スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

英国EMI、IFPI脱退を撤回、残留することに

新しいオーナーGuy Handsのもとで徹底的なコスト削減をおこなっている英国EMI Recordsは、今年はじめ、IFPIへの資金提供額を下げることができないのであれば、IFPIを脱退することも検討しているとし、最終期限を2008年3月31日と設定してIFPIに回答を迫っていた。IFPIとEMI、そしてその他参加レーベルとの交渉の結果、IFPIおよび参加レーベルは、IFPI予算の縮小、資金提供額の削減という合意に至ったみたいだよ、というお話。

原典:TorrentFreak
原題:EMI Stays With IFPI On Condition it Pays Less to Chase Pirates
著者:enigmax
日付:March 10, 2008

以前、IFPIへの参加を取りやめることを示唆したロンドンを拠点に置くEMI Recordであるが、そのメンバーとして残ることを確認したようだ。EMIは2008年3月31日という最終期限を設定し、他のIFPIメンバーとともに、現在のアンチパイラシー活動への資金提供を縮小するよう交渉を続けてきた。

2007年12月、経費削減を声高に叫ぶ新たなオーナーのもと、ロンドンに拠点を置くレコードレーベルEMは、IFPI脱退の可能性を示唆した。曰く、「IFPIや国内産業団体の将来的な構造や資金提供」を考慮し、組織を去るかもしれない、と。EMI会長のGuy Handsのコメントによると、EMIがIFPIメンバーでいることで、年間に2億5,000万ドルを上回るコストがかかるという。

EMIは2008年3月31日を最終期限とし、IFPIへの参加にかかるコストを下げるという回答が得られなければ、EMIはIFPIを脱退すると述べていた。この2,3ヶ月の交渉の末、どうやらEMIがIFPIメンバーとして残留するという取り決めがなされたようである。

IFPIのスポークスマンは、同組織が「賢明で、適切、そして合理的な予算の縮小」に合意することができた、と述べている

これは、単にEMIだけが割引料金でIFPIメンバーでいられるというわけではない。他のメジャーレーベルメンバー-Universal、Sony、Warner全ても利益を得るだろう、と、EMI Internationalの代表 Jean-Francois Cecillonは言う。

「私たちは、IFPIのコスト削減計画について、他のメジャーレーベルメンバーや、IFPI会長のJohn Kennedyと共同することを約束しました。IFPIが我々の産業を代表する上で最大の成果を挙げることを維持しつつ、コスト削減に向けたソリューションを実現することは、我々が共同することによって可能となるでしょう。」

それとは別に、IFPIはメタルを専門とするチリのDirect Connectハブを閉鎖させたことをアナウンスしている。もし彼らが、このようなアクションをEMIのお金を最も効果的な使い道だと考えているのなら、EMIがIFPIを去ろうとしたことも不思議ではない。

まぁ、IFPIの主なお仕事といえば、アンチパイラシー活動と各国でのロビイング活動。もちろん、どちらもお金はかかるものではあるけれども(まぁ、大人の事情というのもありそうだけどね)、それを支える音楽産業は以前のような好況にあるわけでもない。一定の成果すら出せていないものにいつまでも多額の資金を提供してはいられないという懐事情もあるだろう。

4大レーベルの中でも最も厳しいといわれるEMIであり、建て直しに躍起になっているGuy Handsだったからこそ、こうした交渉が成功したのかな、と思うところもある。ただ、他のレーベルであっても依然として低迷期は続いており、大して効果もあげられていない団体にホイホイ資金提供して入られないという部分もあるのだろう。

こうした予算の削減に関しては、単にアンチパイラシー活動の効果性の問題だけ、というわけではないにしても、個人的にはIFPIやRIAAのアンチパイラシー戦略には一定の限界があるのだと考えている。もちろん、行き過ぎていると感じる部分もあるし、そういった点はこれからも批判していくつもりだけど、かといってRIAAやIFPIのアンチパイラシー活動が全く必要ないかと問われるとNOとはいえない。少なくとも、違法P2Pファイル共有を行うということは、法を犯し、自らの身を危険にさらす行為であるということを明らかにしなければならない。そういった点では、ユーザに対する訴訟(もちろん、それがうまくいっているとも思いがたいが)も必要な部分ではある。

ただ、私がしばしば述べているようにアンチパイラシー活動は、単に取り締まる方向性だけで十分というわけではない。Trent Reznorが主張するように、ユーザの望んでいるサービスが提供されていないことが、ユーザをパイラシーに促しているという側面も私は否定しない(もちろん、全てがそのせいだというつもりもないし、無料であるというインセンティブも強いものだというのは感じている)。そう考えると、IFPIやRIAAのアンチパイラシー活動だけでは足りない部分というのが出てくるのは必然だろう。いかに違法P2Pファイル共有を行うことに心理的障壁を置いたところで、その代わりとなるサービスが存在しないのであれば、その障壁を越えて違法ファイル共有を行うだろう。

つまり、IFPIやRIAAだけに期待したところで、アンチパイラシー活動は完結しないということ。少なくとも、コンテンツプロバイダ側がよりユーザに支持されるようなサービスを提供し得なければ、アンチパイラシー活動の効果を高めることも難しいのではないか、と考えている。音楽産業ではないが、テレビ産業はそうした点でかなり革新的なサービスを行い始めている。そうした試みが、いかにユーザの支持を集めることができるのか、という点でよりよい成果を上げることができれば、それに追随するところも出てくるのかなと思うところもある。まだまだ過渡期ではあるが、テレビネットワークが行っている戦略に対しては、非常にポジティブな調査結果も得られている。もちろん、音楽産業、映画産業、テレビ産業はそれぞれに扱うコンテンツの特性も異なるので、単純にモデルの模倣によってうまく行くというわけでもないだろうが、その方向性に対しては何かしらの影響を与えられるのではないか、と考えている。

Trackback

Trackback URL
http://peer2peer.blog79.fc2.com/tb.php/969-3467c37d

Comment

Comment Form
公開設定

プロフィール
heatwave Author
:heatwave

RSS Jamendo twitter tumblr Creative Commons Attribution 2.1 Japan
ブログ内検索
記事リスト
最新の記事
全記事一覧
他所で書いてるブログ

P2Pとかその辺のお話@はてな

アーカイブ

カテゴリー
最近のコメント
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。