P2Pとかその辺のお話

WinMXとかWinnyとか、日本ではろくな扱いを受けていないP2Pですが、海外ではけっこう真面目に議論されてるんですよというブログ。

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帯域制御問題:Comcast、Webベース帯域モニターの提供を約束

以下の文章は、P2P Blogの「Comcast is going to get a web-based bandwidth monitor」という記事を翻訳したものである。

原典:P2P Blog
原題:Comcast is going to get a web-based bandwidth monitor
著者:Janko Roettgers
日付:September 24, 2008
ライセンス:CC by-nc-sa

Comcastは最近、1ヶ月に250GB以上の帯域を食い尽くすユーザを遮断すると発表した。この数字がフェアかどうかについては、いくつかの議論を巻き起こしており、一部ではHDビデオのダウンロードやオンラインバックアップサービスなどによって、容易にその制限を超えてしまうことが指摘されている。

それとは別にもう1つの大きな問題としては、Comcastのユーザが実際の使用した帯域がどの程度であるのかを知ることができないということがある。つまり、手遅れになるまでそれを知らされないということである。PC向けの帯域監視ツールはいくつかあるが、XboxやVudu、NetflixのRokuのようなデバイスが発生させる帯域を含めることはできない

Comcastは少なくともこの点については、ユーザの不満を聞き入れてくれることになりそうだ。本日、同社の代表はGigaOMのコメント欄でこの問題について言及している

「ユーザが自分の使用量をモニターすることができるWebベースのツールを開発中です。」

このコメントが書き込まれた記事は、Comcastの帯域制限を改善させる最良の方法は、この制限に対して不満を述べることであると主張している。確かに、Comcastが反応を引き出したところを見るとそれは事実であるようだね。

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EFF、帯域制御をおこなうISPを検出するツールをリリース

以下の文章は、TorrentFreakの「EFF Tool Hunts BitTorrent Throttling ISPs 」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:EFF Tool Hunts BitTorrent Throttling ISPs
著者:Ben Jones
日付:August 02, 2008

Comcastは全包囲攻撃を受けていると感じていることだろう。訴訟を起こされ、FCCからの調査が入り、いたるところで批判されている。同社は帯域制御の問題を、人々の関心事として、そしてさらに公での議論にまでした。EFFは、ISPとその帯域制御をハイライトするため、ユーザが自らの接続の完全性をテストすることができる新たなツールをリリースした。

我々が、最初にComcast帯域制御実行について報じてから、およそ1年が経った。本日、彼らは年末までにその実行をやめるよう命じられ(doc / pdf)、同社は8月末までにそれを停止することを明らかにしている。多くの人はComcastが申し立てを行うのではないか、と考えているようが、一部の人々は、そのための余地を既にComcastが失っていると考えている。

とはいえ、こうした帯域絞りを行っているISPはComcastだけではない。Project Glansnostの統計でも示されているように、Coxもまた、過度の帯域抑制を行っている。一部の人たちがISPへの勝利のシャンパンに酔っている一方で、一部の人々は引き続き、ISPを正直でいさせるために、そして加入者たちが払った分だけのサービスを得られることを確実にするために、懸命に取り組んでいる。

こうした取り組みの最新のものとして、EFFSwitzerlandと呼ぶプロジェクトがある。これはまだまだ初期の段階にあるが、この試みは単にISPがSandvine方式の帯域制御技術を利用していることを発見するというだけではなく、その他の帯域制御形態をも発見するというものである。中央サーバを持ちいて、機知のtorrentストリームにおけるISPの干渉を発見するというGlansnostとは異なり、Switzerlandは分散化された手法を用いる。そこではSwitzerlandを走らせているPeerが、他のSwitzerlandユーザに送信したパケットに関する情報を交換する。このデータパケットは中央サーバを介して暗号化されることになる。実質的には、これは第三者を介して送られるtorrentアクティビティのチェックサムといえる。EFFのスタッフテクノロジストであり、Switzerlandの開発者であるPeter Eckersley曰く「アリスとボブがパケットを交換しています。彼らはパケットの異なる見え方を調整するために、中立のサーバ(Switzerland)に接続します。」

EFFは、なぜこのプロジェクトを始めたのか、そしてニュートラルなネットワークがなぜ重要であるのかについて、TorrentFreakに語ってくれた。「私たちはTest Your ISPプロジェクトを開始し、デザインし、Switzerlandプロジェクト立ち上げた理由はいくつかあります。1つには実利的な理由があります。私たちはComcastがP2Pネットワークに行っていた妨害に対する、システマティックなテストを開始しようとしていました。そのための唯一賢明な方法として、自動化されたセンサーネットワークを構築することにあると考えました。そこで、私たちはそうしたのです。」

「もちろん、包括的な理由としては、これまでインターネットが生み出してきた、オープンで、イノベーティブな優れたものたちが、透明性なくしては、失われることになるということもあります。」とEckersleyは言う。「EFFの使命は、オープンで、イノベーティブなインターネットを保ち続けることにあります。私たちは、ネットワークの片隅に光を当てなければなりません。そして、ISPがコントロールルームで『プロトコルAはOKだ、だがプロトコルBは我々のビジネスプランに都合が悪いので二級扱いか、完全にふさいでしまえ。』などと言わせてはならないのです。」

このクライアントが、アンチパイラシー企業やその他の好ましからざる人たちによってモニターされているのではないか、このシステムが別の目的の検証のために利用されているのではないか、と心配する人もいるかもしれない。しかし、そうした可能性は低いだろう。ただ、それを避けるための最も簡単な方法として、Petersは「Switzerlandクライアント間で、著作権で保護されたファイルを交換することを避けてください。あなた方が独自にSwitzerlandサーバを稼働させれば、著作権リスクはおそらくは低くなるでしょう。ただ、それでもログは残ります。」という。

さて、FCCが今後、他のISP、そのトラフィック管理についてどのような措置を取るのかという疑問が残されている。この問題に関する我々の質問は、この記事を公開するまでには得られなかった。

Comcastに対するFCCの改善命令については、日本でも記事になっているので、そちらを参照してみてくださいな。CNETの記事なんかはさまざまな背景、状況を概説しているので、面白いよ。

おそらく、これに関連する(してくる)であろう、以下の記事も興味深い。

まぁ、結局はP2Pに対する差別的な扱いがよくない、というよりは、特定プロトコルを差別的に扱うことは、いかなる理由であっても認められない、ということなんだろう。それが許されるのであれば、ISPがそれぞれに行っているサービスを守るために、競合サービスの品質を貶めることも可能となってしまう。少なくとも、P2Pといえども、VuzeやBitTorrent.comにとって帯域を抑制されてしまうことは、相当な痛手であってね。

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Comcast、BitTorrentに対する帯域規制で全国的な集団訴訟に直面

以下の文章は、TorrentFreakの「BitTorrent Users Seek Compensation from Comcast」という記事の翻訳である。

原典:TorrentFreak
原題:BitTorrent Users Seek Compensation from Comcast
著者:Ernesto
日付:July 23, 2008

Comcastは、同社加入者のBitTorrentトラフィックを切断していたことで、全国的な集団訴訟に直面し知恵る。訴訟はComcastに対して、紛らわしい広告の停止と、BitTorrentユーザへのサービスの混乱に対する補償を求めている。

Comcast 昨年8月、我々はネットワーク専門家Robb Topolskiの発見に基づいて、Comcastが活発にBitTorrentユーザを遮断していることを報じた。当初、我々がこの主張をバックアップする証拠を得たとしても、Comcastは我々の主張を認めることはなく、その後数カ月の間、否定を続けた。1年後の現在、ComcastがBitTorrenyユーザに対して、品質の劣ったサービスを提供していたことは疑いなく、同社は全国規模の集団訴訟(doc)に直面している。

「Comcastは、その関与を否定している間も、ひそかに同社加入者がファイル共有プログラムを利用できないように、ひそかにパケットを遮断するレシーバーをインストールしていた。」と法律事務所Gilbert Randolphのスタッフは主張している。「もちろん、競争はテレコミュニケーション企業において激しいだろう。しかし、Comcastは不正によって優位に立とうとしていたのである。」

現在、Comcastに対する全国規模の集団訴訟の原告の1人でもあるRobb Topolskiは、以前TorrentFreakにこのように語っている。「私たちはComcastがSandvineの2つのテクニックを利用していることを認めさせた。しかし、RST妨害との関連は否定も肯定もしなかった。現在私は、Seedすることができない状況にある。アップロード速度の制限が課されていることは間違いない。しかし、それ以外にも多くの妨害が確実に見られている。あなた方の記事が公開されたことで、数多くのSeedができないという人たちからの報告を受け取っています。それが地域的なものなのか、そもそも何であるのか、私にはまったくわかりません!」

これらの報告は、主要メディアの注目を集め、最終的にはFCCによる調査にまでつながった。2週間前、FCCはComcastのBitTorrentトラフィックに対する妨害を停止するよう命じると発表した。FCC委員長は、Comcastが使用するトラフィックに関係なく、BitTorrentユーザの速度を低下させており、そうしたネットワーク管理の実態を同社加入者に対して説明してはこなかったと述べている。

現在のところ、ComcastがBitTorrentユーザに対する補償をしなければならないのか、また、同社が誤解を招く広告をやめる必要があるのかどうかは、連邦裁判所次第である。Fosterは、損害賠償の総額はまだ概算されていないと述べているが、その額は500万ドルを超えるだろうと見られている

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Comcast、BitTorrentトラフィックへの妨害を停止するよう命じられる

以下の文章は、TorrentFreakの「Comcast Ordered to Stop BitTorrent Traffic Interference」という記事を翻訳したものである。

原典:TorrentFreak
原題:Comcast Ordered to Stop BitTorrent Traffic Interference
著者:Ernesto
日付:July 11, 2008

これまで、ISPは長きにわたってBitTorrentトラフィックを抑え込んできた。しかし、最近になって、これは政治問題へと変貌した。BitTorrentユーザの大規模な勝利のもと、現在、FCCは、同委員会がComcastに対してBitTorrentトラフィックの妨害をやめるよう命じる予定であることをアナウンスした。

1年ほど前、我々はComcastがBitTorrentでのSeedingを積極的に遮断していると、最初に報告した。現在、多数の議論と、Comcastからの偽りの約束の後に、FCCはComcastのBitTorrent妨害は受け入れがたく、同社にそうした行為を停止するよう命じることを決定した。

FCC議長のKevin MartinはAP通信に対して、ComcastのBitTorrent抑制は『恣意的』であり、そのことは同社が連邦通信委員会(FCC)の原則に違反していると述べている。Martinは、Comcastは利用したトラフィックの量とは無関係にBitTrorrentユーザの帯域を抑制しており、また同社はそうしたネットワークマネジメント実行を加入者にきちんと説明してはいない、という。

実際、Max Planck Instituteの最近の調査では、ComcastがFCCや加入者に対して、うその説明を行っていたことが示された。Comcastはこれまで常に、BitTorrentの上りトラフィックがネットワークトラフィックの負荷が高まったときにのみ抑制されるのだと主張してたが、これは嘘であり、この調査によってComcastは四六時中上りトラフィックを抑制していることが判明した。

FCCはComcastに対する適切なアクションをとり、ISPに対してBitTorrentトラフィックへの妨害を停止するよう命じることになるとアナウンスした。Comcastは以前に、同社のネットワークキャパシティに投資し、同社ユーザのトラフィックを減速させることをやめると述べていたものの、これらの発言は全くの嘘の約束であった。

FCCに対して申し立てを起こしていたFree Pressの顧問、Marvin Ammoriはこの結果を喜び、このような反応を示している。「9か月前、Comcastはインターネットにおける自由選択を妨害することで注目を集めた。いたるところで、Comcastはその妨害の事実を否定し、市民に嘘をつき、責任逃れをしてきました。Comcastが法を破っていたのだ、ということは単純明確なことでしょう。」

「現在、FCCは消費者に代わって、行動を起こす用意が出来ているように思えます。これは、法がオープンなインターネットを保護するか否かに関する歴史的な試験であるといえるでしょう。委員会が、Comcastに対して決定的なルールを定めるのであれば、それは組織化された人々の、組織化されたマネーに対する異例の勝利となるでしょう。」とAmmoriは言う。

ただ、本当にISPのキャパシティを超えているという状況なのであれば、Comcastやその他のISPは、彼らが長きにわたって提供してきた、そして今、人々が実際に利用し、契約している使い放題プランの変更を余儀なくされるであろう

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Time Warner Cable、従量課金制のテストを開始、速度にも価格差

以下の文章は、paidContent.orgに掲載された『Time Warner Starts Comsumption Pricing Trial; Will Charge Overage Fees』という記事を翻訳したものである。

原典:paidContent.org
原題:Time Warner Starts Comsumption Pricing Trial; Will Charge Overage Fees
著者:Tricia Duryee
日付:June 02, 2008

無線インターネット加入者が、月々の上限時間を超えて利用したことで超過料金を取られるということを耳にしたことはあるだろう。 しかし現在、それと同じことが通常のインターネットにも起こりうることとなるかもしれない。

今年1月、我々はTime Warner Cableがどれくらい多くのコンテンツを同社ユーザがアップロード/ダウンロードしているのか、をモニターするトライアルを検討していることを報じたAP通信によると、現在、そのトライアルがテキサス州ボーモントの新規加入者を対象に、今週木曜から開始されるという。

Time Warnerは、このトライアルが、同社加入者の5%が同ケーブル会社のキャパシティの50%を占有しているという問題を解決するためのものだと述べている。しかし、こうしたアプローチは、ユーザが分単位で課金されていたダイアルアップ接続を行っていた時代に逆戻りするかのようである。

Time Warnerはこうしたポリシーを実施する初の主要ケーブル会社となるようである。しかし、これがうまくいき、他社もバンドワゴンに乗り込むということになれば、TV、映画のダウンロードといったbandwidth-heavyなサービスの普及に水を差すことになる。

Time Warnerの「従量課金」に関する更なる詳細

--価格プラン:Time Warnerの段階的価格設定は、768KB/s・上限5GBで月額30ドルというものから、15MB/s・上限40GBで月額55ドルまでの範囲にわたっている。これらの価格は、ビデオや電話などのバンドルサービスに上乗せされる。また、この月ごとの上限はダウンロード、アップロードの双方を合算した量がカウントされる。

--料金:上限を超過した人は、1GBごとに、1ドル請求される。

--たくさんダウンロードする人へ(Content Hogs):Webサーフィン、メール程度にしか使っていないなら、さほど問題はないだろう。しかし、映画やテレビ番組を見るとなると…。1GBは、だいたい3,000ウェブページ分、添付なしのメールだと15,000通分と等価である。しかし、SD画質の映画だと最大で1.5GB、そしてHD画質の映画では6-8GBともなる。

「768KB/s、上限5GBで月額30ドル」とは、競争がゆるい地域だからこそ可能な価格/サービス設定なのだろう。提供されるサービスの割には、速度、上限ともに貧弱すぎる。Fiosのようなサービスが普及すれば、と思うのだが。アメリカは広大すぎるのか。

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米国ケーブルISP Time Warner Cable、インターネット従量課金制導入を検討:P2Pとかその辺のお話

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いかにしてヘビーユーザに対処するか:Comcast、ネット中立的な帯域制御のテストを開始

J-CASTニュースが今更のように伝えているが、バックボーン帯域の大半を一部のヘビーユーザが占有しているという問題がある。そうした状況に対処すべく、ISPはしばしばトラフィックの制御をおこなってきた。その中には、P2Pファイル共有プロトコルを狙いうちにしたり、混雑時間帯のみならず常時規制を課すなど、行き過ぎとも考えられる帯域制御を行うISPもあった。その最たるものが、ぷららによるWinnyプロトコル遮断の一件であったようにも思える。

現在、こうした帯域制御は各ISPが定めた独自の基準によってなされており、そうした状況を打開するために、日本インターネットプロバイダー協会をはじめ、電気通信事業者4団体が、「帯域制御の運用基準に関するガイドライン」を策定し、それにのっとったフェアな帯域制御の運用を模索しているというところでもある。

ヘビーユーザによる帯域の占有は、日本においてのみ見られているわけではなく、米国においても同様に問題となっている。そして、その原因とされているのがP2Pファイル共有であるという点、問題への対処のためにP2Pプロトコルが規制されているという点でも、同様である。

ただ、日本と大きく異なるのは、特定P2Pプロトコル(換言すればBitTorrentなのだが)に対する帯域制御の問題が非常に大きな問題として議論されているということ。これは当ブログでも再三お伝えしてきたことではあるが、ComcastによるBitTorrentトラフィックへの過剰な帯域規制が、メディアの注目を集め、それによって連邦通信委員会(FCC)において議論されるまでに至っている。主にネット中立性に関わる問題として扱われ、FCCは現状の差別的な帯域制御ポリシーに対して懐疑的なスタンスをとっている。もちろん、こうした日米の事情の違いは、米国において既にBitTorrentを利用したビジネスが多数立ち上げられている、という側面もあり、単純に比較することは難しいという部分もあるだろう。

こうした事情もあり、米国ISPはより積極的にフェアな帯域制御ポリシーの導入を必要とされることとなった。もちろん、ネット中立性を担保するよう求められたからといって、それまでのトラフィックの占有状態が緩和されるわけではなく、なんらかの手法を持って帯域を制御しなければならなくなっている。

そういった中で、VerizonやPandoなどが中心となっているP4Pのような、より効率的なP2Pデリバリーを模索する動きがあり、こうした問題の当事者であったComcastがこのようなP2Pの有用性を認めるという形で、BitTorrent Inc.と手を結んだりPandoとともにP2Pユーザの権利章典を策定する、といった親P2Pへのシフトとも思えるようなアナウンスをおこなっている。

ただ、こうしたComcastの親P2P的なスタンスはスタンドプレーであると考えられ、あくまでもFCCの介入を避けたいという思惑の下に行動しているだけ、という見方もある。それと一致するように、同社は最近になっても依然としてBitTorrentプロトコルに対する過度の帯域制御をおこなっていることが示唆されている。もちろん、親P2P的な方向性を示しつつも、今現在は帯域制御が必要であるという説明は続けているわけで、全く嘘をついている、というわけでもないのだろうが。

それでも、こうした差別的な帯域制御を続けることは、再びFCCによる直接的な介入の機会を与えかねないということもあり、これまでとは異なる手法による帯域制御が必要になるだろう。

フェアな帯域制御の必要性に迫られてか、Comcastは新たなネットワークマネジメントポリシーを公表した。直接的なP2Pトラフィックの遮断という手法ではなく、プロトコルによらない帯域制御(protocol-agnostic bandwidth throttling)を目指すのだという。つまり、どのプロトコルを利用しているかによってではなく、その帯域の消費量によって帯域制御を行うという、プロトコルを狙い撃ちにしたものではなく、ヘビーユーザを狙い撃ちにしたものといえよう。Comcastによれば、こうしたヘビーユーザに対する帯域制御は、帯域の総消費量に応じて特定され、ネットワークが混在する時間帯にその通信が制限されるという。ヘビーユーザに課せられる制限は、そのユーザの利用状況が一定値以下になるまで、またはネットワークの混雑が解消されるまでとなる。Comcastはこのような制限にかかるユーザはごく一部であり、ほとんどのユーザはこうした制限が課せられることに気づくことはない、としている。

この新たな帯域制御ポリシーは、現在米国2か所において試験的に導入され、それがうまくいけば夏にはそのテスト地域を拡大、そして年末までにはComcast全体のポリシーとして導入したいようだ。

こうしたComcastの帯域制御ポリシーに対しては、以前のP2Pに対する差別的な遮断措置に比べるとまだ評価できる、という意見がある一方で、どの程度のユーザがこうした制限にかかってしまうのか、という点で疑問の余地が残されている。Ars Technicaでも指摘してされているように、同社のハイエンドサービスを利用するユーザが、頻繁にこうした制限にかかってしまうのであれば、何のためのハイエンドサービスだということにもなりかねない。Comcastのこうしたポリシーがたとえフェアなものであっても、その制限が過度に厳しいものであれば、ユーザ側からすればフェアであるという感覚は持ち得ないだろう(ユーザ間のフェアさは担保されるのだろうが)。

さて、Comcastがすべてのユーザを対象に、一定以上の帯域を消費するユーザに対して制限を設けるというポリシーへのシフトをうかがわせている一方で、それとは別の方法でトラフィックの抑制を試みるISPも存在する。Comcast同様にCATV系のISP、Time Warner Cableである。彼らが見出したネットワークマネジメント方略は、制限はしない、その代りに使った分だけ払ってもらう、というもの。つまり、従量課金制の導入である。これについては、次のエントリにてその話題を扱った記事を紹介しよう。

(なお、この従量課金に関しては、Comcastも導入を検討しているのでは?という噂があった。内部関係者のリークという形であったため、依然としてその真偽は明らかではないものの、そうした検討を行ったor行っているというのは不思議ではない(この噂に対するComcastの返答も曖昧なものであったし)。)

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Comcast、今年第1四半期のロビー活動に270万ドルを費やす

以下の文章は、P2P Blogに掲載された『Lobbying against net neutrality cost Comcast 2.7 million in Q1』という記事を翻訳したものである。

原典:P2P Blog
原題:Lobbying against net neutrality cost Comcast 2.7 million in Q1
著者:Janke Roettgers
日付:May 20, 2008

AP通信は、Comcastがネット中立性その他の問題に対するロビー活動のために、今年第1四半期だけで270万ドルを費やしたことを報じている。同社を有利にするために公聴会に出席した人々に対する報酬として、このうちいくら支払われたのかは不明ではあるが。

Opensecretsによれば、Comcastは2007年にはロビー活動のために870万ドル、2006年にはほんの550万ドルを費やすのみであった。同サイトは、Comcastが独自の政治活動委員会(PAC)を運営し、キャンペーンのために150万ドルを費やしており、他にも現在、2008年大統領選挙における別のPACもあるのだという。その受取人としては、上院キャンペーンを張るTed "a series of tubes" Stephensがおり、彼は07年、08年で合計10,000ドルを受け取っている。

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Podmailing、帯域規制に対処するため「HTTP+BitTorrent」のハイブリッドクライアントをテスト

以下の文章は、P2P Blogに掲載された『Podmailing goes hybrid to bypass Bittorrent throttling』という記事を翻訳したものである。

原典:P2P Blog
原題:Podmailing goes hybrid to bypass Bittorrent throttling
著者:Janko Roettgers
日付:June 02, 2008

Podmailingは、ISPの帯域制御に対処するため、HTTPとBitTorrentの両方を介してデータをアップロードするハイブリッドP2Pクライアントのテストを開始している。そのブログより

「プロトコルのハイブリッド化は、最も効果的に動作することをもとに、異なる転送スキームを同時に生じさせるということを意味している。もしBitTorrentパートがブロックされたとすると、ソフトウェアは転送のために完全にhttpに頼ることになる。」

Podmailingは、BitTorrentとAmazon S3を組み合わせて利用しているサービスであり、ユーザはemailのインボックスに入りきらないような大容量のファイルを送信することができる(以前のレビューはこちらに)。それぞれのファイルはS3にてホストされるため、(訳注:BitTorrentだからといって)転送の際に送信者がオンラインでいる必要はない。PodmailingはこれらのファイルのHTTPダウンロードを、現在のところアップロードを望んではいない、若しくはそうすることのできないユーザ向けに提供している。また、新しいバージョンにおいても、HTTPアップロードは可能となる。

幸いにも、私のISPはBitTorrentに対する妨害を行っておらず、それどころかネット中立性を支持してさえいる。そのため、私はこうした部分をテストすることはできないのだが、通常のアップロードは非常に素晴らしく、データはBitTorrent、HTTPの双方で均等に分けられているようだ。

また、ベータテストページにあった別のセミアナウンスメントに目をひかれた。

「もし、我々のサーバーがBitTorrentの再Seedingサービスを提供していると感じるのであれば、それはあながち間違ってはいない。Podmailingは現在、one-to-few(1人から少数へ)のプライベート"e-mail"コミュニケーションだけであるが、我々は、one-to-manyのパブリッシングサービスにも取り掛かっている。」

うーん、興味深い…。

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