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違法ファイル共有:デジタル海賊は訴訟を恐れるか?

先日、なぜBitTorrentにはまるのか、という記事を紹介したけれど、今回もそのようなユーザの心理分析的な記事をご紹介するよというお話。これまでP2Pファイル共有ユーザに対する刑事、民事訴訟が行われてきているし、先日のThomasの裁判では2600万円もの損害賠償が科せられるという評決が下ったりと、違法ファイル共有ユーザに対しては脅威とも取れる状況が、日増しに深刻になっているようにも思える。しかし、違法ファイル共有ユーザは一向に減る兆しすら見せることはないどころか、増える一方である。それはなぜなのだろうか?

原典:TorrentFreak
原題:Fearless Digital Pirates Don’t Care About Lawsuits
著者:enigmax
日付:October 13, 2007
URL:http://torrentfreak.com/fearless-pirates-dont-care-about-lawsuits-071013/

2005年、映画を共有したことで懲役が宣告された初の人物を目にした。2007年、RIAAに罠にかけられた音楽共有ユーザが222,000ドルの損害賠償評決が下され、莫大な額の罰金が課せられる可能性というのは現実のものとなった。それでは、ファイル共有ユーザはどこかに潜むようになったのだろうか?いや、全然。恐れを知らないインターネットの血統は、共有することを止めはしない。

かつて『Grokster判決』はファイル共有ユーザに対する勝利をもたらすものだと信じられた。しかし、それは音楽産業が望んでいたような共有ユーザに対する金の弾丸とはなりえなかった。それどころかますます、共有が消えてなくなってしまうわけではないということが明白になっていった。現在、Groksterを訪れると、このようなメッセージが表示される。

音楽や映画をダウンロードするための合法的なサービスがあります
このサービスはそのようなサービスではありません。

あなたのIPアドレス83.233.168.134は記録されました
捕まらないなどとは思わないでください。あなたは匿名ではないのです

私が匿名であったことは別としても(上記のIPはRelakksの匿名サービスのものだし)、このようなメッセージは、産業によって用いられる効果のない恐怖戦術に特有のものだろう。再三にわたって、「捕まらないなどと思ってはいけない」とか「あなたは匿名ではありません」とか「クリックすることはできる、しかし隠れることはできない」とかいうメッセージ。

莫大な数のファイル共有ユーザは、これらのスローガンに、言葉ではなく、行動で反応している。彼らはクリックを続けるし、その大半の人々は隠れるなどということを気にはかけない。インターネット上で標準的な接続を行うというのであれば、匿名ではないというのは事実だし、もちろん、『捕まる』という可能性も確かにある。しかし、どれほど深刻なヘッドラインが踊っていたとしても、ファイル共有ユーザは賢くなっており、「私は毎日クリックしている。彼らは決して私を発見できてはいない。友達も。友達の友達も。」という考えに基づいて、彼ら自身のリスクを査定しているのだろう。

2005年、Scott McCauslandとその他若干の人たちが、リリース前の映画をアップロードしたとして刑務所に送られたとき、産業はこのようなメッセージを出した。「あなたは共有によって刑務所に送られることになるでしょう」。さて、2007年になった。いやはや驚いたことに、彼以降誰一人として刑務所には行ってはいない。それは特別なケースであり、99.99%のファイル共有ユーザには当てはまるものではない。つまり、それはファイル共有ユーザとの戦いにおいては何の役にも立ちはしないのである。

2007年の今日、我々は、RIAAによる法的措置の26,000人の受取人の中で最も有名なJammie Thomasの一件を知った。確かに、彼女は莫大な額の罰金という打撃を受けたし、それに知った何人かは共有をやめるかもしれない。しかし、圧倒的大多数は、その裁判ついて知りはしないし、知ったとしても自分が捕まるとは思ってもいない。単にそれについて考えることができたというだけである。

極端な例ではあるが、10万人のファイル共有ユーザが世界中で法的措置をとられたとしても(かなり過大な数字ではあるが)、推定される世界中の1億人のファイル共有ユーザ(かなり控えめな数字ではあるが)と並べられるとき、10万人という数字は色あせてしまう。さらに、アメリカ合衆国における法的措置や『捕まる』可能性を排除すれば、その確立はほぼゼロに近づく。もちろん、アメリカ以外の国においても『捕まる』可能性は完全にゼロではない。しかし、アメリカに比べると非常に低いのである。

現実がどうであれ、本当に重要なのは認識である。そして、ファイル共有ユーザ達の認識は、超大作映画や毎週の最新エピソードのダウンロードを行う一方で、『捕まる』可能性はゼロに近い、というものである。従って、『罰金』を支払う可能性はほぼゼロであり、刑務所送りになる可能性は更に低いものである。

なので、おそらくデジタル海賊達は、恐れを知らないわけでも、勇敢なわけでも、向こう見ずなわけでもないのだろう。たぶん、彼らは単に-限りなく-鉄板の賭け事に興じるのが好きなのだろう。

これには非常に納得した。まぁ、当然といえば当然なのだろうけれど、たとえ何処かの誰かが逮捕されていたり、法的措置を受けていたりしていても、自分とは大して関わりのないものだと考えるのだろう。もちろん、想像力の欠如が・・・などという批判があるのもご尤もであるが、自らにRIAAなりMPAAから白羽の矢が当たるという可能性は万が一にでもないだろう、と思えるほどの確立でしかない。

もちろん、違法ファイル共有を開始したときは、このような話題に敏感であり、ファイル共有ユーザに対する訴訟や法的キャンペーンなどを見るにつけ、リスク査定を行ってきたことだろう。しかし、現実に彼ら自身、そしてその周囲の人たちが実際の脅威にさらされるということは、まずないだろう。そのような現実は、ますますもって彼らのリスク査定を緩いものとするだろう。いや、むしろ妥当なリスク査定といえるのかもしれない。

かといって、法的施行を強めたり、罰則を強化し、リスクを増したとしても、もはや絶対数が増えすぎているのである。結局は、脅威を与えるという方法は、その絶大なるユーザ数の前に希釈されてしまうのだろう。

もちろん、そのような現実があるからといって、それで仕方がないとは思わないし、そのような状況は改善されるべきである。しかし、これまでのような法的脅威で脅すというやり方やモラルの低下を嘆くというやり方では、効果を生み出すことはできないだろう。

それは現実として受け止めるしかない、ということだろう。おそらく、コンテンツ産業の中にも、そのような現実が存在し、それが変えがたい現実として受け止めている人たちもいるだろう。だからこそ、最近の彼らのトレンドとして、ISPに圧力をかけ、接続を抑制/遮断するよう求めたり、それぞれのP2Pファイル共有サービスの提供者や、その中核となる部分(サーバを提供するP2P企業や、ハブ、トラッカーを提供する運営者達)をターゲットにしているのだろう。個人的には、ユーザの合法的な利用に対しても影響を及ぼすことを懸念しているが、それでもコンテンツ産業がそのような道を選んだという点で、それもやはり現実なのだろうね。

まぁ、以前の記事にもあるように、コアなBitTorrentユーザは違法ファイル共有活動をホビーと考え、自らに降りかかるリスクは、それを回避することを楽しむために存在する、というところなのかしらね。自らに降りかかってくるとは到底思えないのだろう。

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Comment

ふと思ったんだけど | URL | 2007.10.22 21:09
麻薬は確実に体を蝕むし、逮捕されるリスクもすごく高いけど
麻薬好きな人は何があっても止めないよね
もし中毒性がなくても同じだと思う

愚かな人間は死や破滅程度のリスクでは欲望を自重しない
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