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音楽ビジネスを成功させるための3ステップ

本当に基本的なことであるけれど、忘れられがちなことがある。ある曲を聞き、その曲を好きになり、そしてその曲を買う、その3ステップが音楽ビジネスの基本となる、という提言のお話。人々が音楽を聞いてくれなければ、音楽を好きになることも無いし、音楽を好きになることが無ければ、音楽を買うことも無いのである。人々が音楽を買うということを当たり前の前提において議論が進む中、現状は根本を忘れがちである。パラダイムシフトによってこの真実は変わらないけれど、パラダイムシフトによってこの3ステップに影響を及ぼすのであれば、音楽ビジネスは根本から揺らぐかもしれない。

原典:New Music Strategies
原題:THE 3 TIMELESS STEPS TO GUARANTEED MUSIC BUSINESS SUCCESS
著者:Andrew Dubber
日付:November 29, 2006

音楽ビジネスはインターネットの発達と共に急速に変化した。このサイトこそ、その事 実の証拠でもある。我々は少しの間、音楽ビジネスプロフェッショナル、インディペンデントアーティスト、音楽企業家、潜在的な音楽出世主義者たちが何を意味するのかについて考えることができた。

そして、議論に値する重要なことがある。私たちは、どうやってあなたのwebサイトをプロモートするのかについて話すことができる。あなたのMy Spaceにどうやって(人々を)引きずり込むかについて話すことができる。オンライン世界の著作権の崩壊について、ロングテールの高まりについての議論に時間を費やすこともできる。MicrosoftのZuneや、さらにもう一つのゴリアテとなるかもしれないiDavidがどうなるかについて議論することを望むかも知れない。

しかしそのとき、我々は、音楽会社の中核である単純な真実を考えるの を忘れているかもしれない。ギグのプロモーション、メディア報道、うわさ、最も重要なこととしてオンライン、オフラインの音楽セールスがあるが、それらと 同様に、その単純な真実は音楽マーケティングと小売における成功の鍵となる。それは音楽ビジネスが始まったときから真実であり、それは今日においても真実 である。それはWorldWideWebによっても傷つけられず、時間の砂にも影響されず、今でも存在している。

それは単純な3-stepの原理であり、全ての音楽ビジネス成功の中核でもある。
People hear music ― People like music ― People buy music

それは非常にシンプルなのだ。

1.People hear music
そういう理由で、ラジオは音楽セールスにとって成功したドライバーである。音楽セールスのためには、音楽は一度以上聞かれる必要がある。音楽は、彼らの皮膚の下にもぐりこみ、潜在意識に入り込むために、「聞かれること」を必要とする。ここのレッスン?たった30秒 のサンプルで台無しにしないでくれ。ストリーミングのことを気にしないでくれ。人々にあなたの音楽をダウンロードさせ、彼らの日常生活に溶け込ませてく れ。人々が行くところに音楽を融合させてくれ。人々の生活に音楽を織り込み、あなたの音楽を人々のパーソナルなミュージカルアイデンティティの一部とし て、その時々に湧き出すようなものとするのだ。

2.People like music
音楽を何度も聞くことでますます、その特定の曲が好きになり、その曲を聴くために数ペニーを支払うことを考えるようになる。彼らはあなたのファンになる。そう、「Oh yeah – I love that band(このバンド、最高だわ!)」というファンに。それは、単に30秒のサンプルを聞いて「that sound cool(なかなかクールじゃないの)」と考える人々とは比べ物にならない。後者は、あなたが提供したいと考えているものには完全に無関心に、他のところへ行ってしまうだろう。

3.People Buy Music
アーティストのファンは、進んで、そして喜んで、アーティストとの経済的な関係に関わる。私は何も「音楽を(ファンに)手放して、Tシャツで金儲けをしろ」といっているわけではない(それはそれでうまくいくかもしれないが)。この関係が進むにつれて、さらに意味合いの異なった関係になる。ファンは音楽を買う。ファンは関連製品を買う。ファンは、コンサートチケットを買う。ほんの数秒でbrowserをfanに変えることはできない(数十秒のサンプルを聞いただけでファンにはならない)。最高のケースシナリオとして、あなたは衝動買いを見ているではないか。

非常に面白い映画を見たからといって、同じ映画のチケットをまた買う 人はいない、先週末に繰り返し読んだ小説のコピーを買いに、書店に走る人もいない。しかし、オンラインであれオフラインであれ、人々は音楽を聞き、時間と 共にそれを好きになって、そのような感情を持った人なら誰しもが、喜びを与えてくれるその経験を所有することができるように購入しようという意志をもつ。

当然、4番目のボーナスステップもある。

4.People share music
あなたはラジオをある曲を聞く。それを再び聞く。その曲を好きにな る。レコードを買う。それを家に持ち帰る。何度も何度もその曲を聴く。それからあなたの次の衝動は?友人に話すだろう:「このレコードを聞いてくれ!すご いんだよ。とにかく聴け!」そしてあなたは音楽をかける。あなたはテープでダビングするかもしれないし、それらを家でコピーさせるかもしれない。

それから、プロセスは再び始まる。They hear. They like. They buy.

もちろん、それが起こる方法と手段は、時代と共に変わる。しかし、こ のようなプロセスは働くという事実は、変わりようが無い。音楽を買わせて、それから聞かせ、そして好きにするということができないように、好きにさせて、 それから買わせて、そして聞かせるということもできないのだ。

HEAR music, LIKE music, BUY music.

シンプルで明白なことだ。それは常に真実なのだ。そのような方法でだけ、その順番でだけそれは起こる。オンラインミュージック戦略が、この一般的な真実に従わないならば、それは単に自ら難しくしているだけなのだ。

非常に納得できる議論である。私も以前から主張しているが、今後テレ ビメディア等の受動的なメディアから、インターネットを中心としたユーザが能動的に取捨選択するメディアへのシフトが加速すれば、これまでのような押し付 けのメディア戦略は通用しなくなる。この記事の提言に当てはめて考えれば、これまではテレビやラジオによって音楽を聞く機会が(半押し付け気味に)提 供されてきたけれど、今後はメディアシフトによってその影響力も低下するだろう。そうしたときに、音楽を愛してくれる人が今までと同じくらいにいるのか、 という問題である。聞く機会が失われれば、好きになることもなくなり、そうすれば購入することもなくなるのである。いかにiTMSのように30秒間のサンプルがあったとしても、能動的なメディアであるインターネットでは、知らなければ決して聞かれることは無い。トップページでレコメンドされていれば、多少は聞いてみる人もいるかもしれないけれど、トップページには容量的な限界がある。

この記事にもあるけれど、音楽には他の著作物とは違った側面をもつ。音楽は、一度ではすまないという点である。映画は一度見てしまえば、わざわざ再度購入しようという意志は一部の人にしか湧かないだろうし(音楽と比べて)、 小説は一度読んでしまえば十分だという人のほうが多い。しかし、音楽は一度聞いただけでは満足できないのである。昨日も聞き、今日も聞き、明日も聞く、し ばらく聞かなくなって、そしてまた聞き始める。聞けば聞くほど好きになって欲しくなる。どこかで聞いたから、もう聞かなくていいやというわけではない。フ ルで聞いても欲しいのである。

一方で、音楽は別の側面もある。それは、気に入らなければ決して購入 されないという点である。そして、その判断は聞いてみなければわからないのである。小説や映画は、最初から全てを知っているわけではない。宣伝や紹介を見 たり読んだりして、面白そうだなと思えば、劇場や本屋に行くだろう。でも、音楽に関しては少なくともverse – chorusを聞いてみなければ、買う気にはならないだろう。それも繰り返し聞いてこそ、気に入るのだ。評判がいいからというだけで買える人がいたとしたら、その人はもうその時点でよっぽどのmusic loverか、よっぽどのFollower of Fashionだろう。

音楽にふれる機会が無くなれば、コアなmusic loverを育てることも難しくなるだろうし、ライトなmusic fanに曲を気に入ってもらえる機会も失われるだろう。結局は、負の螺旋に落ち込むのである。

現状を見る限り、コンテンツ産業は結局のところシェアの奪い合いなの かもしれない。一部の利便性だけを向上させたところで、他のコンテンツからそのコンテンツにわずかに流れるだけなのではないだろうか。消費者の持っている 資源というのは有限であり、全体的にその魅力を向上させるものではない限り、単純にその資源の食い合いに終わるだろう。

そして、ユーザの資源はお金と時間であるとも考えられる。コンテンツ産業が12兆円産業だとしても、それが有料コンテンツ内を循環しているわけではない。もし、無料コンテンツが魅力的で、そのサービスに消費者が熱中すれば、広告収入によって立つ無料コンテンツにユーザの時間をとられ、有料コンテンツの利用を冷え込ませることも考えられる。要はmixiな どの無料コンテンツに時間を使われれば、必然的に他のコンテンツを利用する頻度も低下するだろう。ユーザが利用するお金は減少し、余力はあったとしても、 有料コンテンツを利用する時間が無ければ、そのお金も使われないのである。その意味で、ユーザの資源は、時間とお金の総体であると考える。

業界団体が思い違いをしているのは、音楽や映画などへの熱狂というの が永遠普遍のものであり、努力無くしても人々はそれにひきつけられるという前提で話を進めているところであろうか。もちろん、人々は知的欲求があり、それ は変わることは無い。しかし、その対象は永遠普遍に音楽であり、映画である必要は無いのだ。

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