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デンマーク:無制限P2P音楽ダウンロードのための一律料金をISPに導入?

現在、デンマークの音楽産業は、ISPの契約料金に一律の音楽料金を貸すことで、P2Pネットワークやオンラインから、無制限の音楽ダウンロードを可能とするようなフレームワークを模索しているよ、というお話。現段階では、その料金として19ドル程度を見込んでいるようだ。ただ、まだまだ問題もあり、望まないユーザに対しても義務的な支払いが求められるのではないか、とか、そのような配信を望まないアーティストもいるのではないか、など、克服するべき問題は数多くある。個人的には、たとえこのような試みが実行されることはないにしても、今後どのような『音楽ビジネス』が時代にマッチするのかを考え、それが現実にあっているのかを議論していくのは非常に有用なことだと思う。

原典:ars technica
原題:Danish record labels float flat ISP fee idea for unlimited P2P music
著者:Nate Anderson |
日付:October 24, 2007
URL:http://arstechnica.com/news.ars/post/20071024-danish-record-labels
-float-flat-isp-fee-idea-for-unlimited-p2p-music.html

Ah, ha! Come, some music! come, the recorders!
For if the king like not the comedy,
Why then, belike, he likes it not, perdy.
Come, some music!

ハムレットは戯曲によって有名となった400年以上も前のデンマーク人である。しかし彼はいつの日か、それがチューブを通って、定額料金で、彼の故郷のコンピュータに流れ落ちていくということを知る由もなかっただろう。 現在、デンマークの音楽ビジネスは、無制限の音楽ダウンロードを1ヶ月およそ100クローネ(約19ドル)で提供するプランを提案している。問題は残っているけれども、それは真の前進を意味するものであるだろう。

優柔不断さと遅延した復讐のハムレットは、実は音楽ビジネスとって優れたモデルである。P2Pダウンロードに代わる合法的な代価選択肢をユーザに提供するという大胆な行動が必要であることが長きに渡って知られていながらも、世界の音楽産業は、それに応じるのが遅かった。彼らが最終的にそうしたとき、配布コストがほとんどかからないにもかかわらず、彼らの提供したものはDRM、低ビットレート、高い価格といったものであった。そのような対処は、違法ファイル共有の人気に合法的な音楽が抗し得ない状況を長引かせた。もちろん、訴訟もあった(しかし、ハムレットとは異なり、音楽レーベルは壁掛けの後に潜んでいる太った宰相を突き殺してはいない)。

しかし、人生が芸術を模倣するのであれば、現在我々は、第4幕の真っ最中なのかもしれない。それはハムレットが彼の問題を解決するための新しい考えを抱いて、エルシノアに戻ってきたパートである。O'Reilly RadarのAndy Oramは、全てのISPのユーザが合法的にP2Pを利用して音楽に無制限にアクセスするための月額料金を支払う、というシステムを作成しているデンマークの最近の動きに注目している。

提案は思いもよらないソース-地元の"Piratgruppen"(訳注:デンマークの海賊団体)から、ポジティブなフィードバックを引き出した。

PiratgruppenのSebastian Gjerdingは、こう述べている。「彼らが自らのファンを告訴することでは、CDセールスの低迷問題は解決できない、ということを認めるのは良いことです。彼らは他の無料の音楽ソースと比較しても競争的であるものを提供しなければならないと理解しているようです。それはまだ、国際的にも広まっていない全く新しい試みです。IFPIデンマークは、この議論の最前線にいます。しかし、多くの若者にとって、百万クローネの罰金を支払わずに済むような措置が、ここまでとられなかったことは非常に腹立たしい思いです。」

確かに非常に面白い考えである。そのような新しい考えを受け入れるという大胆な判断をなしたとき、産業は本当の信頼を勝ち得るだろう。しかし、提案に問題がないわけではない。その中でも、料金は明らかに全てのISPユーザにとって義務的なものとなっている。多くの音楽を聴かない、あるいはそのために1ヶ月19ドルの支払いをしたくはないという人にとっては、それほど魅力的なものではない。それは、ある一部のISPへの申し込みだけ(つまり、それを望まない人たちは他のプロバイダーを選択することが可能である)となるのだろうか?それとも、IFPIはそれを国家レベルで義務的なものとしようとしているのだろうか?

もう1つの問題:料金ワールドワイドな音楽をカバーするのだろうか?それがデンマークのバンドをカバーするだけであれば、その有効性は限定的なものである。しかし、世界中のアーティストの支払うというのであれば、それはあまりにも困難なものとなるだろう。

最後に、契約はインディーミュージックをカバーしてくれるのだろうか?それともメジャーレーベルのものだけの話なのだろうか?もし、それがメジャーレーベルだけをカバーするのであれば、ダウンロードが合法的であるのか、そうではないのかという消費者の混乱が広範囲に広がることになり、そして自らの音楽がそのように配信されることを望まないバンドをいらだたせることになるだろう

音楽の強制的な包括ライセンスについての同様の考えは、しばらくは流布していたものの、米国においては差し迫って広がるという危機にはないように思える。

それでも疑問は残る。しかし、そのアイディアは魅力的なものである。この物語の終わりが、ハムレットのような血染めのエンディングではなく、音楽とダンスに包まれたAs You Like Itな結末を迎えることを祈りたいものだ。

もちろん、問題は山積みだ。私のような音楽好きの人からしたらまさに望ましいサービスではあるが、それを望まない人も数多くいるだろう。ただ、私の感想としては、音楽産業の側が現状をどう捉え、今後がどのようにあるべきなのか、という新しいモデルを模索することは非常に望ましいことだと思う。

当然、ある側面においては有効な解決策であっても、別の側面の問題を更に悪化させてしまったり、新たな問題を招く恐れもある。今回提案されているような一律料金の徴収というのは、考えれば考えるほどに、実現困難なものであることがわかるだろう。ただ、提案の精査を通じて、これまで見逃されていたことに気付くこともあるかもしれない。そうしたプロセスの1つとしては、この提案は非常に有効なものだと思う。

どのような方向に進むかはわからないけれど、産業の側も、リスナーの側も、潜在的なリスナーの人たちにとっても、望ましい方向に進んで欲しいなぁと思うばかりで。

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Comment

ふと思ったんだけど | URL | 2007.10.27 00:54
こういう取り組みから
"金を払わない客を満足させ、かつ大もうけする"
という一見不可能に見えることもいつか成し遂げてしまいそうな気もします
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