2007.10.27 Sat
Radiohead、CDアルバム契約はインディペンデントと?レコードの所有権は譲渡しない模様
リスナーの自由な付け根による音楽配信を行ったRadiohead、その彼らの次のアルバムの次の契約について、少し話題となっている。New York Timesによると、Radioheadは2003年のアルバム、『Hail to the Thief』のリリースによって、EMI Groupとの契約を終えており、その後はどのレーベルにおいて彼らの最新CDをリリースするのかについて、音楽産業の中でもさまざまな推測が飛び交ってきたのだけれども、Radioheadとの契約を勝ち取るのは、どうやらインディペンデントレーベルになりそうだよ、というお話。そして興味深い点としては、レコードの所有権は、レーベルに譲渡しない形での期限的な契約となるようだ。個人的には、とっくに決まっていたと思ってたんだけど、まだ決まってなかったのね。
関係者によるとインターナショナルなアルバムのリリースに関しては、英国のレーベルXL Recordingsを通じて行われるとの事。NY Timesでは、インディペンデントレーベルが、Warner Brothers Records、Colombia Records、Starbacks(Paul McCartneyなどのアーティストと契約している)といった大手との入札競争に勝利しつつある、と述べている。
インディペンデントレーベルが大手レーベルとの入札競争に勝利するという理由として、この契約が、指摘された期間内のみ『In Rainbows』のアルバムライセンスを付与するもので、レコードの所有権はRadioheadが保持する、というものであることにあると考えられる。その辺でインディペンデントなレーベルのほうが、柔軟性がある。
このような契約は、アーティスト自身が自らの楽曲に対するコントローラビリティを保持できるという点で、非常に望ましい方向かもしれない。たとえば、所有権がレコードレーベルの手に渡ってしまえば、たとえアーティスト本人が販売を望んだとしても、レーベルの側がそれを認めなければ、販売されることはない。しかし、アーティストの側に所有権がある限りは、彼らが望むような販売、配信が可能となる(もちろん、契約期間中は契約に縛られるが)。
また、Dave Matthewsのキャリアをガイドしたことでも知られるCoran Capshawの音楽グループと国内でのアルバムCDのリリース契約を結ぼうとしているようだ。販売は、Coran Capshawの所有するマネジメント会社の子会社としてスタートしているレーベル、Red Lightが、同じくCapshawの会社であるATO Recordsと提携して行う。
NY Timesによると、『In Rainbows』は国内だけでもおよそ100万枚を売り上げているという。バンドのマネージャーは、オンラインでの低価格、ともすれば無料での音楽の入手が、バンドの将来のCDセールスを減らすかどうかについてのテストの意味合いもあったと語っている。
もちろん、Radioheadのリスナーに判断を任せる配信形態も非常に素晴らしいとは思うのだけれども、アーティスト自身がコントローラビリティを保ち続けるための、契約を行おうとしていることにも、非常に意義を見出せる。もちろん、新人アーティストにおいては、そのような契約を主張することは難しいし、レーベルの側としても、成功するかどうかわからない連中への投資の見返りとして所有権の譲渡を求めるという側面もあることは否定し得ないが、しかし、アーティストにとって複数の選択肢が存在することこそが、良いのではないかなと思わずにはいられない。現在、アーティストがどのように自らの作品のコントローラビリティを奪われているのかは、こちらのエントリを参考にして欲しい。
もし、このような契約が一般的に行われるようになれば、アーティストはレーベルによる音楽支配から一歩抜け出せるのかもしれない。
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| | 2007/10/29 14:35 | |