2007.11.01 Thu
Trent Reznor、大手TorrentサイトOiNKのメンバーであったことを認める
既にファイル共有を行っていることをカミングアウトし、自らのCDの過剰の値段に憤慨して、そりゃ盗まれるのも無理はないね、とレーベルを批判したり、それでも価格が下がっていないことを知るや、「俺のアルバムを盗め」と煽り立て、中国のファンには海賊盤を買うくらいならダウンロードしてくれと訴える男、Trent
Reznor。その彼が最近のインタビューで、OiNKのことについて語っているよ、というお話。
原典:TorrentFreak
原題:Nine Inch Nails Frontman Was a Member of OiNK
著者:enigmax
日付:October 31, 2007
URL:http://torrentfreak.com/nine-inch-nails-frontman
-was-a-member-of-oink-071031/
OiNK BitTorrentトラッカーの閉鎖のあと、その180,000人のメンバーの大半は、自らの頭を低くし、目立たないようにしている。しかし、Nine Inch Nailsのフロントマン、Trent Reznorは心配していない。「私はそのアカウントを持ってる」と彼は言う。「そこは世界最大のレコードストアのようだったよ。」
Nine Inch Nailsの原動力は、ファイル共有について話すことを恐れることはない。2007年5月、彼は彼自身が音楽を共有していることを認めている。「俺も音楽を盗んでいるよ、やってないなんていうつもりもない。」と彼は言った。
現在、Trentは、公に彼がたくさんのものを共有していた場所、OiNKのことを認めた。New York Entertainmentとのインタビューの中で、彼はこれまでで最も明確に親-共有的なスタンスを表明している。彼がOiNKのシャットダウンについての考えを求められると、彼はこのようなことを言った。
「俺はそこにアカウントを持っていて、しょっちゅうそこに行っていたことを認めるよ。結局のところ、OiNKを最高の場所にしたのは、そこが世界でも最も大きなレコードストアのようだったということだ。みんなが思い描いていたようなほとんど全てのものがそこにあった。そこはみんなが望んだフォーマットだったんだよ。」
誰もがOiNKを利用するのは無料だということを知っているが、Trentはその事実をバックアップした。「もしOiNKがコストがかかるものだったら、たぶん俺はお金を払っただろう。でも、今現在、そこにはリテールスペースのようなものはないよ。」
彼は、OiNKよりも優れた音楽配信を行うことに失敗し、人々が加わりたいと思えるようなブランドを作る事に失敗しているプロフェッショナルを批判して、このように説明する。
「俺にとって、iTunesはSam Goodyのような感じを受けるんだ。そこに行くことをクールだとは思わないね。John Mayerの顔がポップアップするのを見るのに飽き飽きしているよ。そこに行くと、押し売りされてるような感じを受けるね。彼らの製品がそんなに素晴らしいとは思えないのにさ。DRMとか、ビットレートの低さとかね。」
TrentはiTunesよりもAmazonのほうが好きだという一方で、彼らの誰一人として、リリース前のリークの問題を回避できないという。そしてそれを『難しいパズル』だという。
「もし君らのお気に入りのバンドがリークレコードを出すとしたら、それを聞く?聞かない?」
また、彼はOiNKのアップローダーについても語っている。
「そこの掲示板の連中、彼らはアップロードした奴に感謝している。彼らはヒーローだってね。彼らは金儲けのためにアップロードしているわけじゃないんだ。バンドが好きだからアップロードしているんだよ。」
人々が音楽レーベルに望むことを得られてはいないために、しばしば人は海賊行為を働くのだということを強調して、Trentはこの話題を終えている。
「OiNKが道徳的に正しいと考えているというつもりはない。ただ、OiNKは人々が望むものの空虚感を満たしてくれたために、存在しえたのだ、ということを知っている。」
Trent、(BitTorrentサイトへの)招待が必要かい?
このネタ元となったインタビューが面白いので、是非ともお勧め。Trent ReznorがプロデュースしたSaul Williamsの11月1日リリースのアルバムについてのインタビューなんだけど、アルバムのリリースに関して(無料低音質(iTunesよりは高音質)ダウンロード or 5ドルの高音質ダウンロード(Saulへのサポートとして))、Radioheadのリリースについて、現在の音楽取り巻く状況について、OiNKについて、最後にRadioheadのアルバムにいくら払った?ということまで(しかもTrent Reznorがオチまでつけている)、なかなか興味深い内容になっている。
で、そのOiNKについてなのだけれども、Bitorrentを利用しているということは知っていたけど、まさかOiNKに登録していたとは驚き。結構コアなほうのユーザだったのだろうか。どういうアルバムを共有してたのかなぁとか、自分のアルバムを共有していたのかなぁとちょっと気になったりもする。
それはおいてといて、Trent Reznorのいうように、確かにプラットフォームとしてのOiNKの素晴らしさ、というのはWebサービスを考える上で必要な部分なのだろうね。当たり前のことだけど、Webに公開するということは誰しもがアクセス可能にするという点では非常に素晴らしいものなのだけれども、問題はただ公開しただけでは誰も来てはくれないということ。もちろん、検索エンジンのクローラーが拾ってくれるというのもあるのだけれど、そうやって来てくれる人はそれほどいるわけじゃない。
結局はどうやってマスに達することなのか、ということなのかなぁと思ったりもする。もちろん、OiNKはそれを第一には違法ファイル共有の無料さに頼ったわけだけれども、ただその後は、ファイルを見つけるというディスカバリーや他者とのコミュニケーション、OiNKメンバーであるというコミュニティ性、プラットフォームの快適さ、そしてその習慣化などなど、人の持っている欲求にリーチするような部分というのが多分にあったのかなぁと思ったりもする。
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Re: Trent Reznor、大手TorrentサイトOiNKのメンバーであったことを認める
大手レーベルの集客の失敗やインターフェイスの失敗が
P2Pの批判に対抗する例としてに出されてよく指摘されてるけど
成功例として出されるP2Pはコンテンツの生産を巡る一連の経済活動に未だ加われておらず
その上社会の表舞台に上がったり合法化されたり善なる者になることができていない
結局どちらもがあまりに不完全で、そしてどちらもが大きな失敗をしている
色々考えさせられるコメントでしたね
| ふと思ったんだけど | 2007/11/02 19:41 | URL |