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「DRMは終わった」と語った真意:Paul Birch氏の返答

昨日のエントリで紹介したPaul Birch氏の「DRM は終わった」という発言の後追い記事です。といっても、再び本人がその口から語った言葉であるので、非常に興味深い内容となっている。New Music Strategiesで語られたDRMについての補足というよりは、インディペンデントレーベルが今後どのようにして生き残っていくのかについて、既存の状況と今後の予測から考えているよというお話。

原典:p2pnet.net
原題:Revolver's Paul Birch on DRM
著者:Jon
日付:November 25, 2006
URL:http://www.p2pnet.net/story/10551/

メジャーレーベルがDRMを断念すると言ったことで、Revolver RecordのPaul Birchはいたるところで、その発言が引用されている。

「我々がそれと知っているようなDRMは終わっている(DRM as we know it is over)」という彼の発言を、New Music Strategiesは報じている。

しかし、「それを聞いて興奮する前に、’as we know it’という意味深なフレーズに注意を向けるべきだろう」と我々は以前述べた。

一方で、「あなたが、事実上DRMは終わったと発言したとNew Music Strategiesは報じてます。」と、p2pnetはBirchにemailを送った。

「これは正確ですか?」と。

以下は、それに対する彼の返答である。


私がJonにそう語ったことは事実です、ただ、実際にそうなるかどうかは、別の問題ですが。あれは、まったくの予測なんですよ。決して議場で耳に挟んだ発言とか、そういうものではありません。

ところで、私は、DRMの消滅や、存続のどちらをも支持するところではありません。単純に、私が考える、目の前に立ちはだかっている存在について、述べたまでです。

ところで、パートナーシップへのリファレンスは未来であると考えます。つまり、私がNew Music Strategiesで議論したものは、互いのパートナーシップなのです。私は、ある種のメジャーレーベルとのパートナーシップを排除するものではありませんが、それは信頼を回復する2つの領域に依存します。

インディペンデントレーベルにとっての真の挑戦は、「我々を壊滅しないでくれ、私たちは小さく、傷ついている」という感情を捨てること、そして企業の社会的責任性といったメカニズムによって確立される真の差異化戦略を選択することにあります。

インディペンデントレーベルは、真の戦略的パートナーシップとして(メジャーと)共に活動することは困難なのです。東インド会社の時代から、企業はこれを実行してきたのです。

以下のように考えてしまうのは、あまりに純真かもしれません。

1/ どのようなものになるにしても、メジャーレーベルは新たなモデルの中心にはいないだろう。
2/ 権利はどうなるにせよ、無防備なものになるだろう。

既存の構造の若干の拡大が見られると予測していますが、(メジャーレーベルが)産業を結び付けている中心的な価値を放棄するとは思ってはいません。

ところで、音楽産業の歴史を見るとき、80年代、90年代の企業のシャッフルが存在する。BMGはRCAを買収し、WarnerはTimeを合併し、そしてAOLを獲得し、SonyはCBSを買収し、EMIはThornを再合併し、MCAがMatsusituに買収され、Universalの新たな企業形態であるPolyGramに合併されました。これらの企業が現在合併したとして、驚くべきことであるでしょうか?

企業は常にそれを繰り返します。HPとCompaqにできたことが、UniversalとBMGにできないことはないでしょう。

実際、彼らが新しいモデルへの移行を強化しなければ、そのモデルは失敗に終わるでしょう。その結果、レコード産業は、メジャーレーベルですら小人にしてしまうくらいの巨大な世界規模の企業による乗っ取りの脅威にさらされ続けるでしょう。

産業側は、AppleやMicrosoft、その他の通信産業(おそらくGoogleなど)が、私たちの脆い権利のよりよい保護者であると本気で考えているのでしょうか?*1

私が得る利益は、新たなメディア企業のメジャーレーベル買収に依存しているのかもしれません。そして新たなワールドミュージックエンターテインメント産業の中心には、彼らが位置するのではないでしょうか。

率直に言えば、メジャーレーベルは、他のメジャーレーベルからの脅威にしか目が向いていません。彼らは、我々インディーレーベルを自己定義するための手段でもなければ、我々がそうなりたいと願うモデルでもありません。

彼らは、彼らなのです。

非常に難しい問題は、私たちが何であるか、ということです。我々のとるべき戦略は何でしょうか?どのようにして、我々は新たなモデルへ移行するのでしょうか?

*1レコード産業が、MicrosoftやApple、そのほかの巨大な通信産業が自分たちを単に保護してくれるだけの存在だと過信しているのではないか?という問いかと。つまり、Microsoft、Apple、Googleなどがメジャーレーベルを買収しようとすれば、可能であるということ。

DRM云々という発言があまり見られないのは残念だけれども、彼の発言からは、メジャーレーベルの今後と、インディー(インディペンデント)レーベルの今後とは切り離してみなければならないという彼自身の考えが読み取れる。まぁ、New Music Strategiesの記事では、彼の「メジャーレーベルへの忠誠の誓いの真剣さは疑う理由もない」などと揶揄されたからかもしれないけれど。

それでも、彼の言っていることは、非常に理解できる部分もある。これまでどおりの、メジャーとインディーの関係は継続しない可能性は非常に高い。もともと吹けば飛ぶようなインディー業界にあって、時流を読み誤れば即座に倒産の危機に窮することになる。パートナーシップを結ぶにしても、その相手を間違うわけにはいかないのだろう。

レコード産業は、あまりにレコード産業以外の外的に無頓着なのかもしれない。確かに大企業かもしれないけれど、いまやそれを凌ぐ産業は山とあるのだ。しかもその産業は音楽を扱うことも可能なのである。そして、彼らは買収を日常茶飯事としている。

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