2007年10月26日
ドイツのテレコム企業ArcorがBitTorrentサイト上での広告の表示を禁じられたよというお話。個人的には、違法サイトだというのであれば、そのサイト自体を何とかするのが先ではないかと思うのだけれども。もちろん、BitTorrentサイトの多くは広告費でもっているところが大半であり、それゆえにこのような広告主を塞いでいくことがサイト自体を縮小させるための戦略として有効だとは思うのだけれども、かといって、あまり納得のいくやり方ではないなぁと思う。当該のTorrentサイトではないのだけれども、btjunkieの管理人は、この件について、自由経済原則に対する攻撃だと批判している。
原典:TorrentFreak
原題:Telecoms Outfit Banned From BitTorrent Advertizing
著者:enigmax
日付:October 19, 2007
URL:http://torrentfreak.com/telecom-outfit-banned-from-
bittorrent-advertizing-071019/
ドイツのVodafone向け固定ネットワークオペレータのArcorは、今後P2Pサイトに広告を提示することを禁ずる禁止命令を受けた。
禁止命令はフランクフルト州立裁判所にて出されたものである。Ferman Assonsiation of Video and Media Retailersは、Arcorが映画やTV番組、音楽を共有することを促進するとされるBitTorrentトラッカーサイトのBitReactor.toに広告を出していたと訴えていた。
裁判官はその訴えを認め、Arcorは、P2Pサービス上での広告提示を停止するか、さもなくば罰金を科せられる可能性があると延べた。
TorrentFreakは人気のBitTorrentサイト、btjunkieの管理人にこの件について聞いてみた。「企業に対して、どのWebサイトに広告を出しても良いか、と伝えることができるのであれば、それはインターネットの非中立化への大きな一歩だろう。P2P Webサイトは人口統計上届きにくい人たちから成っており、そこへの企業のアクセスを妨害しようとするのであれば、それは自由経済原則に対する打撃でもあるだろう。」
Arcorは9月にも、ポルノメディア販売店からの無許諾のサイトを取り締まるようにとの圧力を受け、無料ポルノサイト(たとえばYouPornなど)をルータレベルでブロックしたことで、2,3のヘッドラインを飾ってもいる。
Torrentサイトに対する包囲網を固めるためには、その運営資金を断つという戦略を思いついたのだろうが、現時点でサイトの違法性のが認定されていない以上、このような訴えにはいささか違和感を覚える。もちろん、その違法性に関しては裁判官が認めらものなのだろうが、かといって、その違法性そのものを問う裁判というわけでもない。なんとも歯がゆい感じだ。
まぁ、Arcorの広告が打ち切りになったとしても、まだBitReactor.toには複数の広告が表示されており、その大半がアダルトな感じの広告である。まぁ、その手のサイトは五万とあるわけで、その1つ1つに対して禁止命令を勝ち取るなどということは不可能だろう。今回の措置は一時的な打撃にはなるかもしれないが、結局は現状が変わるということはないだろう。
戦うなら、正面からぶつかるしかないんじゃないのかしらね。それにしても、ドイツってこの手の理解しにくい裁判が多い気がする。世界的に見れば、アメリカについで、P2Pファイル共有などなどその手の界隈に対する訴訟の記事をよく見かける気がする。
- eDonkey:サーバー運営者は違法コンテンツ1曲につき330万円の損害賠償を支払え
- ドイツ、P2Pファイル共有訴訟における音楽業界の行き詰まり:民事訴訟のための刑事訴訟は認められない
- ドイツ:eDonkeyインデックスサイトに一時差し止め命令下る
- ドイツ当局、関係者の密告により、トラッカーサイトの複数拠点を強制捜査
- ドイツ:IFPI、違法ファイル共有が確認されたユーザを遮断するようISPに義務付けを求める
- ドイツ:来年から1ヶ月に1,000人のP2Pファイル共有ユーザを告訴する
- ドイツ、P2Pファイル共有調査:法的攻撃はファイル共有ユーザを減少させるか
- P2Pファイル共有民事訴訟のための刑事訴訟の利用?:ドイツ
あと、P2P関係以外にでも、オンラインストレージに対する追及が行われ、RapidShareに対する法的措置も激化している。その辺のエントリを以前に書いたのだけれども、随分時間がたってしまい、出すに出せない状況にあったので、お蔵だししてみる。



コメント
ふと思ったんだけど | URL | -
Re: ドイツ:テレコム企業、BitTorrentサイトへの広告提示を禁じられる
いくらBTに合法的な利用価値や潜在能力があるとはいえ
関連サイトは違法ファイルの共有に関してのサイトが9割以上です
そういう有害サイトに広告を出すことは企業としてよろしくないと
宣伝効果が高いからという理由で違法サイトとつるまれては困りますしね
( 2007年10月26日 07:39 [編集] )
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