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BitTorrentオフィスツアーに参加してきたよ

BitTorrnet Inc先日設立された、米国BitTorrent Incの100%子会社の日本法人、BitTorrent株式会社へのオフィスツアーに参加してきたよというお話。このオフィスツアーは、Tomo's Hotline のTomoさんが企画しているP2P関連企業オフィスツアーの第2弾だそうで、mixiで参加者を募っていたので参加してみた。といっても、以前から開催の告知がなされていたので、いつになるのかなぁと期待していた企画だったりもする(実はこの企画のためにThe Pirate BayのTシャツでも来て行こうかなと考えていたのだけれども、気付いてくれないと寒いし、届くまでに時間かかりそうだったので諦めました)。とりあえず、このオフィスツアーについてのお話の前に、この日本法人について、と、先日のAshwin Navinの講演について先に紹介してみようかなと。

現在、米国BitTorrent Inc.では、コンシュマー向けにBitTorrent Entertainment Networkを、OEM向けにBitTorrentクライアント、コンテンツパブリッシャー向けにBitTorrent DNAを提供している。

日本法人では、その後者2者の事業を展開していくとのことだ。具体的に言えば、OEM向けにはルータやNASなどへの組み込み型のBitTorrentクライアントの提供を行い、コンテンツ配信事業者向けにはBitTorrentプロトコルの拡張版であるBitTorrent DNAを提供していく。この商用版拡張BitTorrentプロトコルであるBitTorrent DNAには、ストリーミング(擬似ストリーミング)、ローカルピア検索(企業内での利用に向いているとか)、利用状況によってアップロード/ダウンロードを調整する機能などが付加されている。もちろん、BitTorrent自体はオープンソースなので、誰しもに利用可能であるし、さらに開発を進めることが可能でもある。ただ、BitTorrent DNAの強みとしては、このような付加機能(個人的にはP2Pストリーミングかしら)などを提供する、というところにあるのかなと思う。

この日本法人設立に当たって、BitTorrent Inc.の共同設立者でありCEOでもある(CEOになってたのね)Ashwin Navinはこのようにコメントしている。

「一部の不正使用によりP2Pファイル共有技術は誤解を受けている。しかしBitTorrentは、その安全性とパフォーマンスなどから、ビデオやソフトウェア、ゲームなどのオンデマンド配信分野において、日本で有数のP2P配信プラットフォームとなるだろう。また、日本法人を設立したことで、国内のパートナーに手厚いサポートを提供することができる」

米BitTorrentが日本法人設立、P2Pファイル共有技術を国内企業に提供 - InternetWatch

そんなAshwin Navinだけれども、この日本法人設立に当たってか、9月25-26日に行なわれたNew Context Conference 2007にて 講演を行っている。その模様がYouTubeにアップロードされているので掲載しよう。

これまで何度か彼のインタビューで見てきたことだが、彼がBitTorrent Entertainment Networkを立ち上げるに当たって、ハリウッドをどう説得して言ったのかを語っている。Napsterを潰し、P2Pファイル共有を分散させただけの音楽産業と同じ鉄を踏むのか、P2Pファイル共有ユーザはこれほどにコンテンツに飢えているのだ、ということを提示したと。まぁ、それだけではないにしても、なかなかに興味を惹く話だっただろう(他のP2Pプロトコルに比べて、流通するコンテンツのコントロールがきく、という点も望ましいものだっただろう)。

また、InternetWatchなどでも取り上げられているが、P2PはHD DVD、Blu-rayに次ぐ第3のHDフォーマットだと述べている。たとえ、HD DVDやBlu-rayが規格が異なるものだとしても、それによって運ばれるのはHDコンテンツという点では同じである。そういった点から、P2PもHDコンテンツを運ぶためのフォーマットである、と述べている。この点は非常に興味深いし、Azureusなどは商用化に際して、当初からそのスタンスを取り続けている。

さらに、あまり報道されてはいないが、Ashwin Navinはハリウッドが成功するに当たっては、DRMは不要であるとの持論を述べている。そして、近い将来、DRMは不要となり、その流れの主導的立場でありたい、と述べている。さすがに、人々を海賊行為に駆り立てているのはDRMだ、ということまでは言わなかったようだけれども。また、ここでは述べられてはいないが、Ashwin Navinの考える違法ファイル共有抑制のための手段は、DRMではなく電子透かしであると以前に述べている。まぁ、DRMフリーとはいえ、何かしらの抑制手段は必要だということだろう。ただ、それによってユーザはより積極的にコンテンツを利用することができるだろう(ただ、私としてはプライバシーの問題も同時に考えなければならない、と考える)。

さてさて、前置きはさておき、10月5日、BitTorrentの日本法人に行ってきたわけです。で、話題に上がったお話は、というと企画者のTomoさんのいうように、

特に参加者からの質問があったのが著作権との絡みです。デジタル配信ビジネスは現在の著作権制度がマッチしていないのではないか?コンテンツはうまく供給されるのか?、あるいは日本の動画配信ビジネスの現状をどう思うか?等です。
ここでは詳しく書けませんが、活発な意見交換がされました。

BitTorrentオフィスツアー開催しました!- Tomo's HotLine

という感じで、いろいろあったのですが、オフレコな部分もあるようで、なかなかに大きな声では言えないようです。(おそらく唯一のユーザサイドの)私としては、現在ISPによって行われている帯域制御の問題について非常に気になっているので、その辺のお話を伺ってみた。その辺の意見については、業界人ではない私にはどこまでがオフレコな感じなのかはわからないので、BitTorrent Inc.の共同創設者であるBram Cohenの考えをここに引用しよう。

Bram Cohen:それを変えてください。競争は消費者にとって最高のものです。あなたが複数のオプションを持っているなら、その選択肢を試してください。また、選択肢を持たない、またはどちらの選択肢も問題を持っているならば、カスタマーサービスに電話してください。たくさん電話してください。それによって、ISPは、人気のアプリケーションとそのwebサイトへのアクセスを提供することよりも、怒れる顧客に対処する方がコストがかかることを理解するでしょう。

Interview with Bram Cohen, the inventor of BitTorrent - TorrentFreak

翻訳:BitTorrent開発者Bram Cohenへのインタビュー - P2Pとかその辺のお話

この後は、TorrentFreakから、暗号化という解決法についてどう思うか、ということを問われているが、Bramは一貫して、それは一時的な解決に過ぎないと主張している。私も、暗号化は短期的な解決策にしかならないと思うし、まずはISPに対して、BitTorrentプロトコルに対する制御を緩和することを求める、ということが必要かと思われる。

この点に関しては、BitTorrent社がより合法的なBitTorrentの商用利用を促進してくれることで、ユーザが物申すためのサポートとなるだろう。そのような状況になることを期待したい。

と、この辺まではあまりお酒が入ってなかったので、結構真面目だったのだけれど、持参した日本酒(浦霞の安いの)をクイっとやってしまい、随分とハイテンションになってしまった。P2P Todayの人と寿司をパクついたり、お酒をガブガブ呑んだりと、すっかりダメ人間になってしまったのだけれども、そんな中、BitTorrent社の方からうかがったお話が非常に印象的だった。

なぜ、BitTorrentが必要になるのか、というお話で、上述のAshwin Navinの講演とも重なるのだけれども、高品質のコンテンツを配信するに当たって、これまでのクライアント-サーバでは対処しきれなくなる、と。これは当然といえば当然なのだけれども、なんだかやけに納得してしまった。

  • たとえば、DVDが200円でレンタルできるのだとしたら、HD DVDなりBlu-rayは300円でレンタルできなければ、ほとんどの人は借りてはくれない(HDコンテンツの需要が高まったとしても、ユーザが求めるのはその画質ではなく、そのコンテンツでしかない。付加的な画質向上にどこまで消費者がペイできるかはかなりシビアなものだと思う。)
  • しかし、それがことオンライン配信となると、配信コストは1.5倍どころでは済まなくなる(DVD画質ですら11.08Mbps、HDコンテンツに至っては36.55Mbps、Blu-ray2層なら72Mbpsとなる。これまでの配信コストの数倍はかかるだろう)
  • では、どうやって配信コストを下げることができるか

その1つの解として、BitTorrentがある、と(括弧内は私の感想です)。また、そこで私がさらに感じたことは、このような用途は決してコンテンツ販売だけのものではない、ということ。たとえば、BitTorrent Inc.が顧客であると考えているであろう(吉澤さんのブログでも関連した話題がありますが)ゲームメーカーが配信するパッチやプロモーション動画を考えると、その両者はともに劇的に容量を増大させている(特に後者では解像度の高いトレーラーを配信する必要に迫られているだろう)。そうした中、より低コストでより魅力を伝えるための技術が必要となる。もちろん、それがBitTorrentの技術である必要はないのだろうけれど、その選択肢の1つには入るだろう。

ただ、もちろんそれには、何ら問題がないわけではないだろう。少なくともユーザが受容できるだけの安定性を求められるだろう。また、それをクリアしたとしても、ISPによる追加課金(もしくは従量課金)や帯域制御の問題などがあるだろう。もちろん、追加課金に関してはコンテンツプロバイダによる配信を含めてはいないが、そうなれば今度はネットワークインフラただ乗りの議論が待ち構えている。

この辺についてもお話を伺えればよかったのだけれども、やはりテロンテロンになっていて、話に飲まれっぱなしだった(お酒にも呑まれてたけど)。ただ、よりリッチなコンテンツを配信することに携わるのであれは、この手の議論に対して、積極的に意見を表明して欲しいなぁと期待したりする。

で、このオフィスツアー、2時間ほどで終了したのだけれども、終わってみればあっという間だった。参加した方々は、P2P関連企業の方やP2Pに関わる部署の方、その他P2Pに興味のある分野の方が数多く集まっており、非常に楽しい、アットホームな感じ。そん中でいろいろなお話を聞けるというのも、このオフィスツアーに参加してよかったなと思った。

このオフィスツアーを企画されたTomoさん、ホストしてくださったBitTorrent社の皆さん、楽しい時間をどうもありがとうございました。

あ、そうそう、BitTorrent社の方に頂いた名刺の裏には、みなさん「All Together Now」の文字が入ってました。ちょっと感激した。あと、BitTorrentのカンファレンスが開かれるみたい。Bram Cohenも来日して講演する予定らしい(同時通訳もあるとか)。とりあえず、企業の方向けって感じなので、一ユーザの私は参加しないほうがよさそうな感じ。行った方のレポートを楽しみにしております。日時は2007年10月22日(月)とか。

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