2008年07月25日
以下の文章は、TorrentFreakの「ISPs To Send “Hundreds of Thousands” of File-Sharing Warnings」という文章を翻訳したものである。
原典:TorrentFreak
原題:ISPs To Send “Hundreds of Thousands” of File-Sharing Warnings
著者:enigmax
日付:July 24, 2008
British Phonographic Industryから見ると、ファイル共有ユーザとの戦いにおける部分的な勝利とも見ることができるだろう。英国の主要ISPは、音楽著作物を共有したとされる人々に警告状を送付せよ、という音楽産業の要求に応じることとなった。
報道では、交渉は政府の強い圧力を受けたことで、英国最大手のインターネットサービスプロバイダー6社によって合意が得られたのだという。まだここに名前の挙がっていないISPであっても、音楽のアップロードを疑われたユーザに対して、数十万の警告状が送付されることになると考えられている。この取引に既に応じているVirgin Mediaに加えて、BT、Orange、Tiscali、Carphone、Warehouse(AOL、TalkTalk)、BSkyBがその6社のISPに含まれている。
アップローダをインターネットから遮断せよ、という音楽産業のもう1つの要求は、ISPとの同意には至っていない。また、文化相Andy Burnhamが政府は「スリーストライクアウト」ポリシーを実装するという考えからは後退していると言及しているように、政府の側もそれを主張してはいない。さらにVirgin Mediaは、疑いがかけられた海賊たちをインターネットから遮断することは「絶対にない」と既に言及している。
しかし、疑われたファイル共有ユーザに対する別の措置が取られるのではないか、とも報じられている。そこには、継続的な侵害ユーザを罰するためにトラフィックマネジメントテクニックを用いるというものも含まれている。我々が先日報じたように、こうした実行は、英国テレコミュニケーション監査機関、Ofcomによって処理されそうである。
これとは別のステップとして、政府が年間30ポンドの『ダウンロード税』を導入しようとしているとTimes紙が報じている。既にこうしたプランに賛同を示してきた音楽産業プレイヤーのPeter Jennerは、この税金が音楽産業をサポートする十分な雇用をもたらすものとなるだろうと話している。「たくさんの人々が、それぞれのほんの少しだけお金を支払ってくれれば、音楽産業の歯車の向きを変えることができるのです。」と彼は言う。英国市民は、現行のテレビライセンスシステムでもこの種の課金にはなれているものの、それでも、現在の状況ではこの種の税金はうまくいきそうにない(訳注:このダウンロード税に関する議論は、今回の合意には含まれてはいない、とBPI側からの指摘がある。)。
Memorandum of Understandingはビジネス・企業・規制改革省(BERR)によって作成され、大手6社によって署名されることとなったが、そこでは、ISPが英国における音楽ファイル共有の「大幅な縮小」に取り組まなければならない、というだけではなく、合法的音楽サービスの発展にも助力しなければならないとされている。これは一部ISPにとって非常に魅力的であるかもしれない。たとえば数日前、「iTunesに対抗する」オンラインミュージックサービスを構築するために、BSkyBはUniversalとの契約に至っている。
こうしたことは、すべての加入者が著作権で保護された音楽をアップロードすることの違法性を認識させるための教育的キャンペーンによってバックアップされる。
このニュースに関しては、詳細が分かり次第更新する。
Update:BPIの最高責任者Geoff Taylerは、課税に関する報道に誤りがあると述べている。「課税は議論における問題としては上がっていません。私たちは政府とのその問題について議論してはいませんし、私たちが知る限りでは、議論のテーブルには上っていません。」補足:ここで「ファイル共有」と言及されているものは、「許諾を得ていない音楽著作物のファイル共有」を意味している、はず。
このISPに対応に関しては、 一部からは批判が集まるかもしれないが、状況を考えると致し方のないところでもあるのかもしれない。ISPの幹部に「英国政府は、我々の頭に銃を突きつけた。」と言わしめているように、この合意の背景には、政府からの強い圧力が存在しているのは間違いない。
間違いない、と断言できるのも、英国政府が既にそうした方針を明確に打ち出してきたことにある。英国政府は、音楽産業とISPは協働して、自発的にオンライン海賊行為に対処せよ、という方針を示しており、さらにそれが実現しないのであれば、ISPに対してそれを実行せざるを得ない状況を作り出す、つまり立法によって強制する意図があることを明言している。
上記記事にもあるが、英国政府は「3ストライク」ポリシーの導入に関しては、撤回しているものの、こうしたISPと音楽産業との協働を強く求めていることには変わりないだろう。今回の合意も、立法による強制を嫌ったISPの側が譲歩し、産業間の自発的な取り組みで納めようというところなのかもしれない。
ちなみに、今回の合意によって行われる警告は、これまでの流れから見ると、音楽産業側がファイル共有ネットワーク内で発見した違法ユーザをISPに通告、その後、ISPが各ユーザにあてて警告状を転送する、という感じかと。ともすれば、その間にOfcom、またはOfcomによって設置された機関が調整のために入るかもしれない。
なお、補足として気になるところをBBCの記事からピックアップすると…
- 今回の合意は、アップローダだけではなく、ダウンローダもカバーしている
- 訴訟に持ち込むための措置というよりは、教育的な意味合いのほうが強い
- 継続的なダウンローダは、帯域規制などの措置をうけるかもしれない
- この合意とは別に、政府はISPに対して音楽海賊行為に対する対処を強制する立法も含めた協議を行う。Ofcomによって設置されたワーキンググループにて、ファイル共有ユーザに対処するための効果的な措置を検討していく。その措置の中には、「トラフィックマネジメントやフィルタリング、特定を容易にするために合法コンテンツにマーキングする」といったものが含まれている。
といったところでしょうか。
余談:このBBCの記事中のGeoff Taylorの発言が気になった。
"The focus is on people sharing files illegally; there is not an acceptable level of file-sharing. Musicians need to be paid like everyone else."
他の人と同様にPayされることを望むのであれば、他の人と同様に引退したらUnpaidなはずなんだけどね。




昨年8月、我々はネットワーク専門家Robb Topolskiの
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