべく軍政を敷いているという側面もありますし、一概に軍事政府が悪で民主化運動が善というわけではないんですよね

欧米の活動家が何故中国やアフリカにはほとんど興味を寄せないのにも関わらずミャンマーにここまで興味を寄せるのかといえば、やはり埋蔵資源の利権なのだと思います

今欧米主導の民主化が行われたところで、少数民族との争いは終わりませんし、軍隊がゲリラ化しないとも言い切れません

欧米型の民主主義が全ての国に通用するわけではないと思うのです

何が言いたかったかといえば、アメリカのポップカルチャーとか反体制のあらわれのようなPirate Bayの認識や行動は結局のところその程度なんだなぁという失望です

民主化と軍政の善悪ではなく、もう少し踏み込んで問題を考えたりするのが、そういうある種アウトローな感覚というかセンスなのではないかなーとか思ったり思わなかったり
heatwave | URL | 2007.10.10 02:17 | Edit
ふと思ったんだけどさま

いつもコメントありがとうございます。

率直に申し上げますと、おっしゃることは理解できるのですが、あまり現実的ではないなという感じを受けます。

上述したように、「ただ1つのことが全てを解決してくれるなら、それが一番スマート」だと思います。ただ、現実はそんなに単純なものではなく、最終的な問題の解決のためには、さまざまなステップを乗り越えていかなければなりません。私は、ビルマの民主化がそのステップの1つになると考えています。

1990年のNDLの大勝は国民の意思を反映したものでしょう。私は国の運営は国民に委ねられるべきだと考えております。その権利も、その責任も国民に帰せられてこそ、国家としての繁栄が可能だと考えています。

確かに、民主化したとしても、問題は山積しているでしょう。しかし、それは民主化したとしても何も得られないということではありません。解決すべき問題を抱えているというだけです。

ビルマの人々が必要としているのは、理想的な解ではなく、現実的に可能な理想に近づくための解だと思っています。それをサポートしようとする試みに対しては、私は賛同したいと思っています。

理想的な論理は確かに心地よいものですが、現実的な論理とは一致しないことのほうが多いのだと思います。

なお、The Pirate Bayは民主政治に対して反抗している反体制的な団体ではなく、著作権制度に反抗するアンチ著作権的な団体です。市民の自由に対しては声高に叫ぶ人たちになので、それほど違和感を覚えるものではありません。

>だから国民にとって民主化で得られるものがほとんどないのならば
>他の道を模索しなくてはならいと私は思うんです

問題は、その他の道が現実的な解として存在しているのか、という点にあるのだと思います。
ふと思ったんだけど | URL | 2007.10.10 12:18
私は民主主義を批判しているわけではないんですよ。
ただ、NDLが支持されているのは他に選択肢がないからであり、
スーチーさんが祭り上げられているのは他に人材がいないからです。

そんな中、形だけ民主化したところで、得られるものがあるのかどうか・・・

全ての国に言えることですが、欧米型の民主主義を取り入れて平和で安定した生活を手に入れることができた国は大抵の場合何らかの形で外貨を手に入れる術を持っています。

ミャンマーが未だに貧しく争いが絶えないのは軍政や少数民族や民主化運動の影響もあるんでしょうが、一番大きいのは産業がないことです。

民主化したところで産業がなければ安定することはないでしょうし、兵隊か坊主しか就職口がない状況も改善しません。ですから軍部主導の麻薬の栽培も終わらないし、またクーデターが起こるでしょう。

民主化以前に解決しなければならない問題が山積みになっているのが現実です。

先進国に住み、ネットを自由に使える環境にあるほど恵まれた人たちならば、ミャンマーに産業を根付かせる運動などができると思います。

私には知識も経験もコネもカリスマもないのでできません。

しかし、他にもいくらでも前向きな運動はたくさんあると思います。

ただ今現在起こっている弾圧や虐殺のグロテスクさを強調し、軍事政権の凶悪さを叫び、民主化を声高に叫ぶだけでは何も解決しませんし、それは単に善と悪の戦いに酔っているに過ぎません。

私の言っていることは理想論かもしれません。
しかし結果を漠然としか求めていない理想論よりはマシな気もします。
heatwave | URL | 2007.10.11 23:10 | Edit
>ただ今現在起こっている弾圧や虐殺のグロテスクさを強調し、軍事政権の凶悪さを叫び、
>民主化を声高に叫ぶだけでは何も解決しませんし、それは単に善と悪の戦いに酔っているに過ぎません。

上述したとおり、私はこのような複雑な問題が解決するためには、複数のステップが必要だと考えています。少なくとも、人々がビルマが抱えている問題を知ることが、解決に向けた取り組みが具体性を伴ったときに、その活動をサポートしてくれるものと信じております。その点で、意味はない、ということに対して私は反論しています。

>私には知識も経験もコネもカリスマもないのでできません。

いえ、あなたにはできます。あなたの前には、インターネットに繋がったPCがあるじゃないですか。
ふと思ったんだけど | URL | 2007.10.12 17:04
>人々がビルマが抱えている問題を知ることが、解決に向けた取り組みが具体性を伴ったときに、その活動をサポートしてくれるものと信じております。その点で、意味はない、ということに対して私は反論しています。

実際には問題は覆い隠されます。
グロテスクな暴力シーンをスパイスとした悪意の軍隊と正義の市民の戦いというムービーに取って代わられます。
単純明快な善と悪の戦いという分かりやすいセンセーショナルなストーリーで同じ空の下で貧困や弾圧に苦しむ人々や複雑に絡み合う困難な問題は塗り潰され、娯楽に成り果てます。
それはある意味無関心よりも悪いものではないかと私は考えます。

結局彼らにとってビルマの人々は隣人ではなく、遠い物語の中のエキストラなのだなぁと、そういう意味での失望です。

行動することこそ第一義であるという人もいるでしょう。
しかし私は行動することにまず責任を持つべきだと考えます。

野良猫にエサを気が向いたときだけに与えてあとは無関係を気取る。
「エサを与えることはいいことだ」「エサを与える自分は善人だ」「与えない人間は冷酷だ」こういう考えを持つ人間と少し似ています。

彼らはビルマやそれを取り巻く人々をダシに楽しんでいるに過ぎないのです。
もうひとつ言えば人の生や死をオモチャに遊んでいるということです。

すべての行動はステップですが、その第一歩は本当に目的地に向かっていますか?

そういう思いでコメントしました。
ふと思ったんだけど | URL | 2007.10.12 17:22
私は人に感じたことを伝えるのが下手なので追補します。

私は冷静ぶって俯瞰して常識ぶって批判しているわけではありません。
ただ強い憤りや悲しい気持ちを感じているだけなのです。

テレビで人が射殺されて死ぬ瞬間を何度も何度も放映することが、本当に国の現状をたくさんの人々に知らせることになるのでしょうか?

他のことでも本当に心からそう思うのです。

子供の死体を抱えて泣き叫ぶ親や、顔が焼け爛れて痛みに絶叫する子供や、カメラに向かって復讐を誓う老婆や、明日食べるものも希望も何も持たない子供たちを人々に見せて回ることが本当に彼らの明日に繋がるのでしょうか?
そしてそれに対して必ず出される武器を抱えて行進する軍隊。
彼らは本当に悪意ある残虐集団なのでしょうか?

ただ単にセンセーショナルなものを見て、頭の中で自分の都合の良いようにドラマティックになるよう問題を組替えて、ただその悲劇や憤りや悲しみを遠い遠い世界の物語にしてしまっているだけではないでしょうか。

人の死体や悲劇的でグロテスクなものを見せてまわることはドラマティックで楽しいことなのでしょう。

しかしそれはビルマの幸福を真に願ったものでしょうか?

私はそれらを人の不幸や死をオモチャにして楽しんでいるようにしか思えないのです。

そういう悲しい気持ちから、私は「本当に、まず行動することが、第一歩なのか?」という疑問を持つに至ったのです。
ふと思ったんだけど | URL | 2007.10.12 17:23
× ただその悲劇や憤りや悲しみを遠い遠い世界の物語にしてしまっているだけではないでしょうか。

○ ただその悲劇や憤りや悲しみを遠い遠い世界の物語にしてしまうだけではないでしょうか。
heatwave | URL | 2007.10.12 20:34 | Edit
ふと思ったんだけどさま

いつもコメントありがとうございます。

1つ質問なのですが、ではどうしたらよいのでしょう?
ふと思ったんだけど | URL | 2007.10.12 22:13
それは私が面倒を見ることではありません。
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