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イスラエル法廷:大手ISP3社に対しファイル共有サイトへのアクセスブロック命令

昨年から今年にかけて、著作権団体のプライオリティの高いアンチパイラシー戦略の1つに、ISPに対する圧力を高め、特定のサイトへのアクセスをブロックさせるというものがある。そのような戦略は、意外なことにさまざまな国で成功を収めている。今回は、そのような戦略がイスラエルにおいても成功したよというお話。IFPIに代表されるメジャーレーベル12社が、イスラエルの主要ISP3社に対して、HttpShareというファイル共有サイトへのアクセスを遮断するよう求めていた裁判で、それを認める判決が下されたようだ。

原典:TorrentFreak
原題:IFPI Pressure Forces ISPs to Block Another File-Sharing Site
著者:enigmax
日付:March 06, 2008

IFPIによる圧力の結果、法廷はISPに対しファイル共有リンクサイトへのアクセスを遮断しなければならないという判決を下した。イスラエルのハイファ地方裁判所は、国内最大手の3つのISPに、BitTorrentおよびHTTPのハイパーリンクのみを提供するWebサイトHttpshare.comへのアクセスを遮断するよう命じた。

ファイル共有サイトへのアクセスを遮断する、または閉鎖させるために、そのサイトが法を犯していることが必要とされたのは、それほど古いものではない。著作権侵害の「助長」に対する刑事罰を持たない国にあるBitTorrentサイトは、合法的に運営されている。たとえばThe Pirate Bayのようなサイトが存続していられるのもそういう理由だ。

しかし、人々がそのようなサイトを利用することを止めさせる法的な根拠がかけていたとしても、IFPIなどの団体は躊躇することはない。2月、我々は、EU法を犯す可能性があったにもかかわらず、いかにしてIFPIがデンマークの裁判官にThe Pirate Bayへのアクセスを遮断するよう説得させたのかについてレポートした。それ以前にも、トルコがThe Pirate Bayへのアクセスを遮断したり、最近では、クウェートが人気を高めつつあった多数のTorrentサイトへのアクセスを遮断している。

といっても、実際にサイトを閉鎖に追い込むことは難しいようで、その代わりにIFPIはISPにそれらのサイトへのアクセスを遮断させるために、より多くの努力を注いでいる。このような戦略の最新のものがイスラエルにて加えられている。ハイファ地方裁判所は、IFPIに代表される12のレコードレーベルの圧力の下、国内最大規模のISP3社にBitTorrentおよびhttpリンクサイトHttpShare.comへのアクセスを遮断するよう命じている。

HttpShareは実際にはいかなる著作物をも運んではいない。その代わり、HttpShareは-典型的なこの種のサイトと同様に-RapidShareやMegaUploadといった人気のファイルホスティングサイトに保存されているものへのリンクや、通常のBitTorrentリンクを貼り付けることををユーザに許しているというだけである。

報道によると、現在イスラエル国内からサイトにアクセスしようとすると、404エラーが表示されるとのこと。

ハイファ地方裁判所判事、Gideo Ginatはこう述べている。「被告、つまりイスラエルインターネットプロバイダは、違法サイト、HttpShareへのアクセスを組織的に遮断し、それによってインターネットユーザが原告の著作権を侵害することを防ぐよう命ずる」とした。ただ、実装までの期限、遮断の期間については述べられなかった。

もちろん、これらファイル共有裁判は慣習的なものであるため、サイトの所有者たちはただ甘んじてそれを受け入れるわけではない。ただ、彼らは遮断を避けるための修正をサイトに加えたものの、依然としてISPは彼らのサイトへのアクセスを遮断できているようだ。サイトにはこのようなメッセージが掲載されている。

「ファイル共有戦争が始まった。ニュースを読むためだけにWorldWideWebを使えと我々は迫られているのだろう。」

サイトの運営者は、同サイトは「完全に合法的である」と主張している。実際、サイトは-その他多くの類似したサイトと同様に-、サイトがホストされている国において法に従って運営されている。

サイト所有者はこう述べる。「オランダのリーガルコードでは、インターネットユーザに映画や音楽、ゲーム、プログラムのダウンロードを可能にする外部リンクを提供するサイトは、完全に合法だとされています。また、このようなサイトは違法なファイルを自らのサーバにホストするものではありませんし、実際私たちもそうしているわけではないのです。サイトは単に、HTTPやBitTorrentなどによってファイル共有サイトへのリンクを提供しているだけなのです。」

また、サイトはイスラエル国外で運営されているだけではなく、その所有者はイスラエル在住ではないということも考えられる。そうであれば、サイトの合法的運営を補強する事実となる。サイト所有者は「Webサイトはオランダで運営されています。サイトがヘブライ語で書かれているからといって、即座にイスラエルの法律が適応されてよいはずがありません!イスラエルの法律は、イスラエルに住んでいる人、イスラエルで運営されるWebサイトのみ適用されるものです。」

TorrentFreakは、テルアビブの弁護士Jonathan Klingerとコンタクトを取った。彼はこの判決が問題をはらんでいるものだと感じているようだ。曰く「まず第一に、それは法的根拠を持っていません(判決自体は、被告の承諾を得るという形でWikileakのケースに類似しています)。イスラエルのCopyright Orderも民事不法行為条例も著作権法も、このレベルでのユーザのWebサイトへのアクセスを遮断するという差し止め請求を認めていはいないのです。ユーザがプロセスの関係者というわけではありませんし、ISPがホスティングプロバイダーというわけでもないのですから。ISP破綻にファイル共有プログラムを利用するユーザにリンクを与えているWebサイトへのアクセスを与えているだけなのです。ユーザ自らのが著作権侵害を選択しているのです(そして今日まで、別の場所に保存されているファイルへのリンクによって、著作権侵害の責任を問われるという判決が下されたことはりません)。」

しかし、(MPAAライクな)IFPIはそんな些細なことは気にしない。「施行ユニットディレクター」Moti Amitaiはシンプルにこのように述べる。「IFPIは、イスラエルで運営されているサイトや、イスラエル人が所有しているサイトを相手取って訴訟を起こしています。我々は、この判決をその裁判における判例として利用し、そして同様に国際的なサイトに対しても追求していきたいと考えています。現在、これをより加速させる戦略や考えうる法的な問題について検討しているところです。」

さて、方やHttpShareのほうは、全く問題なく(ワールドワイドに)誰しもに開放されている。ただ、イスラエルの主要ISP3社を利用し、そのドメインネーム、IPアドレスのユーザだけがアクセスできないというだけで。

インターネットを介しての行為であるために、国内法だけでは対処し得ない、そのための緊急避難的な措置としてこのような戦略は効果があるとは思うのだけれども、国内法においても支持されないようなことにまで対処させるために用いられるのであれば、それはそれで違うんじゃないかと思えるのだが。

この問題は結局のところは、違法にホストされていることを知っていながらも(知っていると推測される状況でありながらも)、そのようなファイルへのリンクを張ることが違法行為とみなされるかどうか、という点が非常に重要なのかなと思う。もちろん、こうしたファイル共有サイトなどを考えれば、それは拙いと考えてしまうかもしれないが、リンクを張るという行為自体は、一般的なユーザであっても行っていることである。あからさまに違法コンテンツに関わっているサイトだけを想定してリンク行為の是非を考えるのは、多くの問題を生み出すことにもなりかねない。

たとえば、外部サイトのあるコンテンツに対してリンクを張ったとする。しかし、一般的なユーザであれば、それが著作権者からの許諾を得ずに掲載されているコンテンツなのかどうかというのは、ほとんど判りようがない。もちろん、これは違法行為を擁護するというものではなく、本当に判断のつきにくいものがある、ということ。劇場で公開されたばかりの映画がダウンロードできる!なんてのは明らかに怪しいということはわかるものの、YouTubeなどのビデオクリップが権利者の許諾を得ているのかどうか、というのはわかりにくいところもある。

もちろん、それが商用コンテンツであれば、公式サイトからのリンクなどを調べてみることで、おそらくは権利者が許諾しているのだろう、ということは理解できる。ただ、全てにおいてそうなっているわけでもないし、ユーザ生成コンテンツの場合では、確認することすら難しいだろう。しかし、多くのユーザはコレいい!と思ったものにリンクを張る。現実として、著作権等の問題をシビアに考えてリンクを張るという人はほとんどいない。そしてシビアに考えたところで、その判断は曖昧だ。そうした状況で、違法にアップロードされたコンテンツへのリンクを張ることを違法とする、というのは得策だとは思えない。

ただ、もう1つの現実として、いかなるコンテンツに対するものであってもリンク行為は違法ではないのだ、ということを盾に、著作権侵害コンテンツであることを知りながらもリンクを張り続ける人たちもいる。たとえば、The Pirate BayなどのBitTorrentサイトや、ビデオ共有サイトのアグリゲータ、RapidShareなどに違法にアップロードされたコンテンツへのリンクを掲載する掲示板がそうだろう。

もちろん、それぞれに著作権侵害に関わっているようだ、ということは理解しているだろうが、具体的にどのファイルが著作権侵害に関連しているのかを把握することは難しい。ただ、そういったサイトが事後的な対処だけではなく、予防的な対処は取りえないかというと、そうとも言い切れない部分もある。個人的には、そういった方向で議論を進めていくことには賛同したい。

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