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アルバム無料配信の波は拡大するか:Oasis、Jamiroquaiも?

Radioheadが(ほぼ)無料のアルバム配信を行い、Madonnaはレーベルを捨てた。その両者の根底にある動機は全く同じものとはいえないが、それでも既存のルートでの音楽セールスへのアプローチとは異なる手法が、現在可能になりつつあるのだということでもあるだろう。今回は、そのようなアプローチをOasis、Jamiroquaiも取るのでは?という噂がたっているという記事を紹介するよ、というお話。といってもあくまで噂であり、それについての記事というよりは、無料でのアルバム配信が生み出す、新たなビジネスモデルについてのお話。非常に興味深いのは、かつてのクリエーションレーベルのAlan McGeeが彼がマネジメントをつとめるCharlatansにおいても、同様の無料アルバム配信によって、利益をあげようという新たなビジネスモデルの構築に取り組んでいるというところか。Allan McGeeにはもうひと華咲かしてもらいたい。

原典:Telegraph.co.uk
原題:Oasis, Jamiroquai to follow Radiohead
著者:Harry Wallop and Lucy Cockcroft
日付:October 12, 2007
URL:http://www.telegraph.co.uk/news/main.jhtml?xml=/news/
2007/10/09/nradiohead108.xml

業界関係者によると、現在、レーベルとの契約を交わしていないOasis、Jamiroquaiの2つのビッグバンドが、Radioheadに続き、無料で(自由に?)作品を提供するのではないかという噂があるという。

リスナーの言い値でアルバムを配信しているRadioheadは、『In Rainbow』の販売数を公表してはいないが、これまで音楽サイトの43位につけていたのが、トップに躍り出たり、Googleでの検索数が今週10倍になるなど、かなりの反響があったようだ。どれだけ売れているかは不明ではあるが、今回のアルバムの配信方法は多くの人に彼らの音楽を届けることに成功したといえるだろう。

Radioheadのスポークスマンによると、彼らはアルバムダウンロードに対して45ペンスを手に入れるよりも、ビニール盤、CD,アートワークが詰まった40ポンドのボックスセットを購入してもらうことを選んだようだ。

さらに、気になる話として、Charlatansも、ラジオ局XFMを訪問したファンに対して、次のアルバムを無料で提供するのだという。このような無料での音楽配信を行うパフォーマーは、コンサートチケットやファングッズなどからの収益によって利益を上げる見込みのようだ。これについては、bounce.comの記事でも扱われている。

このような音楽の無料配信の流れに関して、Music WeekのStuart Clarkeはこのように述べている。

現在、彼らはみな、それについて考えています。JamiroquaiやOasisのように、契約を行っていない全てのビッグネームたちは、それを1つの選択肢としてみているでしょう。

Oasisは現在、次のシングル曲、Lord Don't Slow Me Downをオンライン配信でのみ販売する予定となっている。この曲をYouTubeで聴いてみたのだけれど、ともすれば懐古的な感じはするけど悪くはない曲。Definitely Maybe、Moning Glory?以降は、期待することをやめたのでそう思えるのかもしれないけど(それ以降のアルバムも「悪くない」って印象はあるんだけどね)。

あくまでも噂であるが、このような無料でのアルバム配信を考慮に入れている人たちはかなり多いのだそうだ。Robbie Williamsのマネージメントカンパニーの創設者、David Enthovenはこのように述べている。

多くの人たちがこれに続くと考えています。確固たるファンベースがなければなりませんが、CDの売上が激減しているというのに、なぜレーベルと契約してキャリアを売り渡さなければならないのでしょうか。

CDセールスが劇的に減少する一方で、音楽配信は2003年のゼロからスタートし、2005年には2,650万、2006年にはその倍の5,300万にまで増大している。英国レコード協会によれば、その数の20倍は違法にダウンロードされているという。

昨日、CharlatansのマネージメントをつとめるAlan McGeeは、たとえファンがまだアルバムをダウンロードすることができなかったとしても、Charlatansの無料アルバム配信実験によって、彼らがどれほど人気があったかを証明したという驚きをコメントしている。

音楽産業は、時代と流行に悩まされている。CharlatansやHappy Mondayといった英国バンドは10年前は偉大であったし、そして今でも素晴らしいバンドだ。しかし、彼らは今、契約してはいない。どうやって彼らのプロフィールを手に入れられる?タダで送りつけるしかないんだよ。
まぁ、個人的にはAlan McGeeもその時代と流行によって成功を収めた1人(それまでに苦労もしたし、後に失敗しちゃったりもしたけど)でもあるので、全てを否定しうるわけではないのだろうけれどもね。

一方でその時代と流行に関しては、良くも悪くもレコードレーベルがミュージックシーンを作る、という側面もある。もちろん、発生したミュージックシーンに乗っかリ、それを広めていくことは悪くないし(かといってシーンに便乗した安売りはいただけないが)、それで利益を上げるというのもやぶさかではないのだが、利益を上げるためにシーンを作り出そうというのは本末転倒な感もある。ミュージックシーンの押し売りというかなんというか。もちろん、そのシーンに乗れるリスナーはそれでいいのだけれど、そうではない人は音楽に対して冷めていくということもあるのかもしれない。

ミュージックシーンの乗り換えによって、アーティストが使い捨てにされているという現状もあるし(Happy Mondaysが今でも素晴らしいかは疑問だが)、せっかくあるアーティストのファンになったにもかかわらず、シーンの乗り換えによって、そのアーティストが捨てられ、その音楽を手に入れる機会が失われるということだってある。それはごく一部の人だろうといわれるかもしれないが、音楽はそうした人たちにこそ、支えられてきたんだと思う。(たとえきっかけはシーンであったとしても)シーンに関係なく、自分の好きな音楽を聴きたい、そうした人たちにも、音楽を届けることが必要になるんじゃないのかなと思ったりもする。

この実験はうまくいきそうだ、そう思うよ。
とAlan McGeeは成功を確信しているようだ。Charlatansの無料配信実験へのフィードバックが非常にポジティブなものであったことから、来年行われるライブの会場をより大きなところにするつもりなんだとか。上述したように、このような新たなビジネスモデルは、ファングッズやコンサートチケットの収益によって「フリー」アルバムの無料提供を補うものだという。

もちろん、このような(ほぼ)無料のアルバム配信によって得られる効果は、そのアーティストそれぞれの事情によっても異なることは考慮しなければならないだろう。Radioheadはボックスセットの販促のために、(そうなるとは決まってはいないが)Oasis、Jamiroquaiたちはコンサートやグッズ販売で利益を上げるためにそうするのだろう(もしくは、Madonnaのようにレコードレーベル以外の相手から、権利を現金化するかもしれない)。もちろん、彼らがそれを可能とするのは、多くのファンからの支持を確実なものとしているからでもあるのだけれども、一方でCharlatansのように、一度はマーケットから『過去の』アーティストとしての烙印を押された人たちにとっても、挽回の機会を与えてくれるものとなるだろう。

これが全てのアーティストにとって利益をもたらすものではないのだろうが、それでもこれまで報われていなかった部分を取り戻すための選択肢をとることができるようになったということは、非常に望ましいことだろう。アーティストにとっても、ファンにとってもね。

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